【ラグビー/NTTリーグワン】釜石の人たちの夢を追って。 キャプテン・小野航大、節目の一戦へ<日本製鉄釜石シーウェイブス>

日本製鉄釜石シーウェイブス 小野航大選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)は、3月17日(日)に釜石鵜住居復興スタジアムでのホストゲームに臨む。この試合は、降雪によるグラウンドのコンディション不良で中止となった3日のNECグリーンロケッツ東葛戦の再試合となる。先週に今季初白星を挙げて、一つ壁を打開した釜石SW。今季初の連勝、そして、ジャパンラグビー リーグワン参入後初となるレギュラーシーズン2勝目もかかる試合だ。

リーグワン参入から3年目。一番勝ちたかったホストスタジアムの“うのスタ”でレギュラーシーズン初めての勝利を収めた先週の第8節。『東日本大震災復興祈念試合』という大事な試合で、地元の大きな声援も背に勝利をつかんだ選手たちの姿は誇らしかった。それでも、キャプテンの小野航大に浮つく様子はない。「勝利がたまたまではなくて、チームが強くなっている結果だと証明するためにも、この試合で勝つことがすごく大事だと思っています」。

福島県いわき市出身でウイングの小野は、釜石SW一筋11年目。今節の出場で、釜石SWの公式戦通算100キャップとなる。もちろん、プレシーズンマッチなども含めれば出場した試合は倍以上になるだろう。これまでを振り返ったとき、小野が一番に頭に思い浮かべたのは、2018年、釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としとなった試合だ。スタジアム完成までの道のりや、釜石の人々のラグビーへの熱い思い、さらに、観客席を埋め尽くすほどの大勢の人たちに応援された試合当日の経験が、「地元東北のために」という小野の思いをさらに強くした。「どこかに移籍しようと考えたこともほとんどなく、釜石SWに全力を注ぎ、貢献できたというのは自分にとって価値のあること。関わってくれたたくさんの人に感謝したい」と、さまざまな思いをかみ締めていた。

ラグビー選手としての一つの節目を迎える小野。ただ、これからも変わらない目標を追い続ける。「体は小さいですけど、泥臭くプレーする姿をこれからも見てもらいたい。ディビジョン1で釜石SWが戦う姿を思い描いている人たちがたくさんいると思うので、それを達成するためにもう少し頑張りたいと思います」。

インタビュー終盤、「いつもと変わらないですけど、せっかくの節目なので勝っておいしいビールを飲みたいですね」と、笑顔で話した小野。釜石SWの100キャップ、そして今季初の連勝に、レギュラーシーズン初の2勝目。お祝いづくしの試合になることを期待したい。

(佐々木成美)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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