【ラグビー/NTTリーグワン】“最小兵”vs“ビッグパック”。 向上心の塊が、怯まず立ち向かいカンフル剤となる<東京サントリーサンゴリアス>

東京サントリーサンゴリアス 宮崎選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

ディビジョン1のレギュラーシーズンも最終節。現在3位の東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)は5月4日、秩父宮ラグビー場でクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦。すでにプレーオフトーナメント進出を決めている東京SGではあるが、リーグ戦3位通過を果たすため、負けられない一戦となる。

今季開幕節では52対26で東京SGが完勝したものの、昨季はプレーオフトーナメントでの対戦も含めて3戦全敗を喫した相手だけに油断はできない。特に、リーグ屈指の大型選手が並ぶフォワード陣は驚異的。東京SGの選手、コーチ陣は「ビッグパック(大型フォワード陣)に警戒したい」と口をそろえる。

その「対ビッグパック」で先導役となるフッカーでスタメンを務めるのは、東京SGのフォワード陣で最小兵(164cm)の宮﨑達也だ。2022年の入団後、東京SGでは初先発となる。

前所属は、2022年限りで休部となった宗像サニックスブルース。ラグビーを続けるために移籍先を模索した中、練習生という形で東京SGに入団した苦労人だ。

東京SGに入ってからも苦難の道は続き、昨季は出場機会ゼロ。今季もシーズン前半はメンバー入りも叶わなかった。しかし、第11節で初出場を果たすと、前節では途中出場ながら20分近くグラウンドに立ち、モールからトライも決めてみせた。

「チャンスはいつ巡ってくるか分からない。チャンスが来たときに自分のベストを出せるように、毎日練習では意識していました」

身長164cmの小柄な体格でビッグパックにどう挑むのか? そんなシンプルな疑問にも明確な答えを返してくれた。

「タックルではいかに低く当たるか。みんなが苦労して低くならないといけないところを僕は普通に低く入れるので、その部分では苦労はないです」

そんな宮﨑を、田中澄憲監督はこう評している。

「宮﨑は、当初は練習についてこられないような選手でした。1シーズンが終わって、彼の中でチームにただいるだけではなく、『成長したい』、『勝ちたい』という思いが強くなって、今季はその姿勢がすごく良いほうに変化しました」

プレーオフトーナメントに向け、東京SGに必要な『成長したい』、『勝ちたい』という思いを体現する宮﨑がチームのカンフル剤となれるか。ビッグパックに怯まず立ち向かう姿を期待したい。

(オグマナオト)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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