イルカのように泳ぐフィンスイム 上達のコツ直伝!シリーズ 第3回

ACS編集部

【(c) Athlete Career Support】

(左)モノフィン、(中)ビーフィン、(右)シュノーケル 【(C)SPLASH】

 元アスリートや現役アスリート、専門家などがさまざまな競技の上達のコツを伝授するシリーズ。第3回は、現役時代にアジア選手権優勝4回、世界選手権7位とフィンスイミング界をけん引してきた堀内直さん(SPLASH代表)が登場。“イルカのように泳ぐ方法”を伝授いただきました!

 みなさんは「イルカのように泳いでみたい!」と思ったことがありませんか!? 足ひれ(フィン)をつけて泳ぐフィンスイムは、まさにイルカに近づけるスポーツなのです。モノフィン、ビーフィン、シュノーケルなどさまざまな道具を使って泳ぐので、少し慣れると水泳が不得意な人でも普通に泳ぐよりも楽に進むことができます。
 堀内さんにフィンスイムの魅力をお聞きすると、「スピード感ですね、水泳の1.5倍の速さなんですよ。あと道具を使うというのも自分には合っていましたね」とおっしゃっていました。堀内さんのチームには小学生〜60歳代まで幅広い方々が参加しており、始めたきっかけをお聞きすると「健康のため」「面白そう」「イルカと泳ぎたい」などさまざま。個人差はありますが、フィンをつけて泳げるまで1時間、楽しく泳げるまで2時間でできるそう。フィンスイムで、イルカのように泳ぐ3つのポイントを教えていただきました。

流線形(ストリームライン)を作る

【(C)SPLASH】

 写真のように頭の上で腕を組み、ストリームラインを作る。腕は肩甲骨から生えているということをイメージして、肩甲骨から腕を引き上げる。親指をもう片方の手に引っ掛けるようにすると、楽に手が組める。肩甲骨、腹・背筋、骨盤の意識が大事。

全身を使ったうねり(ウェービング)を作る

【(C)SPLASH】

 力を上から下に伝えること(体幹から末端へ)を意識して、体全体をウェービングさせる。足はお腹から生えているということを意識して、膝を曲げないように背筋や腹筋でキックする。常に腹筋や背筋を繰り返しているようなものなので、体幹部分の強化につながる。

道具をうまく使う

【(C)SPLASH】

 フィンとシュノーケルをうまく使うことによって、推進力、浮力が得られ、息継ぎが楽になる。フィンは上下になめらかなキックをすることが重要。フィンに常に仕事をさせて自分が楽になれば、スピードも出てイルカにかなり近づく。
 堀内さんにフィンスイムでの効果をお聞きすると、“姿勢改善”“肩こり解消”“腰痛予防”の3つを挙げながら、「フィンスイムの動きをするだけで、自然に腹筋背筋を楽しみながらすることになりますし、背中の柔軟も高まり、女性の魅力が出てきます」と語ってくれました。練習に参加していた60歳代の男性は「ヘルニアだったのが、フィンスイムをしてからはまったくなくなった」とおっしゃっていました。

 みなさんもフィンスイムをやって、イルカのように泳ぎたくなりましたか?

 フィンをつける場合、泳げるプールが限られます。堀内さんのチームがやっているような体験教室に参加するか、フィンスイム教室を実施している近くのスイミングクラブを探してみましょう。

堀内直(ただす)プロフィール

【(C)SPLASH】

1961年生まれ、福岡県出身。1989年からフィンスイミングを始め、以後15年間フィンスイミング日本代表として活躍。パイオニアとして日本のフィンスイミング界をけん引する。アジア選手権優勝4回、2000年世界選手権大会7位。日本選手権優勝52回。引退後はフィンスイミングの普及と後進の指導にあたり、20名以上の日本代表選手を育成。また、幅広い年齢層を対象にフィンスイムのレッスンやイルカと泳ぐツアーを開催している。フィンスイミングスクールSPLASH代表・ヘッドコーチ。NPO法人 神奈川県水中スポーツ連盟理事・事務局長。
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著者プロフィール

元十種競技選手の奥山剛史が代表を務める、株式会社アスリート・キャリア・サポート。「スポーツはみんなを元気にする。」をコンセプトに、人とスポーツとの関わりをデザインし、躍動感あふれる社会をつくるためにさまざまなアイディアでスポーツを楽しみ愛する人を応援していきます

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