23-24シーズン 宇都宮ブレックスについて

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チーム・協会

【23-24シーズン 宇都宮ブレックスについて】

【これはnoteに投稿されたhiroさんによる記事です。】
こんにちは、hiro(https://twitter.com/dthiro1208)です。

今回は23-24シーズンの新生ブレックスについていろいろと書きました。不安もあるけど、期待も大きいし楽しみな編成になったと思います。気になるところだけでも、読んでいただけたら幸いです。

では早速書いていきます!

昨シーズンの課題

Bリーグになって初めてCSに進めなかったブレックス。再びCSへ出るためには昨シーズンの課題を解決していかなければならない。初っ端から昨シーズンの嫌な記憶を思い出す人もいるかもしれませんが、軽く振り返ってから先に進もう。

補強失敗と準備不足

去年のオフで大きな話題になった補強の一つがジュリアン・マブンガのブレックスへの移籍で、結果は失敗。オフに膝を手術していたマブンガのコンディションは上がらず1ヶ月で退団。チームとしての準備不足も明白だった。他の新加入の笠井康平とヤンジェミンも期待するようなパフォーマンスを安定して見せることが出来ず、1年でブレックスを去っている。

安定しなかった2ndユニットのPG

優勝したシーズンに2ndユニットやCSの大事な時間帯で起用されていたテーブス海が移籍してしまった穴は大きかった。その穴を埋めるため、手を変え品を変え試行錯誤したシーズンだった。CSを見ても2ndユニットでプレーメイクできる日本人選手の存在の大きさを感じた。

育てられなかった若手

開幕前は20代前半の荒谷裕秀とジェミンのプレータイムが増え、成長して今後のブレックスを引っ張る戦力になることを期待していたが、育てられず戦力にするのは難しかった。2ndユニットのPG問題も波及した印象。

攻め手の少ないオフェンス

優勝した20-21シーズンの強みだったインサイドは完璧に対策され、オフェンスの打開策が見つからず得点が伸びなかった。終盤は比江島を中心にオフェンスを組み立てたが、比江島がいない時間帯のオフェンスは苦労した。

特に序盤はディフェンスも良くなかった

ディフェンスとオフェンスは表裏一体。トランジションでのディフェンスが良く無かった。ペイント内のシュート成功率が低く、悪いオフェンスの終わり方をしていたことが要因のひとつと言える。軽率なTOVから速攻でやられるシーンも増えていたし、重要な場面でTOVをした後に相手に得点されメンタル的にもダメージの大きい失点もよく見られた。


オフの動向を振り返る

【hiro】

上記の課題を解決するためにも、ブレックスが今オフどう動くか注目していた。日本人選手の世代交代や、外国籍選手の入れ替え、アジア枠でプレーメイクの出来る選手を獲得するか、などなど。予想以上の動きをしたなぁというのが正直な感想。

ギャビンとニュービルの獲得

今オフの補強の目玉、まさかこの2人がブレックスに来るとは。ライアン・ロシターが移籍してからアジア特別枠で2シーズン戦ったが、正直2人とも期待した活躍が見られなかった。千葉Jの新アリーナ建設でのバジェット削減が影響したかはわからないが、東京オリンピック日本代表帰化選手であるギャビン・エドワーズを獲得できた。その恩恵を受け、Bリーグ屈指のスコアラーであるD.J・ニュービルも獲得。この2人の獲得は大きすぎる。

オフェンスコーディネーターケビン・ブラスウェル

コーチやスタッフも入れ替えの多かった今オフ。特にアソシエイトコーチとして新たに、昨シーズン秋田のHC代行を務めていたケビン・ブラスウェルが加わって点は見逃せないポイント。ブラスウェルACは秋田がCS進出したシーズンに秋田に加わり、オフェンス構築を担当して3P%1位の高確率を残している。昨シーズンは途中で平均二桁得点していた田口成浩と古川孝敏2人を途中で欠きながら、最後までCS進出争いを演じている。これって結構すごいと思う。

