セレッソ大阪【J1リーグ第30節 C大阪vs.神戸】中断期間で準備した3バックも奏功せず、開始11分で2失点。神戸に完敗し、連敗が4に伸びる

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【CEREZO OSAKA】

明治安田J1リーグ第28節・横浜F・マリノス戦以来、約3週間ぶりの公式戦。セレッソ大阪は、アウェイに乗り込み、ヴィッセル神戸との明治安田J1リーグ第30節に臨んだ。先発は横浜FM戦から2人変更。奥埜博亮、登里享平がともに2試合ぶりに先発復帰となった。ベンチにはカピシャーバが戻り、喜田陽が今シーズン、リーグ戦では初のメンバー入りを果たした。

この試合、セレッソは、「複数失点が続く現状、神戸の強みも踏まえて」(小菊昭雄監督)、試合開始から3バックを採用。舩木翔、西尾隆矢、鳥海晃司の3バック、左ウィングバックに登里、右ウィングバックにルーカス フェルナンデス、奥埜と田中駿汰のダブルボランチ、2シャドーに為田大貴とヴィトール ブエノ、1トップにレオ セアラという3-4-2-1で臨んだ。ただし、開始早々、攻め込まれると、2分にCKから失点。さらに11分にも大迫勇也のキープから広瀬陸斗に地を這うミドルシュートを決められ、2点を追いかける展開となる。試合後、指揮官や選手たちは「早い時間帯での失点でゲームプランが崩れた」と振り返ったが、ここからの時間帯、セレッソはピッチ内での意思統一をすることができず、試合の主導権は完全に神戸に握られてしまう。飲水タイム後は前節までの4-2-3-1(守備時は4-4-2)に戻したが、一度狂った歯車は戻らない。前線からのプレスで規制がかからず、神戸に容易くボールを運ばれると、サイドからのクロスや、背後へのパスで何度も決定的なピンチを招いた。ただし、西尾や登里が懸命にカバーに入り、相手のシュートミスにも救われ、3失点目は与えることなく前半を折り返した。

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後半開始とともに、小菊監督は3枚替え。為田、ブエノ、舩木に代えて、カピシャーバ、北野颯太、奥田勇斗を投入する。前半はDFラインが下がり、効果的な攻撃を繰り出せずにいたセレッソだが、後半は開始から攻勢に出ると、47分、奥田を起点にフェルナンデス、セアラとつなぎ、最後は奥埜がミドルシュート。49分にも、北野が高い位置でプレスをかけてボールを奪うと、自身で持ち込み、角度のないところからシュート。DFに防がれたが、この流れから得たCKでセレッソが1点を返す。フェルナンデスのキックに合わせたのはセアラ。打点の高いヘディングでネットを揺らし、自身、再び得点ランク単独トップに立つ18点目を決めた。前半とは真逆の入りを見せた後半、一気に同点まで持っていきたいセレッソだったが、得点以降は思うように決定機を作れずにいると、75分、76分と連続して神戸に決定機を与えてしまう。ただし、ここは両方ともGKキム ジンヒョンがビッグセーブでゴールは許さない。2点差を阻止すると、終盤にかけて再びセレッソが盛り返す。86分には、カピシャーバの突破からのクロスに喜田陽、フェルナンデスが連続してシュート。87分にも、奥田のクロスにファーサイドでカピシャーバが飛び込むなど、同点まであと一歩に迫った。

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最終的には、猛追及ばず1-2で敗れたセレッソだが、「前半を0-2という厳しい状況でも、選手たちは最後まで諦めず、後半は若い選手たちが躍動して、素晴らしいパフォーマンスを発揮した」と指揮官も振り返ったように、後半開始から入った北野が攻守にスイッチを入れてチームを引っ張れば、奥田も持ち前の攻撃センスでサイドを活性化。77分には喜田もリーグ戦では今季初出場を果たすなど、残り9試合へ向けて収穫もあった。2006年以来18年ぶりの4連敗と苦しい状況は変わっていないが、「現状を変えるためには選手自身がピッチで表現するしかない」と西尾。次節のアウェイ湘南ベルマーレ戦こそ連敗をストップし、9試合ぶりの勝点3を掴んで前に進みたい。
(文=小田尚史)
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