未経験者のためのフルマラソン講座 最初の1カ月――まずは心を決めよう!

スポーツナビDo

【Getty Images】

マラソン大会に出ると決めたはいいものの……

 いよいよマラソンシーズンがやってきた。もはやブームを通り越して“文化”として根付きつつあるランニング。来年2、3、4月の春先には、マラソン大会の中でも全国的に有名なビッグイベントも目白押しで、出場を予定しているランナーもたくさんいることと思います。

 この秋から冬にかけての練習は順調ですか?

 ひょっとして、流行に乗って大会参加を決めたものの、まったく練習していない、そもそも何をしていいのか分からない……という人もいるんじゃないでしょうか?

 そこでスポーツナビDoでは、そんな「とりあえず大会に参加するけど、練習を何もしていない、何をすればいいか分からない」という初心者、未経験者のみなさんのために、プロのランニングコーチにアドバイスをいただいてきました。題して、

『まだ間に合う! 未経験者のためのマラソン完走4カ月前講座』

 今回、お話をうかがったのは、NIKEランニングアドバイザーのMIDORIさん。タレントの安田美沙子さんら数多くのランナーを指導している敏腕コーチで、この日も名古屋ウィメンズマラソン(2016年3月13日)に向けた練習会を開催。初心者女子ランナーをみっちり指導していました。

まず大事なのは“心”の持ち方

ナイキランニングアドバイザーのMIDORIさん 【Getty Images】

 練習会が終わった後、特別に時間を作っていただき、ラン初心者・未経験者がフルマラソン完走のためにまず何をすればいいかを聞いてみると……

「一番最初の基本的なこととして、レースに出ると決めた時点で、自分がアスリートになる!と心に決めることです」
 てっきり、走る距離や走り方のお話から始まると思いきや、MIDORI先生が「まず最初の大事なこと」としたのは、“心”の持ち方。いわく、MIDORI先生ですら42.195キロはとてつもなく長い距離であり、生半可な気持ちでジョギングを続けても、3月、4月のフルマラソンにたどり着くことはできないという。

「気持ちを決めてしまえば、目標があるわけですから、少しでも時間の空いたときに走ろうと思えるはずですし、ランニングに向き合う気持ちも変わってくると思います」

最初は距離ではなく、時間を基準にして走ってみよう!

 そうして、アスリートになると覚悟を決めたら、次は練習方法です。ランニング初心者におススメしたいのは、距離を基準にするのではなく、時間を基準にして走る方法。

「例えば、どんなに遅いペースでもいいので5分走ってみる。5分走ったら、5分歩いて……というのを繰り返して、これを30分やってみましょう」

 距離を基準にした場合、とりあえず3キロくらい走ってみようと思っても、ラン初心者にとって3キロ走り続けることは意外にツライもの。これだけで心が折れてしまうかもしれません。でも、時間を基準にすれば、どれだけペースが遅くても、距離が進んでいなくても、“5分走った”ことに変わりはありません。そして、5分走って、5分歩くインターバルが慣れてきたら、歩く時間をだんだん短くし、その分だけ走る時間を長くしていくことで、続けて走れる体を作っていくというわけです。

 この練習方法で続けて走れる体になってきたら、いよいよ基準を距離に移します。4カ月後のフルマラソンを目標にした場合、最初の1カ月で10キロ走れるようになること、とMIDORI先生。

「今から来年の3月、4月に42キロ走ることを目標にした場合、いつまでに何をすべきかを逆算すると、最初の1カ月で10キロですね。この10キロという距離は一番最初のハードルだと思います。まずは、そこを目標にしてください」

 ここまでがMIDORI先生が伝授する最初の1カ月の主な練習方法。アスリートになると心に決める、時間を基準にして走る、そして、10キロ完走する――これを最初のステップにして、春のマラソン大会を目指していきましょう!

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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