逆転優勝のアロンソが魅せた“引き出しの多さ”=F1 シューマッハ、復帰3年目で悲願の表彰台
スタッフに対する感謝の気持ちは、昔と変わらず
現役復帰後初の表彰台に上ったシューマッハ 【Getty Images】
しかし、いくら皇帝と言われていたシューマッハも、すでに40歳を迎えており、以前よりレベルが上がったF1で好結果を残すことは、そう簡単なことではなかった。
この困難な状況をファンも理解しているものの、昔から比べるとふがいないレースが続くシューマッハに対し、気が付くと否定的な声が上がり始めていた。さらに後輩で僚友のニコ・ロズベルグが第3戦中国GPで初優勝。一方、不運なアクシデントに見舞われ、結果が残らない日々が続いていたシューマッハだったが、じっとチャンスが来るのを待ち続けた。
今回、12番手からスタートしたシューマッハはミディアムタイヤを先に選択。前半は中団グループの中で我慢する展開だったが、ライバルたちがミディアムタイヤを履くレース終盤で、逆にソフトタイヤを選択。怒とうの追い上げで順位を上げていく。そして残り2周という段階でルイス・ハミルトン(マクラーレン)とパストール・マルドナード(ウィリアムズ)が接触。その直後にポール・ディ・レスタ(フォースインディア)を自らかわし、残り1周で3位に浮上。優勝したアロンソ同様に大逆転で、復帰後では初の表彰台に上った。
パルクフェルメに帰ってきたシューマッハは、出迎えたメカニック1人ひとりとがっちり握手。「自分が好結果を残せた影には、日夜努力してくれたメカニックたちがいる」。彼のチームスタッフに対する感謝の気持ちは、昔と全く変わっていなかった。
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