山下美夢有、新パターで狙う今季2勝目

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 JLPGAツアー2024シーズン第36戦『第43回大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円))第3日が11月16日、愛媛県松山市・エリエールゴルフクラブ松山(6,575ヤード/パー71)で行われた。山下美夢有が通算19アンダーまでスコアを伸ばして首位をキープ。4打差の通算15アンダー、2位に鈴木愛と政田夢乃。通算14アンダー、4位にウー チャイェン。
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《グリーン=スティンプ:11 2/3フィート コンパクション:22mm》

 「思い通りのショットが増えてきました」。珍しく山下美夢有が自らに合格点を与えるようなコメントを発した。当然、「満足ですか」の問いにも「ハイ」と満面の笑みを浮かべながら答えた。それもそのはず、この日は7バーディー、ノーボギーの64をマーク。通算19アンダーまでスコアを伸ばし、2位に4打差をつけて最終日を迎えるのだ。

 好スコアの原動力となったのはショット。スタートホールの1番で3メートルのバーディーパットこそ外したものの、2番では第2打をピン手前1メートルにつけ、この日最初のバーディーを奪う。

 「きょうはショットで奪ったバーディーがほとんどでした」というように、その後、7番、8番でも奪ったバーディーの距離はどちらも1メートルだった。他のバーディーも2.5メートル前後の距離を沈めてのものだ。ただ、まったくピンチが無かったわけではない。5番では2メートルのパーパットを残すなど、ボギーになってもおかしくないホールはいくつかあった。それを巧みなパッティングで切り抜けたことで、逆にラウンドの流れがいい方向へ向かい、ノーボギーのラウンドにつながった。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 聞けば、今週からパターを新しいものに替えたという。「ストロークしやすいと思って替えました」。こだわりの強い山下だが、パターに関してはバランスを大切にしているとのこと。パターのバランスを変えることによって、ヘッドを重く感じたりもするし、軽く感じることもある。自分のストロークリズムに合わせて、タイミングよくインパクトを迎えられるパターが理想となる。山下の場合、今回のパターは自分のストロークリズムに合ったバランスなのだろう。

 「パッティングのフィーリングは合っていると思います」と笑顔を見せる。この日はグリーン手前の花道からでもパターを選択したホールがいくつかあった。単純にパターのほうが寄せやすいと思ったからだと理由を語っていたが、パッティングに自信が出てきたからこそ、だろう。

 今大会のトーナメントレコードは22年に藤田さいきがマークした通算21アンダーだが、「その数字を越えての優勝を目指すためにベストを尽くします」と語った山下。いくら伸ばし合いのコースとはいえ、4打リードのアドバンテージはかなり大きい。それでも、「いつもと同じように攻めのゴルフをしてスコアを伸ばせるようにしたいです」と、謙虚な姿勢を崩さない。遅ればせながら、ようやく2年連続メルセデス・ランキング1位のゴルフが戻ってきそうだ。(山西 英希)
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