圧巻・圧勝 山城奈々-今季2勝目

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【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2024シーズン最終戦『京都レディースオープン』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が11月15日、京都府城陽市・城陽カントリー倶楽部(6,359ヤード/パー72)で行われ、山城奈々が通算8アンダーで今季2勝目をあげた。名うての難コースに技術と持ち前の忍耐で真っ向勝負。2位の通算3アンダー、木下彩、サイペイインに5打差をつける圧勝だった。

 一方、来季JLPGAツアー第1回リランキングまでの出場権を得る、明治安田ステップ・ランキングは1位・権藤可恋、2位・木下彩に決定。また、同ランキング3-10位には、26日開幕のQTファイナルステージ出場資格を獲得した。
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 もう、完全復調を宣言しても、良い頃合いだった。ステップで今季2勝目を飾った山城奈々は、「1Wで8年間、迷走していた。第1打がOBに行くことが多くて…。このままゴルフ人生が終わるのでは…そんなことが続いていた。でも、しっかりした感覚が戻れば必ず良くなると信じて。今年、ようやくすべてのプレーがつながったと思います」と、確かな手応えを言葉にする。

 それにしても、見事なプレーの連続。もっとシーズンが続けば、という心境だろう。しかも、最終戦にふさわしい難コースを攻略できたことが大きい。首位スタートから、着実にチャンスをものにした。2番で8メートルのバーディーを決め、アドバンテージを握る。勢いに乗って3番では残り115ヤードの第3打、PWでピン1.5メートルの鋭いショットが目を引く。むろん、バーディーだった。

 さらに、ハイライトといえる後半へ。自身が「キーホールです」と振り返ったのは10番だ。残り101ヤードの第3打、PWで5メートルに。「前半を終え、ショットの精度が上がってきたガマンをしていたら、2位との差ができたから、ここからは攻めようと決断。そんな強気な気持ちが、5メートルのバーディーを運んできたのかもしれません。すごく難しいラインでしたからね」と、満面の笑顔で語った。

【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

 今大会、ひたすらコースと対じすることにフォーカス。「バーディーを狙っても、とれないコース。ピン位置です。ということで、欲は出さない。いい流れを切らさず、パーセーブができればいい、と徹底。ただ、最終日だけに基本的なマネジメントは変えないものの、11番から攻めて行こう、とピンを狙った」そうだ。

 14、15番と再び、バーディーをおかわり。前日までの混戦の展開を一刀両断にした、独走劇に舌を巻いた。ただひとつ残念なことは、第1日からノーボギーラウンドを持続していたが、16番でたったひとつのボギーを叩いたことか。

 「仕方がありません。ボギーは必ずくるものだから…。今回も風、ボール位置によって何度か、クラブ選択のミスがあった」といい、「最終戦で優勝できたことは、もちろんうれしい。でも、26日からのQTファイナルステージに向け、もう一度、集中しなければならない。QTはだれでも、しびれることが多い試合。だから気を抜いたことはありません」と、話した。

 プロ11年目で会得した、自身の神髄。城陽カントリー倶楽部は、京都府南部の山城地域にある。「私と漢字が一緒。地域のことはプロアマの時に知りました。優勝する前から、ご縁があるなぁと思っていたんです」。勝負勘も、完全復活した。25年シーズンが待ち遠しい。

【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

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