佐々HCの秘蔵っ子2人

日本人選手は練習生だった村岸航と、NCAAのD2でプレーしていた四家魁人が新たに加わった。佐々HCが「俺の秘蔵っ子」と語っていた2人は初めてのB1挑戦になるので、即戦力として計算するのは正直時間がかかると思う。まずは信頼を勝ち取るところから。プレシーズンでは要所で良いプレーを見せていたので、上手く育てつつチャンスを勝ち取ってほしい。

城主スコット退団

退団選手で痛かったのはジョシュ・スコット。昨シーズンのインサイドのディフェンスとリバウンドでブレックスの大黒柱だった。リーグ屈指のビッグマンがいなくなり、これまで強みだったインサイドを今シーズンも継続出来るかは、優勝を目指す上で間違いなく鍵になる部分。


23-24シーズンロスター各選手の特徴

今シーズンのブレックスの各選手についての長所と短所など個人的に思っていることを完結に書いておく。割と本音で書いてます。

田臥 勇太

田臥勇太=ブレックスの歴史と言っても過言ではない存在。42歳の田臥は今シーズンもキャプテンに就任したが、実質アシスタントコーチ的な役割の方が大きそうな気がしている。オフシーズンはワールドカップ関連のメディア出演で忙しくしており、プレシーズンはファンの前でプレーする機会が無かった。怪我人が戻ってきたらベンチ外になりそうなのはキャプテン田臥かもしれない。プレーする姿も見たいんだけど難しそうかな。出た時はコートを整えるゲームメイクと正確無比なパスに注目。

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四家 魁人

アメリカの大学をやめてブレックスに加入した、大学4年生の代のチーム最年少。175cmながらダンクもできる身体能力を持ち、学生レベルでシュート力もある方だと思う。年齢的には特別指定選手での契約も可能だったが、本契約したという点を見ても期待値は高そう。プレシーズンを見て感じた課題は、状況判断とミスした後の切り替えなどなど。ポテンシャルはあるけど、HCの信頼を掴むのはもう少し先になりそうな予感。PGは経験も必要なポジションなので、1年だけでなく2.3年掛けて根気強く育てていって欲しい。

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比江島 慎

ワールドカップの大活躍を見せた『日本の天才』比江島慎。日本代表では最年長として苦しい時に頼れる存在だったけど、ブレックスではまだまだ中堅でエースプレイヤーとして引っ張ってほしい存在。Bリーグの日本人選手の中では攻守にレベチ。コミュ障じゃなければ海外でも普通に活躍できるだけの能力があるので、全ポゼッション俺がやってやる精神でプレーしてくれたら最高ですね。
気になるところはコンディションくらい。ブレックスに戻ってきた後もキレキレだけど、年齢が年齢なので1シーズンこれをキープするのは難しいと思う。パリオリンピックでも絶対に必要な存在なので、大きな怪我無く戦って欲しい。

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遠藤 祐亮

過去にベスト5も受賞したことのあるリーグ屈指の3&Dプレイヤー。Bリーグには3Pとディフェンス両方を高いレベルで出来る選手は少ないと思っているのだが、それを出来る数少ない選手が遠藤。オープンでの3Pは確実に決めてくれるし、外国籍相手にも守れるフィジカルの強さも併せ持つ。年齢的にもスピードが速い選手は守れなくなってきている印象はあるものの、今も頼れるディフェンスリーダー。
ただ、ハンドリング能力が低いのであまりプレーメイクには期待できない。ドリブルしてるだけでソワソワしてしまうのはワタシだけではないはず。

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竹内 公輔

長年日本代表を支えてきたベテランビッグマン。インサイドのディフェンスとリバウンドなど泥臭い部分が強みの選手。ショートコーナーのジャンパーの成功率が高い。
逆に言えばこれらの部分以外はあまり期待できないのが正直なところ。それは本人も理解しているだろうし、だからこそ泥臭い部分で身体を張れるんだろうなとも感じている。来年の1月で39歳にもなるし、同年代のトッププレイヤーたちも引退し始めているので、公輔の活躍を堪能できるのは残り少ないかもしれない。

