早大野球部 法大戦展望 強力投手陣を打ち崩し、秋季リーグ戦2つ目の勝ち点獲得へ

チーム・協会
東京六大学野球秋季リーグ戦(リーグ戦)
【2024.9.26早稲田スポーツ新聞会】記事 大久保英奈
東京六大学野球秋季リーグ戦(リーグ戦)の第3週は法大との戦いとなる。開幕カードでは、東大を相手に2試合連続二桁得点で快勝した。目標である全勝優勝に向け、法大戦も連勝を飾り、引き続き勝率10割をキープしたいところ。しかし、今春の法大戦では2試合とも僅差で競り勝っただけに手強い相手となるだろう。ロースコアの試合展開が予想されるが、強力投手陣から少ないチャンスをものにし、今季2つ目の勝ち点を獲得したい。

法大の投手陣で注目すべきは、まず篠木健太郎(4年)と吉鶴翔瑛(4年)のダブルエース。篠木は1回戦の先発が予想される。今春はリーグ2位の防御率1.41を誇り、先発した7試合全てを3失点以内に抑えるなど安定した成績を残した。今秋は立大戦で2試合に先発し、3回戦では9回2失点で完投勝利を挙げている。4回戦でもブルペンで肩を作るなど疲労はあるにせよ、エースとして1回戦で先勝を取りに来るだろう。また、2回戦での先発が予想される吉鶴は今春の早大2回戦で敗戦投手となったものの8回2失点と粘り強い投球を見せた。しかし、秋季立大2回戦では味方の守備の乱れがありながらも、3回4失点でノックアウト。立大戦の悔しさを晴らすべく、早大に挑んでくるはずだ。両投手共に、得点の好機はそう多くはないだろう。今春と同様に少ないチャンスを確実にものにし、両投手を攻略したい。中継ぎでは安達壮汰(4年)に注目したい。今春からリリーフとしてチーム最多の11試合に登板し、防御率1.50をマークした左腕は、早大戦では1、2回戦どちらにも登板し、両試合とも無失点に抑えた。終盤における安達の投球が試合の流れを握ることとなるだろう。打線に目を向けると、今春に三塁手のベストナインとして選ばれた松下歩叶(3年)に警戒したい。3年生ながら大学日本代表に選出されており、夏に行われたハーレムベースボールウィークの決勝では優勝を決める逆転2点本塁打を放つなど勝負強さがうかがえる。今秋はまだ調子が上がり切っていない中でも、立大4回戦で勝ち点獲得を決めるサヨナラ本塁打を放っているだけに要注意だ。

2回戦の登板が予想される宮城。東大2回戦では7回途中まで無安打無得点の投球を見せた 【早稲田スポーツ新聞会】

対する早大投手陣は、まず先発と予想される伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)と宮城誇南(スポ2=埼玉・浦和学院)に注目したい。開幕カードの東大1回戦に先発した伊藤樹は6回2安打無失点で今秋初勝利を挙げている。今春は8試合に登板しリーグ3位の防御率1.49を記録したが、法大1回戦では被安打9、四死球6と苦しい投球となった。エースの好投で試合の主導権を握ることができるか。宮城は今春は5試合で先発を任されており、直近の東大2回戦では6回0/3を1安打にまとめた。伊藤樹に次ぐ信頼できる先発として試合の流れを作る役割に期待したい。そして中継ぎは、田和廉(教3=東京・早実)と髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)にスポットを当てる。ケガから復帰後初のリーグ戦、両投手は東大打線に対して走者を出しながらも無失点で切り抜け、好スタートを切った。3季振りのリーグ戦となる田和とルーキーの髙橋煌。彼らが中継ぎの軸として今春の優勝を導いた香西一希(スポ2=福岡・九州国際大付)と安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)に加われば、早大投手陣の厚みが増すことは間違いない。

東大戦では2試合で3本塁打9打点の活躍を見せた吉納副将。法大戦でも勝負所での一打に期待 【早稲田スポーツ新聞会】

そして早大打線で注目すべきは、はじめに吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)。東大戦では3本塁打9打点という圧倒的な成績を残し、2連勝に大きく貢献した。持ち味の長打力と勝負強さは、法大戦だけでなく今後のリーグ戦において必要不可欠となるだろう。チームの勢いを加速させる吉納副将の一発に期待が懸かる。続いて印出太一主将(スポ4=愛知・中京大中京)。今春の法大2回戦における先制点と追加点は、印出主将のバットからのものだった。早大の3、4番を担う副将主将コンビから快音を聞くことができれば自ずと打線に勢いがつく。そして、今春の法大戦1回戦で篠木から逆転の適時打を放った前田健伸(商3=大阪桐蔭)も見逃せない。先日の東大2回戦では猛打賞を記録し、全早稲田戦や夏季オープン戦からの好調が続いている。一方で、今春の首位打者となった尾瀬雄大(スポ3=東京・帝京)が東大戦では6打数1安打と苦戦を強いられた。法大戦では調子を取り戻したいところだ。しかし、武器である出塁率は今秋も健在。東大1回戦では7打席のうち5打席で四球を選び中軸へとつないだ。今春同様に切り込み役として1打席目から安打を放ち、初回から法大投手陣にプレッシャーを与えていきたい。

尾瀬は法大戦から打撃の調子を上げていきたいところ 【早稲田スポーツ新聞会】

今春に2連勝し勝ち点を獲得している相手とはいえ、強力な投手陣を打ち崩すことは容易ではない。1敗が優勝を大きく左右する厳しいリーグ戦、春秋連覇に向けて負けられない試合が続く。開幕カードの東大戦に続いて連勝で勝ち点を獲得し、リーグ後半戦へ投打ともに弾みをつけたい。

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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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