1. FCケルン | 今もJリーグで輝き続ける、大迫勇也

1.FCケルン
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【©︎1FCKoeln】

「大迫半端ないって!」

日本代表での活躍で一時期流行語となったこのセリフ。サッカーファンでなくてもご存じの方は多いのではないだろうか。大迫勇也はフォワードとして攻撃はもちろん、守備でも貢献できる安定感のあるプレースタイルを持っている。鹿児島からスタートしたキャリアは、ドイツでのプレーや現在のJリーグでの活躍を通じて、未来のサッカー選手たちにとって憧れの存在となっている。

ユース時代からJリーグデビューまで

3歳からサッカーを始め、高校生までを鹿児島で過ごした大迫は、高校時代にその才能を見出されてU16日本代表に招集された。数々の大会で得点ランキングに名を連ね、第87回全国高校サッカー選手権では開幕戦から4試合連続2得点を達成。決勝までチームを導き、大会最多得点となる10ゴールを記録し新記録を樹立した。
その功績が評価され、多くのクラブからオファーを受けた中で、大迫が選んだのはJリーグの名門クラブ鹿島アントラーズ。鹿島には2009年から2013年まで在籍した。Jリーグデビューは2009年3月15日のアルビレックス新潟戦。後半75分に本山雅志に代わってピッチに立ち、チャンスメイクする場面も見られた。Jリーグ初ゴールは同年の第5節、FC東京戦。前半15分、ディフェンダーに囲まれながら右足で放ったシュートがゴールネットを揺らした。2013年にはJリーグベストイレブンを受賞するなど、大きな飛躍を遂げた。

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1.FCケルンとドイツ時代

約4年間プレーした鹿島を離れ、大迫が次に選んだのはドイツだった。2014年1月、ドイツ2部のTSV1860ミュンヘンに移籍し、1ヶ月後のフォルトゥナ・デュッセルドルフ戦でデビュー。同試合で初ゴールを決め、最終的に15試合で6得点を記録した。
2014年6月には、ブンデスリーガ1部に昇格した1.FCケルンに移籍。初年度からレギュラーメンバーに定着したが、2015-2016シーズンは25試合1得点と苦しい一年を経験した。しかし、2016-2017シーズンは飛躍の年となり、DFBポカール初戦やリーグ戦で得点を量産。9月にはクラブの月間MVPに選ばれた。最終節のマインツ戦ではヨナス・ヘクターと共に得点を挙げ、チームをヨーロッパリーグ出場へ導いた。
2017-2018シーズン、ヨーロッパリーグ初戦のアーセナル戦でELデビューを飾り、第4節のBATEボリソフ戦では欧州の舞台で初ゴールを記録。ELでは2得点1アシストを記録したが、大迫と2トップを組んでいたアントニー・モデストの退団によりリーグではなかなか結果を残せなかった。大迫はELで2得点1アシスト、リーグでは4得点でシーズンを終え、ケルンの降格が決定してしまった。EL出場も厳しい降格も経験した大迫だったが、ケルンには欠かせない存在になりつつあった。

2018年、大迫はヴェルダー・ブレーメンに移籍。フランクフルト戦での移籍後初ゴールや、前線の中心としての活躍が期待されるも、怪我に悩まされるシーズンが続いた。2020-2021シーズンにはブンデスリーガ通算150試合出場を達成。最終節の古巣ケルン戦を制し、チームの1部残留に貢献した。なんとか繋ぎ止めた1部残留だったものの、2021-2022シーズンはゴールからも遠ざかり、最終的にクラブは2部に降格。

怪我に見舞われ、なかなか結果を残すことができなかった大迫だったが、ドイツではEL出場も果たし、苦い思い出も喜ばしい思い出も経験することとなった。

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ドイツを離れた後も活躍し続ける大迫勇也

約7年間のドイツ生活を経て、大迫はJリーグのヴィッセル神戸に復帰。怪我に苦しむ時期もあったが、2023年にはJ1で22得点を挙げ得点王に輝き、リーグ優勝に貢献。さらにJリーグベストイレブン、リーグMVPも受賞するなど輝かしい成績を残した。2024年もチームをリーグ連覇に導き、2年連続ベストイレブン入りを果たした。
日本代表としても長年活躍し、U16からA代表まで約13年間にわたって日本サッカーを牽引してきた大迫。そのプレースタイルや姿勢は、海外挑戦を目指す選手たちにとって大きなロールモデルとなっている。
ケルンで過ごした日々を含め、大迫勇也のこれからの活躍も引き続き楽しみだ。まだまだ進化し続ける彼の姿をケルンはこれからも応援していきたい。
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著者プロフィール

1.FCケルンは1948年に設立された、ドイツ西部の大都市ケルンに本拠地を置くサッカークラブで、ブンデスリーガに所属しています。1963年に発足したドイツ・ブンデスリーガの初代王者であり、日本人海外移籍の先駆者である奥寺康彦が所属していた頃には2度目のリーグ優勝を成し遂げました。また近年では、槙野智章や鄭大世、大迫勇也も所属していました。

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