平日でも佐賀競馬開催!九州産限定JRA交流レースの後は3歳最終レースで/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
大恵総合研究所 【佐賀支部】
JRA交流レースは来月に行われる九州産限定の3歳重賞・たんぽぽ賞のトライアルレースともなっており注目です。
そしてもう一つ注目の3歳戦が最終レースに行われる一戦。
今夜も地方競馬に特化したデータ分析を行う競馬リポーターの大恵陽子氏が佐賀最終レースを分析します。
ほぼ毎回、差しが届く3歳最終レース
競馬リポーターの大恵陽子です。
木曜日なのに佐賀競馬開催はなんだか不思議な気分。
私は朝、栗東トレセンで取材後、午後は姫路競馬場に移動して重賞取材の予定なのですが、それらが終わった後でもナイター競馬が楽しめるのはなんだかお得感があります。
さて、今夜の佐賀最終レースは3歳戦。
特別な条件がつかない、一般的な3歳戦となりますが、①コスモチャンティを除きみな未勝利馬たち。
こう書くと、①コスモチャンティが抜けた存在かと思うのですが、勝ったレースは「3歳ドリームシリーズ」という賞金下位から編成されたレースだったため、今回は相手が強化されます。その辺りの見極めをしつつ、データを見ていきましょう。
まずは最終レースの3歳戦(特別な条件なし)での直近1年での成績は下表です。
オレンジ色マーカーは単勝3番人気以内が複数頭、3着以内に入ったレース。
16レース中14レースで上位人気が2頭以上、3着以内に入っていました。
そうなると配当は堅く収まりやすくなります。
3連単万馬券は4回。うち3回で「1番人気が2着以下」かつ「6番人気以下が馬券圏内」という組み合わせでした。
ピンク色マーカーは1コーナーを6番手以下で回った馬が3着以内に差してきたレースにつけました。
16レース中13レースで6番手以下の馬が差してきており、意外と差しが届いています。
最終レースの3歳戦(特別な条件なし) 【表1】
逃げ馬好成績の枠に期待馬が入った
さがけいば無料ネット新聞「うまかつ.net」によると⑦ハクアイローラに多くの本命◎が並びます。
同馬はJRA未勝利から佐賀移籍後2着、2着ときて、前走はハイペースを先行して7着。今回は強力な逃げ・先行馬が見当たらず、おそらく逃げるものと思われます。
そこで気になるのは逃げ馬が好成績を残せる枠はどこか、ということ。
下表は今回と同じコースでの逃げ馬の馬番別成績(2024年)です。
偶然か必然か、最も勝率が高いのがハクアイローラが入った7番という結果になりました。
勝率は46.2%、連対率61.5%、3着内率61.5%で、この枠からの逃げにはかなり期待が持てそうです。
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逃げ馬の馬番別成績 【表2】
差し馬×騎手の成績は?
21日付のスポーツナビコラム「さがけいばニュース」では前開催日の19日は逃げ切り勝ちは0との情報。
さらに「今年に入ってからのレース傾向を振り返ると・・・先行~後方までの馬が馬券に絡んでおり、逃げ馬有利とは言えない馬場状況と言えます」とのことです。
そうなると、表1の3歳最終レースの傾向からも差し馬を狙いたいところ。
④イホウジンは前走の上がり3ハロン39秒4が出走馬中最速でした。
騎乗する金山昇馬騎手は昨年、差し馬での成績が
勝率6.0%、連対率15.9%、3着内率23.7%。
基本的に差しでの成績は全体からグンと下がるものですが、金山騎手に関しては全体成績とほぼ変わらず。
特段、苦手な脚質というわけではなさそうです。
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最終レースは体力自慢の若手か、技術のベテランか
ジョッキーにとってはここまで何レースも騎乗しているため、もしかしたら体力溢れる若いジョッキーの方が最後まで元気に乗れるのでは!?と思い、昨年の佐賀最終レース(1300m~1400m)の騎手別成績を調べてみたところ、山口勲騎手のすごさは変わりない、という結果に。
特に連対率は全体が40.6%に対し、最終レースでは58.7%にアップしていました。
高知競馬の最終レースに行われる一発逆転ファイナルレースはリーディング上位騎手よりも若手騎手の方が活躍傾向にありますが、佐賀競馬の場合は最終レースだからといって普段と異なる切り口からジョッキーを狙う必要はなさそうです。
佐賀最終レース(1300m~1400m)の騎手別成績(2024年) 【表3】
では、気になる予想と買い目は?
逃げがあまり有利ではない最近の馬場傾向は気になりますが、連複系の軸としてはこの馬が最も信頼を置けそうです。
ハイペースで先行した前走を除き、佐賀では2着2回。
今回はメンバーを見渡すとハイペースにはならなさそうですし、移籍初戦の走破タイムも出走馬中最速で、しっかり能力を発揮すれば上位争いに加わりそうです。
鞍上は「ミスターほとんどパーフェクト」の異名を持つ山口勲騎手です。
④イホウジンは佐賀移籍後、オール掲示板。
前走はゲート内で態勢を崩したタイミングでスタートが切られたため後方からとなりましたが、末脚をしっかり使って4着。
鞍上の金山昇馬騎手は佐賀では同馬に初騎乗となりますが、昨秋に門別競馬場で期間限定騎乗を行っていた時に4回騎乗経験があり、問題ないでしょう。
⑥モリデンドーターは前走が④と同じレースで3着。
勝負所で一気にペースアップした時はやや置かれ気味になりましたが、そこからバテずに走り切っての上位入着。
ここでも力上位でしょう。
⑨ナイスジャックスは前走が約半年ぶり。
ひと叩きしたことでの変わり身に期待です。
同じく変わり身に期待は③タマサンハッシャ。
まだキャリア2戦しかなく、しかも前走は4カ月ぶりの初距離。
向正面で置かれ始めましたが、もう少ししっかり走れれば面白そう。
なお、父ウォータービルドはディープインパクト産駒。
父産駒のウォータークラークはJRAで新馬勝ちから京都2歳S4着と活躍しています。
YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズ3歳-5組 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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