【物語りVol.106】2024年4月度定例会見レポート「『自分たち』にフォーカスをあてて」
【東芝ブレイブルーパス東京】
※今シーズン新加入の選手の物語りを掲載していきます
グッズの売上げが堅調。一番人気はモウンガ選手の商品
最初に荒岡義和代表取締役社長が、事業面について説明していきます。
「ホストゲームを1試合残して、ここまで7試合の平均入場者数が9602人。13節まででディビジョン1の12チーム中6位、ちょうど真ん中です。我々より上の5チームは、手元の集計では1万人を超えています」
今シーズン最後のホストゲームとなる4月27日の東京サンゴリアス戦では、22日時点で1万人を超えるとの見通しが明かされました。この試合で1万3千人以上を記録すると、ホストゲームの1試合平均が1万人を超えます。昨シーズンの平均が5993人でしたから、9602人でもおよそ1・6倍となります。
「有料入場者数については、システム上で確認できるところで70パーセント相当になります。スポンサー、協賛いただいている関係でのご来場も含めると、75パーセント相当が有料となります。他のチームの様子はなかなか見えにくいのですが、リーグワンのなかでも高い数字だろうと思っております」
協賛会社も増えています。昨シーズンの約90社を大きく上回り、およそ140社となっています。金額にすると2億8千万円を超えます。
「東芝グループや取引先が中心なのですが、グループ外の会社様も増えてきました。ラグビーということで外資系の企業様も、少しずつ興味を示してくれています」
グッズの売り上げも好調です。昨シーズンの2000万円から、約3600万円まで伸ばしています。
「ほとんどが試合会場での売り上げになります。新商品を定期的に発表したことに加えて、ジャージのデザインを変えたのでレプリカジャージが売れています。あとは選手名の入ったタオルなどの売れ行きが快調で、リッチー・モウンガが一番です。リーチ マイケルを超えました。ふたりは双璧で、彼らの商品が売れていますね」
それでは、総売り上げはどれぐらいになるのでしょうか。
「母体企業からの金額を抜いてどれくらい稼いだのか、1シーズン目は2億4千万を切るぐらい。昨シーズンは4億1千万。今シーズンはこのままだと5億3千万になります。昨シーズンの段階で5億円を目標としましたので、1年遅れですが到達できます」
来シーズンの目標は、シーズン終了後に改めて検討するとのことです。荒岡社長は「まだまだ、どの数字も伸ばしていかなければいけない。そのためにどういう取り組みをしていくべきか、考えていきます」と話しました。
【東芝ブレイブルーパス東京】
プレーオフ進出を決めた3つの要因
「今シーズンのチームを、すごく誇りに思っています。昨日の試合の前に、スタッフたちと『3週残した段階でプレーオフ行きを決めたのは、素晴らしいことだ』と話しました。リーグワンはふたつのカンファレンスに分かれて戦っていますが、こちらのカンファレンスのほうがタフだと感じていましたので、そのなかでトップ4行きを決めるのは簡単ではありません」
2シーズンぶりのプレーオフ進出を手繰り寄せた要因を、トッドHCは分かりやすくあげていきます。
ひとつ目は「選手層」です。
「昨日の三重H戦でも、選手の変更をしました。そこで勝てたのは自分たちの信念、選手層があることを示せました。内部での競争が高まっています」
ふたつ目は「チーム内のリーダーシップ」です。
「ここまでの戦いでは、すごく厳しい試合でも何とか勝てた。大事な瞬間、瞬間をモノにできたのは、リーダーシップが発揮されている証だと思います。三重H戦はそのひとつの例でしょう」
最後に「一貫性」をあげました。
「これはすごく大事なものです。すべての試合で大事な瞬間、瞬間を戦うことができている。喜ばしいのは、まだまだチームが成長できる、まだ積み上げられるということです」
主将のリーチ マイケル選手は、ケガの影響で8節から13節まで不在でした。開幕節からフル稼働してきたリッチー・モウンガ選手も、家庭の事情で13節と14節を欠場しています。そのなかで、12勝1分1敗という成績を残しているのは、トッドHCが言う「選手層の厚み」を示しています。
「ひとり、ふたりの選手に頼るのは、正しい考えかたではありません。選手層を厚くする、選手を育成するのが大事で、選手がつねに準備ができている状態にしたい。トランプのカードに例えるなら、ないカードのことを思って悩むのではなく、自分の手元にあるカードをどううまく使うかを考えています」
