【日本選手権リレー】女子4×100mリレー:青山学院大学が悲願の初優勝!
【フォート・キシモト】
日本選手権リレーとして、最初の決勝となった女子4×100mリレーは、1日目に3組2着+2の条件で行われた予選を突破した8チームすべてが大学のチーム。そのうち7校が日本インカレに続き、決勝で顔を揃える形となりました。
レースは、福岡大と立命館大が序盤をリードして進み、予選を1・2番目の記録で通過していた甲南大(予選45秒11)と青山学院大(予選45秒12)が、3走で上位に迫っていく展開に。第4コーナーを抜けるところでは、福岡大・甲南大が先頭争いし、これを立命館大と青山学院大が僅差で続く状態で、アンカーにバトンが託されました。ここで強さを見せつけたのが、青山学院大のエース・石川優選手です。残り60m付近でトップに立つと、その後は他チームを突き放して44秒78でフィニッシュ。この種目で初めてとなる母校の日本選手権優勝に、「やったーーーーっ!」という歓喜の声を上げるとともに、全身で喜びを爆発させました。2位には福岡大が45秒02で続き、2連覇中だった甲南大は45秒25・3位でのフィニッシュとなりました。
優勝した青山学院大メンバーのコメントは、以下の通りです。
日本選手権女子4×100mリレー
優勝 青山学院大学 44秒78
【フォート・キシモト】
全カレ(日本インカレ)で負けてしまって、すごく悔しい思いをしていたので、「ここでリベンジ」という意気込みでここまでやってきた。それだけに、この優勝は、とても嬉しい。走りは、緊張して接地(の動き)が崩れてしまったところもあったのだが、そこからきちんと立て直して走ることができた。バトンパスは、今までで一番「攻めのバトン」となったが、それが良かったのではないかと思う。全カレのときより足長を広げた…といっても0.25足と本当にちょっとではあるのだが(笑)、そのことによって、攻めのパスをすることができた。
3-4走でバトンが渡ったときには福岡大がちょっと前にいるように見えたが、「(石川)優さんなら絶対に抜いてくれる」と思ったので、そこで優勝は確信していた。私は、優さんに憧れて青学に入り、「一緒にリレーで優勝したい」という思いがあったので、その夢を最後の最後で叶えることができて、嬉しい気持ちでいっぱい。本当によかった。
・2走:佐藤 葵唯
「日本インカレで優勝しよう」と意気込んでいたなか、(その日本インカレは)2位に終わったので、すごい悔しい気持ちがあったが、リレーメンバーで「絶対にここでリベンジしよう、金のライオンメダルを取ろう!」と目標を立てていたので、こうして優勝することができて、本当に嬉しい。
走りは、昨日(の予選)も良かったのだが、今日のほうがのびのびと走れている感じがして、自分のしたい動きができた。(1~2走の)バトンパスは、少し遠めにはなったが自分は減速することなく走れた。3走へのバトンパスは、けっこう遠くて、本当にあと1歩のところで、(テイクオーバーゾーンから)出ちゃうというくらいギリギリのところになってしまった(笑)が、まあ、よかったかなと思う。優勝を確信したのは、アンカーにバトンが渡ったとき。3校くらいがほぼ同じだったが、そこで一緒だったら、優さんが絶対に最後、抜いてくれるだろうと思っていた。
・3走:井上 瑞葵
2走とのバトンパスは、悪い意味で言えば「ミスった」(笑)になるけれど、良い意味で言えば攻めたバトン(パス)ができたのかなと思う。自分自身の走りは、最初に(テイクオーバーゾーンの)線が見えたときに、「あ、ヤバいな」とは考えたが、バトンを受けてからは周りを気にすることなく、力まずに走れて、最後は(石川)優さんに突っ込むことができた。全体的にリラックスした良い走りができたと思う。
自分は、高校のころからずっと「日本一」を目指していたのだが、それは正直、高校では少し現実離れした目標であった。しかし、ここ(青山学院大)に入ってから、その「日本一」という目標を、手に届く、現実的なものにすることができた。日本インカレでは、(2位にとどまり)悔しい思いをしたが、今思うと、この日本選手権につながる、いいレースだったのかなと思う。
・4走:石川 優
日本インカレで、甲南大学に負けて2番だったので、「この日本選手権リレーこそは絶対に」と思っていた。この大学を背負ってレースに臨むのは、今シーズンで最後。絶対に優勝したいという気持ちで走った。それが実現できて、すごく嬉しい。
思っていた以上に自分の走りができていたと思う。バトンをもらったときは、たぶん2番から3番くらいの位置。自分自身、「焦るかな」と思っていたのだが、走り始めた瞬間に、「あ、これ、自分の走りができたら勝てる」と感じた。先行されているのは分かっていたが、「自分の走り、自分の走り」と考えて、ゴールを駆け抜けることができた。フィニッシュした瞬間は、嬉しいのとびっくりしたのと安心したのと、いろいろな感情が湧き上がってきて、あまりに嬉しすぎて声が出てしまった(笑)。
大学では、ケガもあり、不安も多かったけれど、とにかく自分を信じて取り組み、こうして4年目に良い成績を残すことができた。ケガもしたけれど、そういうことがあったからこそ、今の自分に繋がっているのかなと感じている。充実した4年間だったと思う。
文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
【みんなでつなごうリレーフェスティバル2024 概要】
【JAAF】
■開催地 :国立競技場
■同時開催:第108回日本陸上競技選手権大会・リレー競技
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