【東都大学野球】投打がっちり開幕2連勝 フレッシュ1年生5人衆が初もの尽くし
第1週第1戦
日大 5―0 中大
第2週第2戦
日大 6―0 中大
1年生5人衆のフレッシュな力が加わり、パワーアップで迎えた秋。零封2連勝で勝ち点!
2試合連続スタメン1番右翼の星野泰輝外野手(法1年・山梨学院) 【【日本大学】】
第1戦の先発は大学日本代表でも活躍したエース・市川祐投手(法3年・関東第一)。持ち前の制球力で低めに集め7回を投げ2安打無失点で山内翔太投手(スポーツ4年・習志野)へつなぎ、完封リレー。市川は大学通算13勝目を挙げた。「春、球が抜けて打たれることが多かったので、ブルペンから低め低めに。球が浮かないように練習してきました」。春から精度をあげた変化球で打ち取った。
悲願の優勝へ向け、好スタートを切りたい日大にとって、大事な2戦目。チームを勝利に導いたのは1年生5人衆だった。スタメンには、1番右翼に星野泰輝外野手(法1年・山梨学院)、3番中堅に米津煌太外野手(スポーツ1年・大垣日大)、5番指名打者に村田雅道内野手(危機管理1年・有明)。そして、先発に大抜てきされたのは大学初登板、初先発の1年生、菅澤宙投手(生産工・中京)。新しい顔がズラリ並んだ。
6回表に1死満塁から代打で走者一掃の中越え適時三塁打の小林一輔(生産工1年・佐野日大) 【【日本大学】】
ガッツポーズする小林選手 【【日本大学】】
リーグ戦初登板・初先発で3安打無失点の大学初勝利を挙げた菅澤宙(生産工1年・中京) 【【日本大学】】
2試合連続マスクを被り好リードの大山和泉(スポーツ科3年・宮崎日大) 【【日本大学】】
先輩たちの励まし、「頑張ってプロへ」というコーチの言葉を支えに、歯を食いしばり耐え抜いた夏
入学して約半年で急成長だ。監督は「こんなに早く投げられるとは思ってもいなかった」と、目を丸くした。上を目指す気持ちが、成長を後押しした。菅澤は「大学野球は簡単に三振がとれないので。今のままじゃ当分、投げるのは無理だと思っていました」と、入学時を振り返る。そんなとき、春のオープン戦で目にとまったのが、現在のエース・市川祐投手、山内翔太投手ら、上級生の投球だ。「ピンチになったらギアを上げて投げられるのがすごい。自分だったら『あ~…』って気持ちが落ちてしまうのに」。先輩たちの投球を観察し、質問攻めにした。投球術から、トレーニング方法。そして、最後には「打たれても、みんながついている。1年生なんだから、気楽に投げればいいよ」と、力づけてくれた。
今夏は、体力強化に積極的に取り組んだ。1番苦手な走り込みも、投手コーチから「膝に手をつかない」「ダルそうな表情をしない」「帽子をとらない」等々…の『禁止事項』を課せられ、徹底。苦しくて何度もあきらめそうになったときもあったが、加藤コーチからの「お前は頑張ってプロを目指せ」という言葉を支えに、歯を食いしばった。「かなりキツくてバテバテだったんですが、今に生きている。自信になりました」。誰よりも、本人がその成長を実感している。
1年生32人、普段から一緒に勉強したり、食事に出掛けたり。早くもチームワークは抜群。菅澤は「でも、僕たりがやりやすい環境を作ってくれる先輩たちのおかげです」と、感謝した。
監督は「1年生の台頭がチームを底上げ。チーム内での競争も激しくなってきた。また、上級生もしっかり下級生を引っ張ってくれている」と、現在のチーム状態を話した。新戦力も加わり、さらにパワーアップした秋。リーグ優勝へ向け、力強く踏み出した。
次戦の対戦相手は春日本一となった青山学院大学
第1戦9月24日(火)14時~(予定)@神宮球場
第2戦9月25日(水)14時~(予定)@神宮球場
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