チームの主力に返り咲けるか。パ・リーグ6球団における、復活が期待される選手たち

パ・リーグインサイト
チーム・協会

北海道日本ハムファイターズ・堀瑞輝投手 ※写真は2024年のもの 【画像:球団提供】

ケガや不振の影響で悔しいシーズンを送る選手は、毎年存在するものだ

 栄枯盛衰は世の習い。プロ野球の世界においても、ケガや不振で悔しいシーズンを送った選手は毎年存在するもの。今回は、2025年シーズンにおいて復活が期待される選手たちについて、パ・リーグ各球団ごとに1名ずつピックアップして紹介していきたい。

堀瑞輝(北海道日本ハム)

堀瑞輝投手 年度別投手成績 【ⓒPLM】

 堀瑞輝投手は52試合に登板した2019年を皮切りに、貴重な左のリリーフとして4年連続で40試合以上に登板。2021年にはチームトップの60試合に登板して防御率2.36と大車輪の働きを見せ、42ホールドポイントを挙げて最優秀中継ぎ投手のタイトルに輝いた。

 しかし、翌2022年は防御率5.82と安定感を欠く投球が目立ち、2023年以降は登板機会を大きく減らしている。それでも現在26歳とまだ若く、2024年の奪三振率は15.12と驚異的な数字を記録しているだけに、今季は奪三振力の高い左腕として復活を果たしたいところだ。

岡島豪郎(東北楽天)

岡島豪郎選手 年度別成績 【ⓒPLM】

 岡島豪郎選手は2013年に1番打者として打率.323を記録し、球団史上初のリーグ優勝と日本一に大きく貢献。翌年以降も外野の主力として活躍を見せ、2023年には114試合で打率.266と近年も活躍を続けていたが、昨季は31試合で打率.200と不振に陥り出番を減らした。

 2020年以降は出場試合数が60試合以下のシーズンと100試合以上に出場したシーズンが交互に訪れており、隔年で活躍する傾向が示されている。この法則が続けば、岡島選手にとって2025年は復活のシーズンとなるだけに、良い意味で過去の“ジンクス”を踏襲できるかに注目だ。

平井克典(埼玉西武)

平井克典投手 年度別投手成績 【ⓒPLM】

 平井克典投手はプロ1年目の2017年から4年連続で40試合以上に登板し、2019年にはパ・リーグ記録となるシーズン81試合に登板してリーグ連覇に大きく貢献。翌年以降は先発としても奮闘し、2023年にも54試合で28ホールド、防御率2.55と安定した投球を披露した。

 2024年はFA権を行使したうえで残留を決断して臨んだシーズンだったが、防御率4.66と安定感を欠き、キャリアで最も少ない13試合の登板にとどまった。チームの投手陣最年長として迎える新シーズンは、若きチームにおける精神的支柱となる活躍を見せられるか。

山口航輝(千葉ロッテ)

山口航輝選手 年度別成績 【ⓒPLM】

 山口航輝選手は2021年に一軍デビューを果たすと、2022年には規定打席未到達ながらチームトップの16本塁打を記録。翌2023年には初の規定打席到達を果たして14本塁打を放っており、チームに不足する和製大砲候補として随所でパワーを発揮していた。

 しかし、2024年は打率.200、2本塁打と大きく成績を落とし、51試合の出場にとどまる不本意なシーズンを送った。2025年1月の時点で24歳と伸びしろを十二分に残す年齢なだけに、投高打低の傾向に負けず、今季は最大の持ち味である豪快なアーチを量産したいところだ。

山岡泰輔(オリックス)

山岡泰輔投手 年度別投手成績 【ⓒPLM】

 山岡泰輔投手はプロ1年目の2017年から先発陣の一角を務め、2019年には13勝4敗で最高勝率のタイトルを受賞。その後は怪我に苦しみながらも主力投手として奮闘し、2023年にはリリーフとして安定感抜群の投球を披露し、リーグ3連覇にも少なからず貢献した。

 2024年はキャリア最少となる6試合の登板にとどまったが、8年間のキャリア全てで防御率3点台以下を記録している安定感は出色だ。初めてリリーフに専念して迎える2025年シーズンこそは、シーズンを通してケガなくハイレベルな投球を展開できるかに注目したい。

中村晃(福岡ソフトバンク)

中村晃選手 年度別成績 【ⓒPLM】

 中村晃選手は2014年に最多安打を獲得した巧打、通算出塁率.362を誇る優れた選球眼、2020年から3年連続でゴールデングラブ賞に輝いた一塁守備でチームの黄金期を支えた。2023年にも136試合で打率.274、出塁率.351と、レギュラーとして安定した活躍を見せた。

 しかし、2024年は9月を迎えた段階で打率1割台と深刻な不振にあえぎ、打席数も前年の半分以下に。それでも、9月は打率.282、10月は打率.667と、終盤戦で復調を示した点は明るい材料だ。通算1500安打まで残り73本として迎える今季は、節目の記録を通過点とするような完全復活に期待したい。

再び一軍の舞台で出場機会を増加させ、捲土重来の活躍を見せられるか

 若くして台頭を見せていた堀投手や山口選手、若いチームを引っ張る立場となった平井投手と山岡投手、ベテランの域に達してからも存在感を発揮してきた岡島選手と中村晃選手。それぞれが置かれた立場は異なるものの、各選手の復活がチームにとって大きな意義を持つという点に変わりはないはずだ。

 来たる2025年シーズンにおいて、今回取り上げた6名の選手は、昨季の結果を払しょくするような成績を残すことができるか。各選手が再び一軍の舞台で多くの出番を勝ち取り、捲土重来の活躍を見せてくれることに期待を寄せたいところだ。

文・望月遼太
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「パ・リーグインサイト」は、ニュース、ゲームレビュー、選手情報、スポーツビジネスなど、パシフィックリーグ6球団にまつわる様々な情報を展開する、リーグ公式ウェブマガジンです。「パーソル パ・リーグTV」を運営する、パシフィックリーグマーケティング株式会社が運営しています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント