【関東大学サッカーリーグ戦】一時9位急落も、折り返しの重要な試合に勝利で再び6位浮上

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7月13日(土)に行われた関東大学サッカーリーグ戦1部第10節の筑波大学戦、ホームの日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場で行われたが、日本大学サッカー部は、筑波大学に前半で3点差をつけられ、後半には1点を返したものの、終了間際に4点目を決められ、1−4という結果で6位から順位を3つ下げて9位となっていた。翌週7月20日(土)に行われた11節の東海大学戦、敗れれば降格圏まで落ちる試合となったが、試合開始後すぐに植木颯(経済学部3年/日大藤沢)が先制点を挙げ、序盤から流れを掴んだ日本大学サッカー部。そのままゴールを守り切り勝ち星をあげた。リーグ戦の折り返し地点となった今試合で勝点3を積み上げ、順位を3つ上げ再び6位に浮上した。
(7月21日時点)

サポーターの応援実らず力負けとなった筑波大戦

地域交流の一環として、上平尾ひなた地区住宅街の子ども達をエスコートキッズとしてご招待 【日本大学サッカー部】

 前節、流通経済大学に3-0快勝で6位に浮上していた日本大学サッカー部。また、「アミノバイタル®」カップ2024では初の決勝に進出し、準優勝を果たすなど勢いづいていた。
今節は2023年度関東大学サッカーリーグ1部で優勝し、今季の天皇杯では現在J1首位の町田ゼルビアにPK戦の末に勝利し、ジャイアントキリングを起こした筑波大学。また、天皇杯サッカー3回戦では柏レイソルと対戦し、120分の激闘を繰り広げ、惜しくも敗れたものの、大学サッカーの底力を発揮していた。多くの大学の勝ち点が並んでいるため、上位に浮上し、降格圏から離れるためには、何が何でも勝たなければならない一戦。

 日本大学はスターティングメンバーを前節のDF齋藤慈英(文理学部4年/ベガルタ仙台・Y)、MF浅倉心魂(危機管理学部1年/SC相模原)、MF大久保帆人(法学部2年/前橋育英)の3人に変えて、DF國枝蒼空(スポーツ科学部1年/横浜FC・Y)、DF酒井優希(経済学部4年/東京V・Y)、MF猪野毛日南太(文理学部4年/町田・Y)を起用。

 筑波大学ボールでキックオフ。試合開始早々の前半2分、FW熊倉弘達(法学部4年/前橋育英)の右足によるコーナーキックから、ニアでFW五木田季晋(スポーツ科学部2年/川崎U-18)が合わせたが、惜しくもゴール枠には収まらない。その後も日本大学が怒涛の攻撃を見せたが得点には繋がらない。

 開始20分間まで日本大学が積極的な攻撃の姿勢を見せてきたが、一気に筑波大学がその流れを変える。前半21分、MF熊倉(貴)がディフェンスライン間に降り、ボールを受けてから、右の大外への配給を試みたが、筑波大MF竹内崇人選手がインターセプトし、2タッチ目でハーフウェイライン付近からロングシュートを放ち、それがゴールに吸い込まれ、先制を許す形になった(0-1)。

 後半33分、MF熊倉(貴)のディフェンスラインからのパスがFW五木田に繋がると、相手DFが手で倒し、それが決定的な得点機会を阻止するファールとして、一時はレッドカードが提示された。しかし、再度の確認により、筑波大学側のレッドカードが取り消される異例の展開に。この判定に日本大学の選手も驚きを隠せない。
 相手の流れは続き、DF國枝の相手選手への接触がラフプレーとして、イエローカードが与えられた。勢いに乗った筑波大学は、前半41分クリアミスに反応し、最終的にMF竹内選手がこぼれ球をうまく納め、ゴール左隅に流し込んだ(0-2)。その後も筑波大学は攻撃の手を緩めない。前半44分、左サイドからのボールをワンタッチでスルーパス、縦に抜け出したMF竹内選手のクロスから、FW田村蒼生選手がワンタッチでシュートし、日本大学は3点のビハインドを負うことに。(0-3)。

