米球宴史上最多得票、ハミルトンのジェットコースター人生
コカイン及びアルコール依存症で入退院を繰り返す
07年4月、開幕戦に代打出場、プロ入り8年目にしてデビューを果たす。鳴り止まぬスタンディングオベーション。その年限りで複数トレードによってレンジャーズに移籍したが、そのとき立ち上がって拍手を送っていたファンの多くは、今年もハミルトンに一票を投じたに違いない。
レンジャーズ移籍後に花開いた才能
その年、130打点で打点王。しかし、翌09年の8月にはバーにいる姿を報じられ、禁を破ってアルコールを口にしたことが発覚する。謝罪。そして、同様のことは今年2月にも起こった。つらい時期を支えてきたケイティ夫人との喧嘩がきっかけとなって、また飲酒。そして、発覚。キャンプ地での謝罪会見では聖書を持参し、その一節を朗読して二度とアルコールを口にしないことを誓った。
そして、迎えたシーズンがこの見事な成績。こうした紆余(うよ)曲折を経たストーリーは、どうやらハリウッドでも映画化されそうだ。レンジャーズといえば、ダルビッシュ有の動向に目が向きがちになるが、この人間臭い31歳のファイブツールプレーヤーの今後にも大いに注目したい。
<了>