熱き闘志がぶつかり合ったスクラム。大学時代の先輩・後輩がリーグワンで再会

【©ジャパンラグビーリーグワン】

真っ白な霧雨に包まれたフィールドの上で、初先発をつかんだ中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)の岩井陸は燃えていた。対面には、大学時代の先輩であるルリーロ福岡(以下、LR福岡)の木村圭汰が構えていた。

3月2日のディビジョン3第8節で、中国RRはホストゲームにLR福岡を迎えて24対10で勝利し、チーム初の3連勝を飾った。岩井は3番(右プロップ)で、木村は1番(左プロップ)でそれぞれ先発出場し、スクラムでは対面で京都産業大学時代の先輩・後輩が組み合った。

大卒新人の岩井にとって、「スクラムもキャリーも真っ直ぐ来るパワフルな人」という先輩との対決。「大学でお世話になったので敬意もありつつ、やってやるという気持ちもあった」と闘志を燃やしていた。

もちろん、木村も先輩のプライドがある。「すごく頑張るし、イヤなこともしてくるいい選手」と評価する2学年下との対決。「やっぱり後輩なので絶対に負けたくなかった」と熱い気持ちでぶつかった。

試合の立ち上がりはLR福岡がスクラムで優勢に立った。木村は、「前半はしっかりコントロールできたし、レフリーともいいコミュニケーションが取れていた」と振り返り、岩井とのバトルでは「やったりやられたりだったけど、ヒットでは絶対に負けないことを意識していた」と強気を貫いた。

対する中国RRは序盤にペナルティが続いて苦戦。岩井は、「全体で押す意識でやっている中で、僕だけ孤立して一人で行ったところもあった」と悔しさをにじませつつ、「先輩の距離感に付き合い過ぎて何本か受けてしまった。でも、ヒットは負けていたけど、組んだあとはそこまで力の差がなかったと思うので、修正すれば次はもっと押せると思う」と前を向いた。

フィールドで実現した先輩・後輩の久しぶりのぶつかり合い。木村は、「すごく懐かしかったし、楽しかった。大学時代は何年も前なので変な感じはしたけど、これもまたラグビーの楽しいところだと思う」と再会を喜んだ。岩井は、「圧倒はできなかったけど、いい経験になった。先輩に負けないようにもっと僕も頑張らないといけない」と刺激を受けた。

【©ジャパンラグビーリーグワン】

大学からリーグワンに舞台を移し、対戦相手として真剣勝負を繰り広げた。お互いに負けじと燃やした闘志を胸に、またフィールドで対面する日を目指す。

(湊昂大)
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