 筑波大学の激しい攻撃が続く中、アディショナルタイムが2分と表示されるも、流れを取り戻せないまま、前半終了の笛が鳴り、筑波大学の猛攻に屈する前半戦となった。どんな状況でもエスコートキッズの「がんばれー」という声援や応援団たちのエールはグラウンドに鳴り響いていた。

 後半ハーフタイム、追い付くために早急に得点がほしい日本大学は、最初の交代カードとして、MF猪野毛、MF中川を交代し、MF永田亮輔(経済学部4年/横浜FC・Y)、MF大久保を投入、後半21分では、FW五木田に代わりFW平尾勇人(文理学部2年/四日市中央工業)を起用し、筑波大学側に傾倒する流れを打破しようと試みる。
 後半25分、MF永田からの横パスをFW田中はバイタルエリアで受け、斜めに抜け出したFW平尾へループパス、それに体勢を崩しながらも見事にワンタッチで枠をとらえ、起死回生のゴールを決めた(1-3)。

 後がない日本大学は、DF國枝からFW長谷川皓哉(経済学部3年/明秀日立)へ選手交代し、より攻撃的な布陣で得点を目指す。しかし、筑波大学は交代選手でさらに日本大学を苦しめる。後半45分の試合終了間際、FW長谷川にボールが供給された瞬間に2人でボールを回収、前線へフライパスを出し、頭ですらしボールは後半から投入されたFW内野へ、そこから1人でゴールまで完結させた(1-4)。

 アディショナルタイム3分が表示され、日本大学は最後まで諦めず走り抜いたが、無情にも試合終了ホイッスルは鳴り響いた(1-4)。この試合により、勝ち点は11と前節と変わらず、他大学の試合結果を受け9位に後退、降格圏ギリギリのラインまで急落してしまった。しかし、エスコートキッズや交流のある近隣の方々、御家族や応援部員達の声は選手たちに力を与えたことに違いない。

 唯一得点を決めたFW平尾は結果を振り返り「自分たちのミスからの失点が重なり、試合を立て直すことができず、そのまま終えた」と反省しつつ、次戦の東海大学戦に向け「順位的にも絶対に勝利が欲しい試合。東海はとにかくパワフルなイメージがあるので集中力を切らさず、目の前の相手に負けないことだけを考えて、最後まで諦めず、貪欲にゴールを狙い続けたいと思う」と、意気込んだ。

 また、この日は、企画班のイベントとしてキッチンカーが登場。観戦の方々にも満足いただける機会になったのではないのだろうか。


文責:森慧太(商学部2年/千葉県立一宮商業)
画像:日本大学サッカー部 広報班

降格圏脱出へ

【日本大学サッカー部】

 前節、筑波大学に惨敗を喫し、9位という降格ギリギリのラインまで順位を落とした日本大学サッカー部。東海大学戦に敗れればさらに順位が下がり、いよいよ降格圏内へと後退してしまう厳しい状況下で、「総理大臣杯までの5試合中3試合の勝利」を最低ラインと設定。さらに、「直近3戦は絶対に勝ち点3を勝ち取りに行く」、「今節に勝利し流れを作っていこう」と全員で目標を明確にした。折り返し地点、負けられない一戦にどのように挑むのか―。

 日本大学サッカー部は、前節からスタメンを入れ替え、気持ちを新たに臨んだ。気温、湿度ともに高く、前後半にそれぞれウォーターブレイク(飲水タイム)が設けられるほどの厳しいプレーコンディション。負けられない一戦は、9位の日本大学に対し、7位に位置する東海大学ボールでキックオフ。