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高島 紳司

パリオリンピックも狙えるであろう日本代表候補であり、この大卒ルーキーは3&Dで遠藤の後継者になりうる存在。プレシーズンを見た感じだと、出来ることを増やすというよりも、自分の持っている強みを最大化していくようなオフシーズンを過ごしたと感じた。身体がゴツくなっているのが見るからにわかる。昨シーズン途中加入ながら貴重なディフェンダーとしてプレータイムを勝ち取り、ブレックスには貴重なスピードの速い選手を守れる脚力も武器。今シーズンは3Pの成功率を向上させて欲しいところ。仮に3Pを40%決めることが出来れば、来年のパリオリンピックで日本代表としてプレーしていてもおかしくないと思ってる。日本代表の3&D枠勝ち取ってほしい。とりあえず早く怪我治して。

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渡邉 裕規

ムードメーカー。ナベが3Pを決めるとチームが乗るし、会場が沸く。衰えも見えるので『ナベタイム』を見られる機会は減っているけれど、期待しちゃうよね。でも個人的には、ナベの一番の武器は喋れることだと思う。オンコート、オフコート関係なくいろいろなことを言語化出来る選手って意外といないのですごいと思う。本当によく喋る。テーブスがいた時のように四家の成長を隣でサポートして欲しいなと。ディフェンスはブレックスの中で一番下手なので、上手に隠していきたい。

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村岸 航

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昨シーズン練習生として活動していたが、今シーズンはロスター枠を勝ち取った村岸。196cm102kgの登録でも分かる通り、フィジカルが強くてサイズもある貴重な人材。浦和高校、筑波大学という高学歴ということもあり、地頭の良さがプレーの随所に見える。ブレックスの練習生になる前はB3でプレーしており初めてのB1挑戦なので、どれくらい活躍できるかは未知数。まずはディフェンスでフィジカルに守ること、オフェンスでは打つべきシュートを打ち切って決めきる。これが出来ればプレータイムは増えていくと思う。プレシーズンを見てて、もっと見てみたいと思った選手。

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鵤 誠司

押しも押されもせぬブレックスの正PG。沈着冷静、バスケIQが高く状況判断が良い。試合の流れを読むのも上手なので、勝負所で必ず仕事をするのも鵤の特徴だと思う。185cm95kgというPGらしからぬボディを持っており、エンドラインから逆サイドのゴールまでノーステップでチェストパスでアシストした時は訳が分からなかった(知らない人は『イカルガチャレンジ(https://twitter.com/B_LEAGUE/status/1452968263479009282?s=20)』で検索してみて)。ディフェンスも良く、PGからビッグマンまで戦え守れるし、ファウルを使うのも上手。アウトサイドのシュートがあまり上手ではないこと以外言う事無しかもしれない。たまに試合を見てて鵤が2人欲しいとすら思う時がある。それくらい信頼できる選手。

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D.J・ニュービル

大阪では神様仏様ニュービル様と崇められていた選手。PGとしてゲームコントロール出来るし、個で打開も出来るし、シュートも上手で言う事無し。そしてクラッチタイムに滅法強い。昨シーズンはブレックスもニュービルにやられた。わかってても止められないのが神の凄さ。ディフェンス面では、日本に来る前オーストラリアNBLで最優秀ディフェンダーを受賞した経歴があるので問題無し。大阪ではオフェンスに比重を置いていたこともあり、ディフェンスはあまり力を入れていなかったように見えたけど、今シーズンは本気のディフェンスが見れそうで楽しみ。ニュービル個人で気になるところはあまり無いけど、外国籍ガードを使うには帰化選手のギャビンor日本人ビッグマンの竹内の活躍が必須なのと、ニュービル頼みにはなりすぎるのは良くないなってところくらいですかね。本当にすごい選手がブレックスに来ちゃった。

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ギャビン・エドワーズ

東京オリンピック日本代表帰化選手。長年ブレックスの前に立ちはだかってきた選手がブレックスへ。攻守に走れるビッグマンとして千葉Jを牽引していた選手で、今シーズンブレックスがやりたいバスケにピッタリだと思う。来年1月に36歳になるものの、昨シーズンは2Pを高確率で決めているし、スティールもキャリアハイの数字を残しているのでまだまだやれるだろう。不用意なファウルが多いのと、肘など荒いプレーも散見された点はみんな気にしていると思うし、改善されて欲しい部分。とりあえず怪我治して。

