マリーンズ通訳コラム オールスターに初出場するメルセデスの想い。「妻は泣いて喜んでくれた」

千葉ロッテマリーンズ
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メルセデス投手 【千葉ロッテマリーンズ提供】

 一歩一歩自分を信じコツコツ進んできた。来日8年目にしてようやく掴んだ夢。

 千葉ロッテマリーンズのC.C.メルセデス投手は7月23日、7月24日に開催されるマイナビオールスターゲームに初選出された。

 外国人育成選手として来日してから今年で8年目。読売ジャイアンツで6シーズン、千葉ロッテマリーンズで2シーズン目を迎えている。

 「来日1年目からオールスターの試合は欠かさず毎年テレビで見ていたよ。自分があの場に立てることが信じられないけれど本当に本当に嬉しい。出場できる機会をもらえたこと心から感謝しているよ。特に誰と対戦したいというのは無いけれど、いつまたオールスターに来れるか分からないからその瞬間を楽しみたいよ。何よりも楽しむことが1番だね」メルセデス。と感慨深そうに昔を振り返りながらオールスターへの想いを笑いながら話をしてくれた。

 メルセデス投手は2016年オフにジャイアンツのトライアウトを受け見事合格。2017年に育成選手として日本に来日した。

 遠く離れた異国の地、文化も習慣も母国のものとは大きく異なり生活に対応するのも一苦労したが、すぐに順応したと聞いている。ただ2017年来日一年目の年の支配下登録期限の前に背番号を変更することは出来なかった。同年中に支配下登録は出来なくなったがそれでも決して手を抜くことはなかった。むしろより一層気合いが入り練習、試合に打ち込んだ。

 「日本で成功したかったんだ。次の年に契約をもらえるように、そして何より2桁の背番号のユニフォームを着てマウンドに立ちたかったんだ」

 24年シーズンは前半戦2勝5敗と勝ちには恵まれないものの、ローテションを守り防御率2.52と安定感のあるピッチングを見せている。低めに丁寧な制球をしキレのあるスライダーでアウトを重ねる投球をする。育成選手としての下積み時代、日本の野球に適応するためフォームを変えたりどんな配球が効果的かを学んだ。

 「育成選手としてプレーした1年と少しの期間は夢を諦めないため毎日の練習を一緒懸命したよ。早く支配下登録されて一軍で投げている姿を家族に見せたかった。その時は自分がまさかオールスターに出れるくらいの選手になるとは思ってなかったけど、いつかテレビじゃなくてあの場で投げてみたいなと思っていたよ。オールスターに選ばれたことを家族に話したら妻は泣いて喜んでくれた」とメルセデス。

 メルセデスをここまで献身的に支えてくれた妻、元気いっぱいで毎日頑張るエネルギーをくれる2人の息子。そんな大好きな家族の為にもオールスターのマウンドで腕を振り、8年間日本で必死にやってきた成果を夢の舞台で全国のファンに見せて欲しい。

千葉ロッテマリーンズ通訳 阿久津英之

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