【ラグビー日本代表】マオリ・オールブラックス戦 見どころ ニュージーランドの魂を"継承"し、"伝える" 最強集団。6/29 秩父宮・7/6 豊田で2連戦!

チーム・協会

JAPAN XVとマオリ・オールブラックスの試合は2014年以来、約10年ぶり 【🄫JRFU】

ただ強く、ただラグビーをするチームではない

マオリ・オールブラックスは、カルチャーを大事に、ニュージーランドの魂を継承、伝える集団だ。
マオリ・オールブラックスの歴史は長い。初めてチームが結成されたのは1888年だ。当時の呼び名は「ニュージーランド・ネイティブス」。14か月をかけて英国遠征を実施し、その間に戦ったのは107試合。78勝23敗6引き分け(772得点、305失点)という戦績だった。マオリ代表が正式にステータスを得たのは1910年。オーストラリア遠征を実施した。
同代表の残してきた輝かしい足跡を振り返る前に、「マオリ」のことを知っておきたい。ニュージーランドの先住民族のことだ。
ポリネシア諸島の伝説の島「ハワイキ」から、約1000年前に、7隻の船(航海用カヌー)でやって来たポリネシア系の人たちがいた。彼らは新しい足を踏み入れたその土地を『アオテアロア』(長く白い雲がたなびく国/マオリ語でニュージーランドの意)と呼んだ。

厳格なマオリ代表の資格、芯にあるのはチームへの忠誠心

自分たちの出自を大切にしている者たちだから、チームへの忠誠心は深い。それが芯にあるから勝利へのパッションも溢れる。歴史をひもとけば、語り継がれる勝利がいくつもある。時には、「オールブラックスより強いのではないか」と声が聞こえてくることもあった。

例えば、1946年にはオールブラックスの好敵手、オーストラリア代表に20-0と完勝。1961年にはフランス代表に5-3と勝利し、1981年には南アフリカ代表相手に12-12と引き分けた。

2000年代に入っても、2005年にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(19-13)、2010年にイングランド代表(35-28)に勝った。直近では、2022年にアイルランド代表を破っている(32-17)。日本代表とは3回戦い、全勝だ。

2008年6月28日 IRBパシフィック・ネーションズカップ2008での対戦(22-65 ●) 【🄫JRFU】

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2014年11月1日 リポビタンDチャレンジカップ2014における対戦(21-61 ●) 【🄫JRFU】

マオリ・オールブラックスのプレースタイル

マオリ・オールブラックスのジャージーには、独特の柄がデザインされている。選手たちも、体にタトゥーを入れている選手が多い。マオリにとってタトゥーは、ファッションではなく、家紋のようなもの。自身の祖先、ルーツなどを表わしている。

プレースタイルに目を移せば、接点でのハードさは広く知られている。ただ、タイトなプレーに固執することなく、BKの攻撃力も高い。いつの時代も、無骨な FWと、好タックラー、好ランナーが多く揃っている。

今回の来日メンバーにも精鋭たちが揃っている。FWで注目されるのは、PRジョー・ムーディーだ。オールブラックスに選ばれてテストマッチ57試合でプレー。2015年と2019年のRWCに出場している。

経験豊富な1番は、スクラムでJAPAN XVに圧力をかけてくるだろう。クルセイダーズの一員としてスーパーラグビーキャップは109。35歳になっても強力なスクラメイジャ―として活躍中だ。ジュニア時代はレスリングの世界でも代表選手に選出されて国際大会で銅メダルを獲得した。体の使い方が巧みな証拠だ。

FLのカレン・グレースもオールブラックスの経験がある。今シーズン、所属するクルセイダーズはスーパーラグビー・パシフィックで低迷するも、本人はNO8とブラインドサイドFLとして14試合に出場。ワークレートの高いプレーで輝いた。

BKのキャップホルダーはSHテトイロア・タフリオランギとCTBクイン・トゥパエア(ともにチーフス)のみも、スーパーラグビー・パシフィックの今季決勝にブルーズ×チーフスに出場した選手たちが4人いる。SOには24歳のリヴェズ・ライハナ、21歳のタハ・ケラマと、クルセイダーズの若い2人が入った。

タフリオランギは2018年に3キャップ。日本代表戦にも出場している。パス、ランプレーとも鋭い。トゥパエアは2021年、2022年に14キャップを獲得し、今季のスーパーラグビー・パシフィックでも準優勝のチーフスで14試合に出場と経験値は高い。ミッドフィールドを引き締めそうだ。

世界各地へツアーに出れば、フィールドの内外でマオリカルチャーを広める活動にも力を入れるチーム。今回は、10選手が初めてのマオリ代表。来日中に伝統の継承がおこなわれる。ラグビーの良さのひとつに「絆」があることを再確認させてくれる男たちの魂を感じよう。

【リポビタンDチャレンジカップ2024 JAPAN XV vs マオリ・オールブラックス】

【🄫JRFU】

東京・秩父宮ラグビー場
日程:6月29日(土) 19:00 K.O
主催:公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会
主管:関東ラグビーフットボール協会、東京都ラグビーフットボール協会
特別協賛:大正製薬株式会社
後援:東京都

【🄫JRFU】

愛知・豊田スタジアム
日程:7月6日(土)18:00 K.O.
主催:公益財団法人 日本ラグビーフットボール協会
主管:関西ラグビーフットボール協会、(一社)愛知県ラグビーフットボール協会
特別協賛:大正製薬株式会社
後援:豊田市
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著者プロフィール

(公財)日本ラグビーフットボール協会は、日本におけるラグビー競技の普及振興に関する事業を行い、その健全なる発達を図るとともに国民体力の向上と明朗なスポーツマンシップの涵養につとめ、もって社会文化の向上発展に寄与することを目的とした競技団体です。 1926年に日本ラグビー蹴球協会として設立されて以降、ラグビー競技の普及発展のための国内唯一の統括団体として活動を続け、2013年に公益財団に移行しました。詳細はこちら(https://www.rugby-japan.jp/jrfu)

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