K-1は負けていない──名誉挽回へ王者レミー出陣
K-1は負けていない──名誉挽回を懸け、総合格闘技のアリスターと対戦するレミー 【スポーツナビ】
バダが負けたのは甘く見たから
バダの敗因をレミーは「ダメージの蓄積」と分析 【t.SAKUMA】
決まったけど、特別な気持ちはないよ。王者に返り咲いて、最初の試合……という感じかな。
――しかし、アリスター選手は、大みそかにバダ・ハリ選手をKOしています。
もちろん知ってるよ。でも、オレはバダではないからね(笑)。それに、あの試合はアリスターが強いとか、そういうことよりも、彼に問題があったと思っているよ。なぜならば、彼はWGP決勝大会で、すでに何回もダウンを喫し、大きなダメージを受けていたと思うからね。
――つまり、ダメージの蓄積が、KO負けを生んだと。
だと思うよ。それに、あの短期間でアリスター対策を十分にやれたとは思えない。バダがアリスターのことを甘く見ていたかどうかは本人にしか分からないけど、油断があったのではないだろうか。K−1のリングへ上がる選手は、総合格闘家だろうが、キックボクサーだろうが、弱いファイターはいない。少しでも心に油断があれば、すぐに足元をすくわれてしまうよ。
――バダ・ハリ選手は、アリスター選手と闘う前に、「たいした相手ではない」と発言していました。
それが本心だとしたら、敗因を探るのは簡単だ。オレが説明するまでもないだろう。アリスターは、相手の土俵で闘うことになるので失うものがなく、なおかつ捨て身の状態だった。一方のバダは、K−1のルーキーを相手にした気分だったはずだ。そうした要素を考えれば、番狂わせが起こる条件はそろっていたのだろうね。
――ではレミー選手は、アリスター選手に対して、どんな評価をしているのでしょうか?
K−1の試合をあまりしていないので、やはりルーキーのイメージはあるよ。でも、総合格闘技の経験は豊富だから、いくら打撃のキャリアがなくても、警戒しなければならない相手だ。何よりも、ゴールデン・グローリーで練習をしているため、しっかりとした打撃のテクニックもある。とてもじゃないけど、イージーな相手だとは思えないね。
――そうなると、この試合に向けて十分な準備をしてきたわけですか。
これまでは、スピードが落ちるのが嫌で、ウェイトトレーニングをしてこなかったんだけど、パワーアップを図ってきた。なるべくスピードが落ちないように気をつけながらパワーをつけてきたので、アリスターだけではなく、みんなも驚くかもしれないね。
トップファイターが負けていない
得意のフライングキックでグーカン・サキをノックアウト 【t.SAKUMA】
当たったら、どんな相手でも倒れるよ。
――アリスター選手は、自分もフライングキックを使えるので、逆にその技で倒すと言っていました。
それは面白い(ニヤリ)。では、どちらのフライング・ニーが優れているのか、試してみたいね。派手な空中戦になりそうで楽しみだよ。
――昨年の大みそかは、バダ選手の他にも、武蔵、武田幸三選手がKO負けを喫してしまいました。K−1ファイターは弱いという声が、一部で高まっていますが、王者の立場から見られて、この結果をどう受け止めていますか。
バダのことは語った通りだが、他のファイターについては、細かく分析はしていない。でも、彼らが負けただけで、そんなに大騒ぎされてもね……。K−1のトップファイターが全敗したら、そういう言葉が出てきても仕方がないと思うけど、そうじゃないからね。オレもそうだけど、ピーター(・アーツ)、ジェロム(レ・バンナ)、セーム(・シュルト)が負けたわけではない。そんな声が広まっているのならば、それを黙らせるように、全力でアリスターを倒しにいくだけだね。
バダとの再戦は可能性ある
最後まで立っているのはオレだ!! 【t.SAKUMA】
もちろん、4回目の王者になることだね。(アーネスト・)ホーストが持っている記録に並び、そして追い抜くことが、今の私の大きなモチベーションになっている。
――バダ・ハリ選手とのリマッチは。
可能性はあるよ。ファンも、あの反則がなかったら、どんな結末になっていたのか知りたいだろうし。オレも、このままで終わることは納得ができない。彼が反則をしないで正々堂々と向かってくれるのならば、こちらもK−1という競技のルールのなかで、全力で闘う。
――どんな結末になりそうですか?
それは分からないけど、間違いなく言えるのは、戦争になるということだけだね。
――アリスター戦は、K−1王者としてリングへ上がるわけですか?
もちろんだよ。K−1王者だからね。王者として闘い、そして最後まで立っているのはオレだ!!
■「K−1 WORLD GP 2009 IN YOKOHAMA」
3月28日(土) 神奈川・横浜アリーナ 開場16:00 開始17:00
【決定対戦カード】
<K−1ルール 3分3R延長2R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム ボンヤスキー)
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリージム)
<K−1ルール 3分3R延長2R>
ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ)
エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデングローリージム)
<K−1ルール 3分3R延長2R>
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)
<K−1ルール 3分3R延長2R>
澤屋敷純一(日本/チームドラゴン)
グラウベ・フェイトーザ(ブラジル/極真会館)
<第2代K−1ヘビー級王者決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R>
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクスジム)
ハリッド“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデングローリージム)
<第2代K−1ヘビー級王者決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R>
タイロン・スポーン(スリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C.)
グーガン・サキ(トルコ/チームレベル)
<第2代K−1ヘビー級王者決定トーナメント決勝戦 3分3R延長1R>
1回戦の勝者
1回戦の勝者
<リザーブマッチ K−1ルール 3分3R延長1R>
前田慶次郎(日本/チームドラゴン)
シング・心・ジャディブ(インド/パワーオブドリーム)
[出場予定選手]
野田 貢
佐藤 匠
立川隆史
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