【ラグビー日本代表】欧州でも存在感。武骨で屈強なフロントロー、体を張るバックロー、若い才能ひしめくバックスが魅力の「アズーリ」が札幌に登場-イタリア代表戦 見どころ-
日本代表とイタリア代表のテストマッチの通算成績は、日本代表の2勝7敗 前回対戦 2023年8月27日 リポビタンDツアー2023(21-42⚫) 【🄫JRFU】
2024年シックスネーションズでは強豪撃破。多くの人たちが惹かれる魅力のあるチーム
「アズーリ」の愛称で知られるイタリア代表は今回、サモア、トンガと敵地で戦ったバシフィックツアーの最後に来日する。初戦のサモア戦には25-33と敗れるも、トンガには36-14。調子を上げて札幌に乗り込む。
トンガ戦のメンバーを見てもワクワクする。SOはRWC2023での全4戦に出場したパオロ・ガルビシ。大舞台では10番、12番を務めた。自らで走り、周囲も使う。チームにモメンタムを与える手をいくつも持っている。
FBでは、いまや世界的エンターテイナーと言っていいアンジェ・カプオッツォがプレーした。カプオッツォはRWC2023でも2トライを奪う活躍を見せたが、いっきに名前を知られたのは、2022年のシックスネーションズだった。
2キャップ目のウェールズ戦の最終局面で、チームを勝利に導くトライを挙げた。そのカウンターアタックからの快走は「ありえない」11秒と話題になり、動画がSNS上で爆発的に拡散された。177センチ、72キロ。サイズ的にも、日本の愛好家たちから支持されそうな存在だ。
CTBトンマーゾ・メノンチェッロは、怪我でRWC2023の出場こそ逃すも、2024年のシックスネーションズでは全5戦に出場し、躍進したチームのエナジーになった。ファン投票の約33パーセントを集め、大会最優秀選手にも選出された。決定力のあるWTBモンティー・イオアネもいるアタックラインは魅力的だ。
キャプテンのFLミケーレ・ラマロはハードタックラーで鳴らす人だ。 RWC2023でも輝いたが、今年のシックスネーションズの全5試合で計103タックル。これは、今季の最多タックルどころか、2018年のジョニー・グレイ(スコットランド)を超える1大会最多となった。
イタリアのFWには伝統的に、武骨で屈強なフロントローと、体を張り続けるバックローが常にいる。青ジャージーのパックが安定すれば、進化中のBKがさらに力を発揮することになるだろう。
RWCには第1回大会からすべてに出場、ワールドランキングはイタリア史上最高位の8位
7月15日現在のワールドランキングは12位の日本に対し8位(2007年8月と同じ史上最高位)。好調だったシックスネーションズの結果が如実に反映されている。RWC2023後に就任したゴンサロ・ケサダ ヘッドコーチの手腕もチーム力を引き上げているもののひとつだ。
RWC1999にアルゼンチン代表の10番として出場し、得点王となった同HC。現役引退後はフランスのクラブや、同国代表のアシスタントコーチなどを務め、実績を残してきた。技術だけでなく、チームのアイデンティティーを大事にする指導者だ。選手たちとともにそれを考え、自らイタリア語を話すことで、チームの一体感を高めている。
RWCには第1回大会からすべてに出場も、まだ8強以上の成績は残していない。2000年から参加したシックスネーションズでは4位が2回、5位が5回だけで、残りはすべて最下位という結果に終わっている。下部大会で勝ち続けるジョージアと入替戦をやるべきと声高に叫ぶ層もいるが、その構造が変わる気配はない。
浮き沈みはあるものの、今年のシックスネーションズからも伝わってくるように、着実に進化を続けていることが伝わってくるからだ。シックスネーションズへの参加が遅かったこともあり、ラグビー新興国と思われがちなイタリアだが、同国内の楕円球の歴史は長い。世界的なプロ化が認められた1995年より前から、南半球のトップ選手たちがシーズンオフになると、プレーの場を求めてイタリアを目指すことがあった。
国内シーンの充実は、同国の名門クラブ、トレヴィーゾが2020-21シーズンの「レインボーカップ」(アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イタリアのクラブが集うプロ14+南アフリカ勢4チーム)で優勝したことからも伝わる。イタリアのクラブの国際タイトル獲得は、それが初めてのことだった。
日本代表とイタリア代表のテストマッチの通算成績は、日本の2勝に対してイタリアは7勝。日本が初めて勝ったのは、前エディー・ジョーンズ体制時の2014年だった。(その試合も含めた)それ以降は2勝2敗。現状のワールドランキングこそ少し差がついているが、競る内容になるだろう。より濃く自分たちのカラーを出した方が勝利をつかむ。
【リポビタンDチャレンジカップ2024 日本代表 vs イタリア代表】
会場:北海道・札幌ドーム
主催:公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会
主管:関東ラグビーフットボール協会、(一財)北海道ラグビーフットボール協会
特別協賛:大正製薬株式会社
後援:札幌市
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