【物語りVol.110】風間怜実 アスレティックトレーナー「どこへ行っても、どんな競技に関わっても、信頼されるトレーナーになりたい」
【東芝ブレイブルーパス東京】
※今シーズン新加入の選手の物語りを掲載していきます
【物語りVol.110】風間怜実 アスレティックトレーナー
「アスレティックトレーナーの試験の受験資格として、現場で180時間実習する必要がありました。そこで、大学の先生に東芝ブレイブルーパス東京を紹介していただきました。4年時は受験があったので、来られるときに来て実習をさせていただきました」
自身は空手道に打ち込んだ。アスリートとしての血が流れているものの、ラグビーとの接点は限られていた。
「19年のラグビーW杯の盛り上がりは、もちろん知っていました。ただ、リーグ戦などを日常的に観ていたかというと、そこまでではなかったです」
チーム内に女性は少ない。選手たちの気遣いを感じ、自身がどう振る舞うべきかを考えていった。
「スタッフのみなさんも選手のみなさんも、色々な場面で気にかけてくださるのはありがたいことです。ただ、みなさんの手間が増えたらいけない。たとえば、重い荷物でもできる限り自分で持つとかいうことは気をつけています。男性に囲まれて仕事をすることについては、空手というスポーツも男性が多い環境でしたので、私自身はあまり気になりません。もちろん、距離感には気をつけていますが」
東芝ブレイブルーパス東京のトレーナーは4人体制だ。リーグワンの試合当日には、競技補助の肩書でチームエリアに入ることもある。最前線でチームをサポートしていく。
「私はまだひとりでできるところとできないところがありまして、先輩トレーナーの方々に相談をしながら、助けてもらいながらやっている感じです。日々、学びです!」
「学びです」のあとの感嘆符には、先輩トレーナーへの感謝が込められている。東芝ブレイブルーパス東京のスタッフになってから、風間はトレーナーの仕事を多角的に見つめるようになっているのだ。
「治療とか、リハビリとか、ケガの対応だけがトレーナーの仕事じゃない、と感じています。こういうところに気づけていないよ、と教えていただくことが多くて。自分から気づいて先回りして動くとか、空気を察して動くとかいうことが、まだまだできていないんです。自分にはできないことが多いですが、だからといって仕事がないわけじゃないということを、色々な場面で感じています」
【東芝ブレイブルーパス東京】
「大学を卒業してすぐに、自分が目ざしていた職業に就くことができたのは、すごく感謝しています。いまこの環境で自分が学んでいることは、スポーツのどこの現場でも絶対に必要で、自然にできなきゃいけないことだと思うんです。すごく充実していると感じますし、だからこそ早く色々なことを任されるようになりたいんです」
アスレティックトレーナーとして、風間はどのような未来図を描いているのだろう。どんな物語りを紡いでいくのだろう。
「いまはとにかく目の前の仕事を精いっぱいやっていく、という気持ちです。将来的なことは考えていませんが、どこへ行っても、どんな競技に関わっても、信頼されるトレーナーになりたいと思っています。東芝ブレイブルーパス東京で一緒に働いているトレーナーの方々は、選手にすごく信頼されています。それは治療とかケガの対応とかだけが理由ではなく、日々の様々な仕事の積み重ねが選手からの信頼につながっていると感じます。そういう先輩方みたいに自分もなれたらいいな、と思いますね」
選手たちが万全のコンディションで、練習や試合に臨めるように。ケガをしてしまった選手が、再発の不安を感じずに復帰するために。経験が少ないゆえの不安や心配から自らを解き放ち、風間は一意専心で仕事と向き合っていく。
(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)
【東芝ブレイブルーパス東京】
東芝ブレイブルーパス東京 試合情報
決勝戦は5/26(日)に国立競技場にて埼玉ワイルドナイツと対戦します。
今シーズンリーグ戦で唯一敗戦したチームとのリベンジマッチとなりますので、ぜひ会場で皆様のご声援をよろしくお願いします。
【試合情報】
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメント 決勝
埼玉ワイルドナイツ(リーグ1位) vs 東芝ブレイブルーパス東京(リーグ2位)
日時:5/26(日)15:05キックオフ
会場:国立競技場(東京)
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