【ラグビー/NTTリーグワン】“史上初?”の叔父・甥共演。 パティとマロが阿吽の呼吸で襲いかかる<静岡ブルーレヴズ>

静岡ブルーレヴズ アラパティ・レイウア選手 【©JRLO】

NTT ジャパンラグビー リーグワン2022-23ディビジョン1/ディビジョン2入替戦を回避する意味ではまだまだ気を抜けない8位の静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)。残り2節での大一番は、約4年半無敗の王者・埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)とのビジターゲームだ。リーグワンでの過去2回の対戦では、どちらも終盤までリードしていながら土壇場で逆転されて1点差で敗れている。だが逆に言えば、埼玉WKにもっとも勝てそうな戦いを見せているのが静岡BRと言える。

そんな注目の一戦を前に、もう一つ非常に楽しみな要素がある。ラグビーに限らず、スポーツ界全体でも珍しい“叔父・甥コンビ”の同時出場だ。

3月から静岡BRに加入して、前節で初出場・初トライを記録した元サモア代表のアラパティ・レイウアは、チームのトライ王であるマロ・ツイタマの叔父にあたる。7人兄弟の末っ子であるアラパティ・レイウアは、16歳上の姉がいて、その姉の息子がマロ・ツイタマだという。

アラパティ・レイウアの加入は、甥がいたからという訳ではなく偶然だが、「マロ(・ツイタマ)と一緒にプレーできるチャンスが得られてすごくうれしい」と言う。

そして、けがで離脱していたマロ・ツイタマが今節で復帰し、11番マロ・ツイタマ、13番アラパティ・レイウアとバックラインに叔父・甥コンビが並ぶことになった。

「試合になれば親戚というのは関係なく、僕もマロ(・ツイタマ)も自分の仕事をする、自分の持っているものを自分らしく出していくことに集中します。もちろん、マロ(・ツイタマ)のスキルも分かっているので、彼の持っている良さを出せるようにサポートしていきますし、マロ(・ツイタマ)が自分に対しても同じようにやってくれると思います」とアラパティ・レイウアは言う。

堀川隆延ヘッドコーチも「阿吽の呼吸はやっぱりあると思います。内側でパティ(アラパティ・レイウア)が好判断して、マロ(・ツイタマ)が入ってくるとか、そういうプレーは期待できると思っています」と、仲のいい彼らの連係に大きな可能性を感じている。

また「われわれがセットピースで優位に立てることが、埼玉WKと接戦ができる一番の理由だと思いますし、フォワード陣を助ける意味で、マロ(・ツイタマ)とパティ(アラパティ・レイウア)とヴィリ(ヴィリアミ・タヒトゥア)という強いランナーがバックラインに3人いることは、すごく重要だと思っています」(堀川ヘッドコーチ)と戦術的にも大きな意味を持っている。

これが復帰戦となるマロ・ツイタマも、「なるべく早くフィールドに戻れるようにリハビリに集中してきました。前回も本当に(埼玉WKに)勝てるチャンスがあったんですが、最後に取り逃してしまったので、今週はしっかりとマインドセットを持って、チャンピオンチームに勝ちにいきたいと思っています」と意気込む。

“レヴズスタイル”を思い切り表現することが、ジャイアントキリングへの一番の近道。それを頼もしい“叔父・甥コンビ”が力強く引っぱってくれるはずだ。

(前島芳雄)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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