5分で一変 仁井優花-鮮やかに自己ベスト更新
仁井 優花 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
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《グリーン=スティンプ:10 1/2フィート コンパクション:21mm》
ここからが正念場。プロ2年目の仁井優花が2度目の首位タイスタートを決めた。前回のフジサンケイレディスクラシック(パー・71)同様、ベストスコアまで更新。手応えを感じる18ホールだった。
「ショットがいい。おかげでバーディーチャンスをたくさんつくることができた。もちろん、パッティングも・・・。下りのラインもジャストタッチでカップインした」と満面に笑みが広がる。加えて、「ツキがあった。14番は左へ大きくショットを曲げて、OBかなぁ-と思ったら、セーフ。リカバリーショットがうまくいってバーディーがとれた」という。
ハイライトは前半、3連続バーディー直後の8番。残り100ヤードの第3打を48度でイーグル奪取に成功した。「ギャラリーの皆さんの反応で知りました。手前から転がって入った」。
前1カ月の不振がうそのような復調の秘密が2つある。ひとつは前週からチェンジした1Wヘッドだ。スリクソンZX5のロースピンモデルが鮮やかなプレーを後押し。「今まで3000回転ぐらいのスピン量が、2200ぐらいになった。従来はキャリーで平均220ヤードだったものが10ヤード伸びて、スピン量が減ったことで10ヤード以上のランが出る。これって、すごく大きい。だって、第2打を同組で最後に打てる。次のマネジメントを考え、残り距離を測る時間が増えた。ゆとりをもつことができる。おかげでいいリズムを崩れなかった」そうだ。
仁井 優花 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
メルセデス・ランキングは現在、30位。シード権は、ほぼ確保したが、「ツアーの最終戦へどうしても出場したい。あしたが肝心。気を引き締めてプレーします」と背筋をピンと伸ばした。しかも、今回は用具契約をするスポンサーの冠大会。「いろいろな相談をして、全面的にバックアップしてくださっています。恩返しはやはりいい成績をあげることでしょう」のひとことで締めた。姓に仁の文字がある。なるほど、思いやりの気持ちは人一倍だった。(青木 政司)
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