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グラント・ジェレット

驚異的身体能力を持つアスレチックフィニッシャー。豪快なダンクやブロックが持ち味で、試合中にジェレットのダンク見れただけで試合に見に行った価値があると思う。昨シーズンは途中加入だったが、今シーズンはプレシーズンからしっかり準備ができているのでコンディションが良さそう。地味にパスも上手なので、今シーズンは中継役としてアシストも増えるかも。3P成功率は今シーズン上がって欲しい、40%ぐらいで決めて。気になるところは5番ポジションでの出場がメインになると思われるので、インテリアディフェンスとディフェンスリバウンドめちゃくちゃ頑張って欲しい。ジェレットがファウルトラブルになったらインサイドのディフェンスやばい。

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アイザック・フォトゥ

ニュージーランド代表として3度目のワールドカップに出場したPF。Bリーグで一番フックシュートが上手な選手であり、Bリーグで一番髪を束ねるのが速い選手でもある。外国籍ながらブレックス3シーズン目で既存メンバー連携も高く、泥臭い部分でも体を張ってくれるファイター。ディフェンスの連携も良い。インサイドの選手だが203cmとサイズが小さいので、ディフェンスリバウンドはあまり多くはない。横の動きに弱いのも気になるところ。あと、フリースローももう少し決めて欲しい。比江島同様ワールドカップに参加していたので、コンディション面も心配かな。

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23-24シーズンのブレックスの期待

上記の選手たちが昨今シーズンどんなプレーを見せてくれるのか。想像を膨らませていろいろ書いていく。

ペースアップ

昨シーズンのブレックスはオフェンスが悪かったので、当然そこの改善はされて欲しいのだが、プレシーズンを見ても分かる通り今シーズンのブレックスはペースが速い。
山形戦:82.18
京都戦:82.38
岡山戦:82.38
三遠戦:88.90

プレシーズン平均:83.96
昨シーズン平均:79.14

配信されていたプレシーズンゲームのペース


昨シーズンはリーグで一番遅いペースのバスケをしていたのだが、プレシーズンからペースをあげようとしているのが見られる。昨シーズンのブレックスで一番ペースの速かった試合は、横浜BC戦GAME1の85.76だった。天皇杯の三遠戦では88.90だったので、昨シーズン一番速かった試合を上回っているのだ。その上、三遠戦の試合後の会見では「もっとペースを上げれるんじゃないかなと思う」と鵤が話しているので、更に速くしたいのではと読み取れる。これまでペースの速い相手に対しては、ペースを落として相手に走らせないような試合運びをしていたブレックスだが、そこの部分は変わりそうな気がしている。

3Pが増えそうな予感

山形戦:43本(55.13%)
京都戦:34本(52.31%)
岡山戦:32本(51.61%)
三遠戦:31本(44.93%)

プレシーズン平均:35.0本(51.09%)
昨シーズン平均:25.0本(39.29%)

配信されていたプレシーズンゲームの3P試投数とFGにおける3Pの試投割合


配信されていた天皇杯を含むプレシーズン4試合全てで3Pの試投数が30本を超えていたブレックス。スモールサンプルで下部カテゴリーのチームとの対戦も含まれているものの、3Pの試投数は昨シーズンと比較して約10本多く打っている。ちなみに昨シーズン3P試投数が30本以上だった試合は、8試合のみで全体の13.3%ほど。流石にレギュラーシーズンに入るともう少し2Pの試投割合は増えていくと思うが、HCの話からしても3Pの試投割合は増えそうな予感がしている。ちなみに、昨シーズンFGにおける3Pの試投割合が40%を超えたチームは24チーム中7チームで、一番多かったのが信州の47.52%です。

スペーシングとカッティング

本職のCがいない編成なので、オフェンスのスペーシングが広がり昨シーズンよりもペイント内が広く感じる。それもあり、プレシーズンからカッティングの意識が強い。昨シーズンはほとんどカッティングを見られなかったので個人的には嬉しい部分。
例えばこの2つのプレーは同じセットなのだが、システムとしてカッティングを狙うように組み込まれていることがわかる。ちなみに、コーナーにいる選手のカッティングが難しそうな場合はそのままトップに上がりハンドオフからオンボールピックに移行していた。

