「令和の怪物」と称された23歳右腕。メジャー挑戦を決めた佐々木朗希の可能性
佐々木朗希投手 【写真:球団提供】
高い奪三振能力を誇りながら省エネピッチングを実現
NPB 渡米前3年間の投手成績 【ⓒデータスタジアム】
NPB 渡米前3年間のP/IP 【ⓒデータスタジアム】
次は1打席あたりの平均投球数を示すP/PAを三振に打ち取った打席に限定して見ていく。これは三振を奪うまでに要した平均投球数を表しているが、佐々木投手は同条件のP/PAで大谷選手らよりも低い4.61をマーク。佐々木投手は単に走者を出さないというだけでなく、より確実に打者を打ち取れる手段である三振を少ない球数で効率良く量産しているピッチャーなのだ。
ゾーン内に投じられても手を出しにくい剛速球
NPB 渡米前3年間のストレート成績 【ⓒデータスタジアム】
まずは生命線であるストレートを、渡米前3年間における投球割合が同じく50%を超えている大谷選手と比較していこう。今季の佐々木投手は例年よりもスピードを落としている傾向が見受けられたが、それでも直近3年間の平均球速は157.8キロという異次元の数字をマークしている。また、ストライク率は大谷選手よりも高い72.0%を記録。2024年パ・リーグ投手のストレートストライク率の平均が66.8%だったことを踏まえても、佐々木投手の速球は球界トップクラスの威力を備えながら、高い精度を誇っていることが分かるだろう。
NPB 渡米前3年間のストレートストライクゾーン投球割合 【ⓒデータスタジアム】
カウントを問わず効果を発揮するフォーク
NPB 渡米前3年間のフォーク成績 【ⓒデータスタジアム】
数々のNPB記録を打ち立てただけでなく、佐々木投手は間違いなく多くのプロ野球ファンの記憶に残る投手である。いまや世界のスター選手となった大谷選手と同じく23歳でのメジャー挑戦。憧れ続けた舞台で、世界に名をとどろかせる活躍を期待したい。
※文章、表中の数字はすべて2024年シーズン終了時点
文・データスタジアム
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