秋の野菜とお豆の力で食欲コントロール 食欲コンサルタントの健康レシピ

村山彩

【村山彩】

 こんにちは。食欲コンサルタントの村山彩です。暑い日もまだありますが、朝夕はだいぶ涼しく過ごしやすくなってきましたね。食と運動に関するお悩み相談の第7回は、 食欲の秋、味覚の秋、どうしても食べ過ぎてしまい体重が増えてしまうという方々へのレシピです。

「秋から冬にかけてどんどん体重が増えていく傾向にあるのでなんとかしたい」
「マラソンも間もなくシーズンイン、しっかり食べつつもウエートコントロールをしたい」

 夏は汗をかき、食欲も減退するお悩みが多かったのですが、秋は気候も良く、日照時間・日射量変化によるセロトニンの分泌低下や、脂ののった秋刀魚や鰹、新米など美味しい旬のものも多かったりと中々食欲のコントロールが難しいもの。そんなお悩みを解決すべく、今回のレシピは「秋野菜とお豆の歯ごたえ抜群汁」です。

秋野菜とお豆の歯ごたえ抜群汁

【村山彩】

【材料】(3〜4人分)
エノキ:1/2袋
舞茸:1/2パック
エリンギ:1本
大根:150g
サツマイモ:150g
ブロッコリー(茎の部分):小1個分
こんにゃく:1/2袋
大豆(茹でたもの):80g

だし汁:700〜800cc
醤油:大さじ1
塩:少々
七味唐辛子:お好みで

【村山彩】

【作り方】
1)野菜とこんにゃくはやや大きめにお好みの大きさに切る。キノコは石づきを取る
2)鍋にだし汁を入れて火にかけ、火の通りにくい大根、サツマイモ、ブロッコリーの芯、そして水からゆっくり茹でると旨味が増すキノコ類を先に入れて煮る。追ってこんにゃく、大豆を加え、すべてに火が通ったら醤油と塩で味を整えて完成

一口あたり約30回が目標

【村山彩】

 今回のレシピの最大の目的は「噛む」こと。このコラムでも噛むことの大切さを何度かお伝えしていますが、ウエートコントロール時はもちろんのこと、噛むことは本当に大切です。

 効果として、消化酵素がしっかりと出て消化を助ける、満腹中枢が働いて食べ過ぎ防止につながるほか、脳細胞の働きを活発にする、だ液がたくさん出て歯の病気予防になるなどが挙げられ、噛まない手はありません。また、よく噛むことで甘みが出たり食べ物本来の味も分かり、食事がより美味しくいたけます。

 目標は一口あたり約30回。食べ物がペースト状になればベスト。とはいえ、はじめから30回はなかなか難しいので、まずは自分が何回噛んでいるかをカウントし、のみ込みそうになる手前でプラス5回噛んでみて下さい。

 今回の食材は、お豆やこんにゃく、旬のキノコ類や大根など、ヘルシーかつ噛みごたえのあるものをピックアップしました(ブロッコリーの茎の使用法に困っている方は、このように使うのも手です)。野菜はやや大きめに切ることで、良く噛むことにつながります。実際、私がパーソナルで食指導をしている方も噛むことを意識するだけで、ウエートがキレイに落ちています。

お豆は積極的に取り入れたい

【村山彩】

 今回のレシピのもうひとつの目的は「食物繊維」をしっかり摂取することです。これも何度かお伝えしていますが、あらためて。食物繊維の1日の摂取基準量は、成人男性が19g以上、女性は17g以上。ごぼう1/2本で5.7g、かぼちゃ120gで4.2gの含有量。意識してとらないと不足してしがちと言われています。

 私は基準値をクリアするために、今回使用した大豆をはじめ、ひよこ豆、赤インゲン豆、白花豆、レンズ豆など豆類を常備しています。食物繊維が豊富で(茹でたインゲン豆80gで食物繊維含有量10.6g)、かつ噛み応えがあり、栄養価も高く、乾物なので保存期間も長いという優れもののお豆は是非、積極的に取り入れたいですね。戻す時間がない時は、水煮を使用することもオススメです。
 またこのレシピは豆の植物性タンパク質、サツマイモの糖質、その他ビタミン・ミネラルもそろい、運動後のリカバリー食としてもオススメです。噛む、食物繊維、そして旬を味方につけてストレスなく食欲コントロールをし、秋の味覚を満喫して下さい!
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著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

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