【KMSKデインズ】ACAFP meets the World 浦和レッズ西野努氏 対談記事 Vol1

KMSKデインズ
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【(C) KMSK Deinze】

ベルギー2部 KMSKデインズのオーナーACA Football Partners (ACAFP)が運営する動画配信サービス「Playsia TV Football」では、“サッカー” “アジア” “Web3” といったキーワードを通して世界を舞台に活躍し、ACAFPのビジョンに共感いただいた方々をゲストに迎えその知見を得るシリーズ番組”ACAFP meets the World”を配信しています。

Jリーグ・浦和レッズより昨年は3選手を練習に迎え入れ、また2023年1月には宮本優太選手のレンタル移籍を発表したKMSKデインズ。最新回では、Jリーグ浦和レッズのテクニカルダイレクターを務める西野努氏とACA Football Partners(ACAFP) CEO小野の対談番組を配信中です!浦和レッズとKMSKデインズの取り組みに至った経緯や、アジア・日本サッカーへの熱い想いまで、お二人が熱く語った動画から一部をスポナビページでもお届けします。
-西野TDと小野CEOの出会い-
笹井(インタビュワー)「まずは西野さんの経歴について触れていきたいと思います。大学卒業後に浦和レッドダイヤモンズへプロ選手として入団。引退後はイギリスのリバプール大学に留学しMBAを取得。その後、フロントスタッフとして改めて浦和レッズに戻られます。2019年からはテクニカルダイレクターに就任し、スポーツサイドをメインにクラブの強化を推し進める浦和のキーパーソンです。ACAFP meets the Worldに、まさにピッタリといった日本と海外を知るサッカーパーソンですね。」

小野「ACAFPとして、僕たちがアジア市場やヨーロッパへの挑戦などを考える上で、やはり1度お話を伺いたいなと思っていたので、今回は浦和レッズさんとの関わりもある中で良いタイミングでお話を聞く機会となって嬉しいです。」

西野「元々は、スポーツヒューマンキャピタル(SHC)というスポーツ経営者育成の社会人向けの講座に私が立ち上げから携わっており、小野さんがその受講生という形で知り合いました。」

小野「ACAFPの共同創業者の飯塚もSHCの卒業生で、彼もSHCをきっかけにシントトロイデンを経て今に至ります。彼と関わる中で、スポーツビジネスの基礎をしっかり持っているなというところで、SHCに興味を持ち、私も受講することになりました。」

西野「その後、小野さんと飯塚さんが今まさに推進しているマルチクラブオーナーシップについて勉強会をSHCでしてもらって、そこからより、新しいことにチャレンジしている面白い人だ、ということで関わりが深くなっていきました。一緒にサッカー界を良くしていく同志というか。私ももちろんレッズのことを最優先に考えながらも、常に外に目を向けながらスピード感を持って物事を推進していきたいと考えているので。」
-昨年末の練習参加、宮本選手の期限付き移籍の背景-
笹井「どういった経緯で浦和レッズから3選手(宮本優太選手、安居海渡選手、工藤孝太選手)の2022年11月の練習参加に繋がったのでしょうか?」

西野「浦和レッズの選手の編成や選手の育成について、元々一つ課題がありました。やはりレッズは優勝を目指すチームなので、18歳から23歳くらいの高卒や大卒の若手などがなかなか試合の出場機会がないわけです。でも一方で、その年代って本当にたくさん試合をした方が絶対成長するわけです。そのジレンマを抱えていて、レッズとしては今年、そこの課題をどうしようかっていうので、J2やJ3のクラブに
レンタル、ローンで行ってもらうというのは一つの解決策でした。でも
それだけじゃというので、何かないかとずっと考えていました。今年はたまたまW杯の影響でオフが長くなるということで、シーズンでフル稼働していない若手選手に経験を積ませたいな、ということでデインズに派遣させていただく流れとなりました。」

小野「こういった対談を通して、ただいきあたりばったりじゃなくて、それぞれの想いと意図があったものがうまく重なって、そういった流れになった背景が説明できそうで良かったなと思います。実は他のJリーグのクラブともこういう話をさせていただく機会はあるのですが、なかなか実際の派遣までは至らない。デインズも、シーズンの真っ只中で、W杯でカナダ代表に選手を送り出していたり、怪我人がいたりで選手が足りていない部分があったので、うまく双方の利害が一致した形かと思います。」

笹井「今回、宮本優太選手、安居海渡選手、工藤孝太選手という三選手を派遣することになったのには、どんな狙いがあったのでしょうか?」

西野「出場時間も限られる中で、もっとやりたいというエネルギーを秘めた状態でシリーズを終えなきゃいけなかった。その中で、こういう話あるけどどうする?と言ったら是非行かせてくれって選手から言ってくれたんですよ。これは僕らにとっては勇気づけられたというか。じゃあ進めようとなった大きなきっかけでした。嫌嫌行かせても何の意味もないですし。ただ彼らにはシーズン中に出し切れなかったエネルギーがあって、次への課題は自分で見つけたいと思っていて、そこで環境を少し変えてこういうところで練習参加すると良い刺激になると思ったでしょう。。」

小野「3人とも、すごくやる気に満ちて頼もしかったです。やはり若い時に海外に行って、何かうまくいかないな、もうちょっとこうできたのにな、といったことを経験して修正する。その上言語や環境が違うところでやろうとする姿勢は素晴らしかったです。筋力がいきなり50%アップとかスピードが10倍になることはないけれども、意識や脳の使い方っていうのは変えられると思う。問題意識とエネルギーがある人たちが来たからこそ、この機会になったのかなと、少し嬉しく思いました。」

西野「今回、着いていきなりデインズのリーグ戦の試合を観戦する機会があって。選手たちの感想を聞いたら、やはりJ1リーグの方がレベルが高い。できる気がするとか書いてあるわけです。そうかそうか、じゃあやってみろ、と思ってて。でも後日、見るのとやってみるのはわけが違ったと。これを求めているんですよ。この経験をすることが彼らにとってすごく大事です。」

小野「思い入れとかストーリーとか、選手だけじゃなく、メッシのようにファンも思い入れがあるストーリーが鍵になってくる。どれだけその人のことを知っているか、どれだけそのクラブのことを応援したいと思うかっていう。そんな感情やいろんな想いが爆発するのがスタジアムだとすると、もっとその裏側、例えば何で若手をわざわざベルギー・デインズに派遣したのかとか、そのストーリーをみんなで追いかけられることが重要かと。それがまたファンに伝わっていって、さらにその熱がスタジアムに繋がれば良いなと。ファンの方々にも当事者意識を持ってもらうことはすごく大事なんだろうなと思っています。クラブ経営の中で、Playsia TVを通して、僕たちがやっていることを”みんなごと”にして、想い入れをより強く持ってもらうきっかけにしていきたいなと思っています。」

★動画でのフルバージョンは下記リンクから視聴いただけます。
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著者プロフィール

1926年に設立されたベルギープロリーグ2部所属の歴史あるサッカークラブ。ホームタウンであるデインズ市は約4万5千人の人口を抱え、東フランダース地域にある富裕層が多く住む地域として知られています。2019-20シーズンにベルギープロリーグ2部への昇格を果たし、2021-22シーズンは4位(8クラブ中)でシーズン終了と健闘しました。新スタジアム建設計画を発表するなど、急成長を遂げているクラブです。2022年2月よりACA Football Partnersがオーナーとなり、グローバルレベルでの業務提携も積極的に進めながら、ビジネス及びスポーツ面でのさらなる発展を目指します。

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