“約2年ぶりの勝利”の要因は遂行力。その象徴は「やり切った」新人のセンター
【©ジャパンラグビーリーグワン】
「岡野の先発に驚いた方もいるかと思いますが、彼のスキルの遂行力や精度は目を見張るものがある」
試合後、三重ホンダヒート(以下、三重H)を率いるキアラン・クローリー ヘッドコーチはそう語っていた。
12月21日に行われたディビジョン1開幕戦で、三重Hはリコーブラックラムズ東京に23対21で勝利した。一時は8点差を付けられ、試合終了直前までリードされている状況の中、最後の最後でマヌ・ヴニポラのペナルティキックが決まって逆転するという劇的な結末。昨季はホストゲームで一度も勝てなかったチームにとって、ドラマチックにも程があるホストゲーム白星である。ゲームキャプテンを務めたパブロ・マテーラは、勝利の要因を「最後まで信じてやり続けた」遂行力だと語った。
そのピッチに最後まで立っていたのが、同志社大学から加入したルーキーの岡野喬吾だ。昨季にアーリーエントリーされたが出場はなく、この日がリーグワンでのデビュー戦であった。
「プレッシャーはありましたけど、それよりはうれしさが勝っていました。緊張はあまりしませんでしたね。練習試合とは違う強度も感じましたが、それは最初だけでした。そこからは順応できたと思います」
突然の先発デビューについてそう語った岡野は、「ヘッドコーチからの『思い切ってやれ!』の一言で背中を押されました」と続けた。
彼の強みであるタックルやディフェンスは、昨季リーグ最多失点だった三重Hの守備を改善するための一翼を担っていた。「学生時代は毎日居残り練習でタックルをやっていたので、そこがいまに生きていると思います。まだ完璧とは言えないですけど、僕は守備面が長所なので、そこをどんどん伸ばしてアピールしたいです」。
試合の終盤で印象に残ったのは、同じサイドでポジションを取るラリー・スルンガとともにしばしば足を伸ばしつつ、懸命にプランを“遂行し続けた”岡野の姿だった。その仕草について聞いてみると、「実は途中で足がつりながらプレーしていたんです。試合が途切れたらその都度ちょっと伸ばして回復させていました。最後はちょっと自分のプレーが出せなかったのは次に向けての課題ですね」と受け止めつつ、「最後までやり切りました」と充実の表情を浮かべていた
三重Hは次節にトヨタヴェルブリッツとの『東海ダービー』に挑む。12月28日に岐阜メモリアルセンター長良川競技場で行われる強豪相手の試合でも、この“遂行力”で勝利をつかみ取ることができるだろうか。
(籠信明)
試合後、三重ホンダヒート(以下、三重H)を率いるキアラン・クローリー ヘッドコーチはそう語っていた。
12月21日に行われたディビジョン1開幕戦で、三重Hはリコーブラックラムズ東京に23対21で勝利した。一時は8点差を付けられ、試合終了直前までリードされている状況の中、最後の最後でマヌ・ヴニポラのペナルティキックが決まって逆転するという劇的な結末。昨季はホストゲームで一度も勝てなかったチームにとって、ドラマチックにも程があるホストゲーム白星である。ゲームキャプテンを務めたパブロ・マテーラは、勝利の要因を「最後まで信じてやり続けた」遂行力だと語った。
そのピッチに最後まで立っていたのが、同志社大学から加入したルーキーの岡野喬吾だ。昨季にアーリーエントリーされたが出場はなく、この日がリーグワンでのデビュー戦であった。
「プレッシャーはありましたけど、それよりはうれしさが勝っていました。緊張はあまりしませんでしたね。練習試合とは違う強度も感じましたが、それは最初だけでした。そこからは順応できたと思います」
突然の先発デビューについてそう語った岡野は、「ヘッドコーチからの『思い切ってやれ!』の一言で背中を押されました」と続けた。
彼の強みであるタックルやディフェンスは、昨季リーグ最多失点だった三重Hの守備を改善するための一翼を担っていた。「学生時代は毎日居残り練習でタックルをやっていたので、そこがいまに生きていると思います。まだ完璧とは言えないですけど、僕は守備面が長所なので、そこをどんどん伸ばしてアピールしたいです」。
試合の終盤で印象に残ったのは、同じサイドでポジションを取るラリー・スルンガとともにしばしば足を伸ばしつつ、懸命にプランを“遂行し続けた”岡野の姿だった。その仕草について聞いてみると、「実は途中で足がつりながらプレーしていたんです。試合が途切れたらその都度ちょっと伸ばして回復させていました。最後はちょっと自分のプレーが出せなかったのは次に向けての課題ですね」と受け止めつつ、「最後までやり切りました」と充実の表情を浮かべていた
三重Hは次節にトヨタヴェルブリッツとの『東海ダービー』に挑む。12月28日に岐阜メモリアルセンター長良川競技場で行われる強豪相手の試合でも、この“遂行力”で勝利をつかみ取ることができるだろうか。
(籠信明)
※リンク先は外部サイトの場合があります
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