個の理不尽

比江島 慎:1.7/3.4 50.54%
D.J・ニュービル:3.5/5.4 63.50%

昨シーズンのペイント内シュートと成功率


去年マブンガ獲得の時も書いたが、今シーズンもニュービルを獲得したことにより個人で打開出来る外国籍選手を求めていたことが読み取れる。プレシーズンの段階でも、ニュービルの圧倒的な力を実感している。そして、ニュービルだけでなく比江島もいる。スペーシングが広がって比江島もドライブしやすくなるように感じるし、ペイント内の成功率も優勝したシーズンの60.0%くらいまで上げて欲しい。そして、この2人がペイント内に入ってくれるとディフェンスが収縮するので、他の選手が3Pを打ちやすくなる。個に固執し過ぎるのは良くないけど、彼らの持ち味が出れば良い循環が生まれると思う。

ニュービル(フィニッシュ)

ニュービル(アシスト)

比江島(フィニッシュ)

比江島(アシスト)

ペリメーター陣のガッチガチディフェンス

鵤、遠藤、比江島とディフェンスの硬いペリメーター陣が強みだったブレックスに、NBL最優秀ディフェンダーを受賞したことのニュービルと今シーズン最初から高島がいることでペリメーター陣の守備力が底上げされた。昨シーズン高島が入るまではセカンドユニットのディフェンス面でも気になるところは多かったので、結構大きな部分だと思う。


23-24シーズンのブレックスの不安

期待も大きいけど不安もある。心配症なので気になるところをいくつか上げていきますね。

ビッグマンの3P

竹内 公輔:0.1/0.5 25.00%
ギャビン・エドワーズ:0.7/2.4 30.17%(千葉J時代)
グラント・ジェレット:1.0/3.6 29.33%
アイザック・フォトゥ:0.2/0.6 36.11%

昨シーズンのビッグマンの3P


ビッグマンが躊躇なく3Pを打てるかは鍵になる気がしている。ギャビンは昨シーズンの千葉Jが空いたら3Pを積極的に打つスタイルということもあり、3Pの成功数、試投数ともにキャリアハイの数字を残しているので、ブレックスでも継続して欲しいところ。ジェレットは成功率を10%上げてくれれば文句無し、昨シーズンラスト5試合40%だったから行けるはず。フォトゥと竹内は躊躇なく3Pを打つところから。プレシーズンを見てても打てるところで打たずにハンドオフに行ったりしており、ブラスウェルACが『Why?』のようなジェスチャーをしていたのが印象的だった。打てる時には打って欲しい。

センター不在のインサイド

スコットが抜けたことにより、外国籍選手と帰化選手ともにCの選手がいなくなった。それによるペイント内の守備力とディフェンスリバウンド力の低下は気になるところ。

昨シーズンのブレックスはopp OR%が27.28%でリーグ2位と、相手にオフェンスリバウンドを取らせないことが数少ない強みだった。
オフェンスリバウンド獲得率
スコット出場:33.28%
スコット欠場:31.70%

opp オフェンスリバウンド獲得率
スコット出場:27.21%
スコット欠場:27.57%

スコット出場:26勝23敗
スコット欠場:6勝5敗

22-23シーズン スコット出場試合と欠場試合のリバウンド獲得率比較


昨シーズンのスコット出場試合と欠場試合のリバウンドを比較をしてみた。獲得率ベースで見てみると攻守ともにスコットがいた時の方が獲得率が良い。またスコット欠場の11試合のうちリバウンドが強かったチームは千葉Jくらいで、その千葉J相手にはopp OR%が36.36%、47.37%とオフェンスリバウンドを取られ過ぎていたのも気になってしまう。更に言うと、スコット欠場試合の総失点におけるセカンドチャンスから失点割合を見てみると16.15%で、これはリーグでワースト3に入る高い割合になっている。

配信されたプレシーズン4試合では京都以外のチームにC登録の選手はいなかったし、京都のジャクソンにはかなり手を焼いたのが印象的。上位を争うであろう強豪チームには強力なインサイドプレイヤーがいることが多いので、リバウンド含めインサイドの守備はチームとして解決しないといけない課題かなと思う。