 前半3分、開始早々に日本大学のチャンス。相手選手がDFにバックパスをした瞬間、一瞬の隙をついてFW熊倉(達)がボールに食らいつく。素早い動きでパスカットをし、そのまま左サイドを駆け上がりパスコースを探る。ゴール前にはFW平尾とMF植木。ここでFW平尾が頭脳的な動きで相手DFを自分に引き付け、MF植木へのパスコースをこじ開けた。瞬時にFW熊倉(達)がピンポイントでパスをフィード、受けたMF植木が冷静にシュートコースを定め、左足でボールを相手ゴールに突き刺した。相手DF、キーパーも為す術がないほどの美しい連携をみせた日本大学は、幸先のいいスタートとなった。(1-0)。

 この先制点で完全に流れを掴んだ日本大学は、相手がパスをすればすぐさまプレッシャーをかけてボールを奪い、相手キーパーによるロングボールには落ち着いて高いフィジカル力で対応した。主導権を握った日本大学ではあったが、シュートチャンスを何度得ても、ゴール前に選手が密集して中々決めきれないもどかしい時間が続いた。ただ、一貫して、東海大学にボールを自由に動かせない状況を作り続けた。

 前半30分、日本大学ボール。サイドから縦パスをFW平尾が受ける。FW平尾は、巧みに相手DFの死角に入ってフリーの状態を作り出していた為、ゴールまで一直線にサイドを独走した。ゴール付近でようやく相手DFが寄せてきたが、難なくかわして左足でシュートを放つも、相手GKの好セーブにより惜しくもゴールを割ることはできない。続く前半36分、今度は東海大学に絶好のチャンスが訪れた。右サイドからのクロスをヘディングシュート。完全に捉えられてゴールかと思われたが、「日本大学の守護神」 GK木村の冷静な判断力、素早い対応力により見事にボールを弾き返し、失点を免れた。

 日本大学が終始主導権を握ったまま前半が終了。前半3分の先制点のリードを保ったままハーフタイムへ。

チーム一丸となり守り切ったセカンドハーフ

 後半、FW平尾に替え五木田、MF猪野毛に替わりDF國枝を投入。

 前半の悪い流れがなかったかのように、ハーフタイム明けから果敢に攻め込んでくる東海大学。しかし、日本大学のDF陣も安定した守備をみせ、チャンスをつかませない。

 後半8分、東海大学の素早い攻めにより、前線に蹴り込まれたボールが日本大学のDF陣の頭上を越えて一気にゴール前まで運ばれる危ない場面があったが、DF斎藤(慈)の体格を活かした力強いプレスと、ボールの位置を冷静に見極めてセーブしたGK木村の活躍によりゴールを守った。


 後半16分にはMF永田に替わり、FW長谷川皓哉(経済学部3年/明秀日立)を投入。膠着した状況に変化をもたらしたい。
 後半30分、東海大学が左サイドを攻め上がってきたところ、FW五木田の鋭い読みと高い技術力でボールの奪取に成功。前がかりに攻撃を仕掛けてくる相手に対し、日本大学は強靭なフィジカルで、好守を見せる。流れは日本大学が掴んでいるものの、一進一退の攻防が続く展開となった。

 後半も残り時間が僅かとなり、フィールド上で必死に闘う仲間を鼓舞する大きな声が、スタンドから絶え間なく降り注がれた。選手たちも声を掛け合い、互いにいいプレーが続くも得点には至らない。

 後半アディショナルタイム5分、東海大学にゴール前まで運ばれる場面もあったが、GK木村の好判断とDF陣の安定した守備により最後まで守り切り、ここで試合終了のホイッスル。試合開始早々の得点から試合を守り切り白星をあげた。日本大学の選手たちの球際の強さ、ボールポゼッションへの意欲、フィジカルの強さが印象に残る試合となり、次につながるナイスゲームだったといえるだろう。