プレーオフへ向けては、ふたつの点をフォーカスしていきます。
「ひとつはセットプレーです。ラインアウトはかなりプレッシャーがかかっているので、プレーオフまでの3週間を使ってしっかりと立て直していきたい。あとはディフェンス面です。自分たちのエッジ、サイドラインに近いところは改善していかないといけない。アタックに関してはバリエーションが豊富ですし、革新的なことができています。ただ、プレーをやり過ぎてしまう傾向がある。特別なことをしてミスになることがあるので、自分たちによりフォーカスしていきたい」
トッドHCの口ぶりからは、成長を続けるチームへの自信と信頼がうかがえました。これまで同様に日々の積み重ねを大切にして、最終的なターゲットへ向かっていくのでしょう。
【東芝ブレイブルーパス東京】
特別ではなく、より深く
前日の三重H戦で、7節以来の出場を果たしました。
「右足のふくらはぎを肉離れしたときは周りからトシだ、トシだ、と言われました」と苦笑いを浮かべ、「リハビリでは、はくらはぎだけじゃなく、色々な部分を強化しました。ウエイトにも時間をかけて、フィットネスを上げることもできた。残り2試合で 仕上げないといけないですね」と、プレーオフを見据える。
自身の不在時は、バイスキャプテンのHO原田衛選手がチームを牽引しました。「リッチー(・モウンガ選手)もいたので、そんなにアドバイスをしたわけではないです」と前置きをしつつ、「裏でサポートしていました」と明かします。
「衛は若くて、キャプテンとして僕がいない間にいい経験ができたと思う。プレーだけじゃなくチームの雰囲気、練習中のスタンダードを見る、キャプテンズランをどうする、レフェリーとのコミュニケーションなど、すごくいい経験になったと思います。プレーはもちろん良くて、ハードなところに必ず顔を出すし、これからどんどん成長しないといけない。これから日本代表に入ったりすると思うので、僕もサポートしたいと思います」
プレーオフへ向けては、技術的、心理的側面からポイントをあげます。
「セットプレーの安定、スクラムやラインアウトが安定してきていることには自信があります。良くなかった試合から学んだり、試合ごとに変えたりして、そこはいいと思います。モールも少しずつ良くなっています。もうひとつは規律。ひとつのペナルティがすごく痛いので、そこをどうコントロールするか。プレーオフに向けて力を入れたい点です」
メンタル的にはセイムページを前提に、様々な状況を想定しています。「全員が同じ方向性を向いて、試合中にダウンしないように。ゲームコントロール、レフェリーとのコミュニケーション、 ミスした後の処理、ミスを繰り返さないように、レッドカードが出た時にどうするか。そういうものを大事にしないといけない」
だからといって、特別なことをするわけではありません。「より深く準備していきます」と、迷いのない表情で語りました。
自分たちがやってきたこと、これからもやっていくべきことにフォーカスをあてて、チームは大一番へ向かっていきます。
【東芝ブレイブルーパス東京】
東芝ブレイブルーパス東京 試合情報
5/19(日)に行われる準決勝では、今シーズン3度目の府中ダービーとなる、東京サントリーサンゴリアスとの対戦となります。
秩父宮ラグビー場14:05キックオフとなりますので、ぜひ会場でご観戦いただき、応援をお願いいたします。
※プレーオフトーナメントは一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンが主催・運営となります。
詳細につきましては、ジャパンラグビーリーグワンの公式Webサイトをご覧ください。
【試合情報】
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメント 準決勝
東芝ブレイブルーパス東京 vs 東京サントリーサンゴリアス
日時:5/19(日)14:05キックオフ
会場:秩父宮ラグビー場(東京)
放送:・J SPORTS 4 13:50〜
・J SPORTSオンデマンド LIVE
・日本テレビ(関東地上波) 14:00〜
・Hulu LIVE
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