ギャビンのファウルトラブル

ギャビンは昨シーズンのレギュラーシーズン49試合出場して6回ファウルアウトしている。昨シーズンのブレックスがチーム全体でのファウルアウトの回数が3回だけだったので、ギャビン1人で倍の回数ファウルアウトしている。もちろん千葉J時代と役割やプレーも少なからず変わると思うので一概には言えないが、ギャビンの場合はムービングピックやダーティーなファウルなどいらないものも多い印象。昨シーズン琉球戦とのFINALS GAME1の時のように早々にファウルトラブルになって、自らゲームプランを崩したくない。という意味でもスタメンではなくベンチから出した方が良さそうかなと個人的には思っていたのだが、プレシーズンを見た限りニュービルを最初から使う意向のようなので、ギャビンも最初から出ることになりそう。いらんファウルだけはしないでくれよと願うばかり。

解決できなかった2ndユニットの日本人PG問題

四家 魁人:00:51
渡邉 裕規:09:09
鵤 誠司:32:47

D.J・ニュービル:28:11

天皇杯三遠戦のPGのプレータイム


負けたら終わりの天皇杯でのPGのプレータイムを見て分かる通り、昨シーズンの課題だった2ndユニットの日本人PGは今シーズンも課題になりそう。三遠戦で鵤はチームハイのプレータイム、逆に四家は一番少なかった。HCが「PGとしての役割を与えていない」とナベについて会見で話していたこともあり、今シーズンはコンボガード的な役割だと思われる。強豪との対戦だとニュービルをPGとして起用する時間が増える気がするし、比江島がPGのような役割をする可能性もありそう。頑張って信頼を勝ち取るんだ四家!あと、特指で比江島の強火担が来てくれると嬉しいなぁとも妄想してます。

準備不足とピーキング(メンバー全員が揃わずに開幕)

比江島とフォトゥはワールドカップに出ていた関係で、チームへの合流が遅れている。田臥はレジェンドキャスターとしてフィリピンまで行き決勝戦を解説するなどして、これまた合流が遅かった。ギャビンは9月2日の山形戦で負傷交代して以来プレシーズン出番なし、高島は9月10日の京都戦で右手を脱臼し全治未定でいつ復帰できるかがわからない。という具合にプレシーズン全員揃って準備ができずに開幕を迎えようとしている。去年よりはマシな気がしているが、開幕から強豪との試合が続くので負け越したくない。

また、比江島とフォトゥに関してはオフ返上で代表活動をしており、一度ワールドカップにピークを持ってきているので、どこでコンディションが落ちるか(落とすか)は気になっている。以前優勝争いをしていた時期に比べると選手層は厚いわけでは無いので、長期離脱をするようなことは避けていきたい。


終わりに

・オフェンスシステムの再構築
・不動のスタメンを変えよう
・タイムシェアが出来るだけの選手層
・ミスを許容できるゲームプランと忍耐力(育成)

個人的に再び優勝を狙うために必要だと思ったこと


昨シーズン終わった後に、再び優勝を狙うために必要なことを考えてみた。最初の2つはプレシーズンから変わっているのが見れたので好印象。タイムシェアが出来るだけの選手層は、現状そこまで無いと思ってる。そこの厚みを持たせるためのゲームプランと忍耐力かなと。もちろん使わないのには理由があるだろうけど、今オフの動きを見ても今シーズンの目標は60試合終わった後のポストシーズンに進むことだと思うので。そこにいくまでの過程で個人としてもチームとしても成長していけるかが重要かなと。

期待や不安色々と書いてきたけど、優勝を狙えるだけの選手を揃えられたと思う。後はどのようにマネジメントして、これから始まる長い長い1シーズンを戦っていくか。怪我人も複数人いて準備万端で開幕を迎えることは出来なそうだし、苦しい状況に直面すると思うけど、成長できる余地があると思って1シーズン楽しみましょう。とりあえず開幕するのが楽しみ。

いいねや拡散していただけると嬉しいですし、引用リツイートで感想なども書いていただけると励みになりますし、いろいろなブレックスファンの感想も気になります。是非教えてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました!


おまけ

今シーズンも見たい昨シーズンのプレーまとめです。

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