【Tリーグ日本ペイントマレッツ】スタッフコラム#13『カットマンの世界』

日本ペイントマレッツ
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【Ⓒ日本ペイントマレッツ】

11/24(日) 日本ペイントマレッツ 1-3 木下アビエル神奈川
【第1マッチ(ダブルス)】横井 咲桜・大藤 沙月 0-2 木原 美悠・張本 美和(10-11/8-11)
【第2マッチ(シングルス)】佐藤 瞳 0-3 張本 美和(6-11/7-11/7-11)
【第3マッチ(シングルス)】橋本 帆乃香 3-0 長崎 美柚(11-8/11-1/11-1)
【第4マッチ(シングルス)】横井 咲桜 1-3 平野 美宇(11-8/10-11/3-11/3-11)

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1,000人超もの観客で埋まった香川県高松市総合体育館。たくさんの観客が選手たちをキラキラした目で見る光景が今でも脳裏に焼き付いている。応援練習時のハリセンの音。マレッツ選手たちの名前を呼び、一生懸命声を出し応援する観客の姿。一人一人の表情が今でも忘れられない。そんな景色を選手たちにマレッツのホームゲームで見せられるのは初めてではないだろうか。海外での試合でもたくさんの人たちの中で試合をするのは慣れているだろうが、ここ数シーズン、ホームゲームでこんなに大勢の皆さんにマレッツの試合を観戦いただけることはなかったので、スタッフとして非常に嬉しかった。

【Ⓒ日本ペイントマレッツ】

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今回の試合は惜しくも敗戦したが、唯一1点をもぎ取ったのはカットマンの橋本選手である。『カットマン』卓球を初めて観戦にきた人たちが必ず虜になると言っても過言ではない。守備型で台から後ろに下がり、広く動き、誰よりも多くボールを拾い、さまざまなボールの変化をつけて操る。時には反撃し綺麗な攻撃が決まり、ガッツポーズすると会場には大きな拍手・歓声があがる。そんなかっこいい姿に誰もが一度は憧れるのではないだろうか。楽しそうに見えるカットマンだが、動く範囲は普通の人より倍以上で精神的にも体力的にも辛いのが、現実である。
カットマンは守備型の為、戦術の幅が攻撃マンよりも限られていると一般的には言われている。それ故同士討ち(同じチームの選手と対戦)や、何度も同じ相手と対戦すると慣れてしまうので不利と思われがちだ。多くの試合がある中で勝ち続けることは難しい。実際に筆者もプレーヤー時代はカットマンと試合をするのが苦手だったが、同じチームのカットマンや何度も対戦するカットマンに対しては、相手の戦術がわかってしまい、負け続けることは少なかった。世界大会等でもカットマンが勝ち上がることは相当難しいと言われている。その中でも、橋本選手をはじめ、今回は負けてしまったが佐藤選手も同じ対戦相手に当たっても、上に登り続けている。海外でも金メダルを獲得する等、世界でも大注目のカットマンになっている。その秘訣が気になって工夫していることを佐藤・橋本の両選手に聞いてみた。
佐藤選手は「球質の変化だけでは中々(勝つのは)難しいし、こうやったらこう攻撃してくる!とかを予測されるようになるので苦しいところですね。だから普段やらないパターンを時々入れて惑わせ、細かい所に餌をまくような感じでいつもと違うなと思わせるように工夫します」と貴重な意見を聞くことができた。
橋本選手はシンプルな回答が返ってきた。「あまり気持ち的に守りに入り過ぎないことですかね!戦術は対戦相手によって変えます」と。たしかに橋本選手のプレーを見ていても、どの選手に対しても攻撃し続けるイメージがある。大嶋監督の口からもよく聞く”常に挑戦者の気持ち、向かっていく気持ち “が勝利の鍵を握っているように思う。特別に何か工夫しているわけではなく、常に卓球で勝利するために何をするかを考えて行動しているのだろう。
華麗なプレーの裏には数えきれないほどの努力・練習量で時間をかけてここまでたどり着いた。その努力が実る景色を一緒に感じたい。
(Text by Yu.Uchinami/ Photo by Yusuke Nakanishi)

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☆Today's ONE Shot☆photo by Yusuke Nakanishi

佐藤選手のラリーに会場が響めき、カットマンの強さと同時に卓球の面白さに惹かれた。佐藤選手の一番かっこいい写真をベストショットにしました。 【Ⓒ日本ペイントマレッツ】

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著者プロフィール

日本ペイントグループ女子卓球チーム「日本ペイントマレッツ」は、2017年4月に誕生し、2018年に卓球のTリーグが発足すると同時にTリーグに参画しました。 世界で活躍できるトップ水準の選手育成と排出を目標に掲げ、各地域での子ども向け卓球教室の開催やこども卓球台の寄贈などを通じて「卓球」の魅力と可能性を広げ、更なる発展に貢献しています。また、卓球で“ヒト”と“ヒト”をつなぎ、ホームタウンである大阪の街や生活に活力と夢、彩を与えています。

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