 6位という順位でリーグ戦を折り返すことになった日本大学。アミノバイタルカップ決勝での明治大学戦、前節の筑波大学戦と、強豪校との対戦を経て、様々な課題が見つかった中での今節の勝利。チームが、選手たちが、真摯に課題と向き合い、対策をたて、しっかりと練習した成果が出た東海大学戦だったのではないだろうか。この成功体験を忘れることなく、リーグ後半戦も地道に勝利を積み上げて行ってほしいものだ。またそれはTOPチームに限った話ではなく、社会人リーグ、Iリーグも含めた“オール日本大学サッカー部”として、まじめにサッカーと向き合い、どん欲に勝利を掴み取っていただきたい。日々成長する日本大学サッカー部への応援をよろしくお願いします。

 また、4年熊倉弘貴(法学部4年/前橋育英)が、来季から横浜FCに加入することが内定。横浜FCの公式ウェブサイトには、「常に上を目指し、選手としても人としても日々成長して横浜FCの勝利のために全力で戦います」とのコメントとともに、支えてくれた方々への感謝や、プロになることへの意気込みなども綴られた。

選手のコメント

東海大学戦で得点を挙げた植木颯(経済学部3年/日大藤沢)

ー 上位に食い込むために勝利が絶対条件だったが、どのような想いで試合を迎えたか
勝つことだけを考えて試合に臨みました。1人1人が自分のやりたいことではなく、チームの勝利のためにプレーしようと試合前から話していました。試合の入りから自分たちのペースに持っていくことを意識していたので、早い時間に先制点を奪えてよかったです。

ー 開始早々のゴールでチームに勢いをもたらしました結果を振り返ってみて
今年は、個人として目に見える結果を残すことを目標にシーズンをスタートしたので、ゴールを決めることができて嬉しかったです。ただ、今回のゴールで満足してはいけないと思うので、次節もゴールやアシストを狙っていきたいと思います。

- 次節への意気込みをお願いします
今日の試合は勝利できましたが、課題も出たので修正して次節に臨みたいと思います。



1年生ながらTOPチームで活躍する國枝蒼空(スポーツ科学部1年/横浜FC・Y)

ー 関東リーグ折り返し地点、TOPチームでプレーしてみて
高校時代と比較して、プレーのスピードとか強度がぜんぜん違うと感じました。相手が寄せてくるスピードや当たった時の身体の強さとかは、当たり前ですけど、高校生とは比べ物にならないと思いました。

ー 次節への意気込み
まずは、スタメンでフル出場できるように練習していきたいと思います。試合に出るチャンスがあれば、自分が積極的に味方に指示を出したりして、相手のチャンスを潰して勝利に貢献したいです。どんな形であっても、まずはチームが勝つために行動していこうと思っています。

今週末の予定

【関東大学サッカーリーグ1部第12節】
7月27日(土)18:00KO
vs関東学院大学@日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場

【関東サッカーリーグ2部第12節】
7月28日(日)17:00KO
vs tonan前橋@大野工業大胡総合運動公園陸上競技・サッカー場

インディペンデンスリーグ2024【関東】
1部Cブロック 第9節
7月27日(土)11:00KO
vs立教大学U-22A@立教大学富士見総合グラウンド




文責:森慧太(商学部2年/千葉県立一宮商業)、井上希羽(スポーツ科学部1年/淑徳巣鴨)
画像:日本大学サッカー部 広報班
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著者プロフィール

日本大学は「日本大学競技スポーツ宣言」を競技部活動の根幹に据え,競技部に関わる者が行動規範を遵守し,活動を通じた人間形成の場を提供してきました。 今後も引き続き,日本オリンピック委員会を始めとする各中央競技団体と連携を図り,学生アスリートとともに本学の競技スポーツの発展に向けて積極的なコミュニケーションおよび情報共有,指導体制の見直しおよび向上を目的とした研修会の実施,学生の生活・健康・就学面のサポート強化,地域やスポーツ界等の社会への貢献を行っていきます

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