証言(金井選手):ピッチでは何が起こっていたか 第1節 花園近鉄ライナーズ戦

NECグリーンロケッツ東葛
チーム・協会

【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

「1試合を通してゲームをコントロールするのが一番楽しい!」 〜10番金井大雪の視点〜

昨季、レギュラーシーズンで1勝もできなかった悔しさをバネに、開幕戦で記念すべき初勝利を挙げたグリーンロケッツ東葛。
 FWの動向に常に目を光らせ、10番を背負ってゲームをコントロールしたSO金井大雪にとっても、この試合は、昨季の悔しさを晴らすゲームだった。
 昨季の第8節。
 TMOで逆転トライが認められず、3点差に泣いたリコーブラックラムズ東京戦で、金井はリザーブ登録されながら、結局はピッチに立てなかった。
 終盤に猛反撃するチームメイトを横目に見ながら、そこに入ってゲームを差配できなかったことを悔やみ、試合後にはロッカーの外のベンチに1人でじっと座り込んでいたのだ。

 金井が言う。
「ブラックラムズ戦のようにベンチにいながら試合に出られなかったのはすごく辛い経験でした。でも、そういう経験からいろいろな思いを溜めて、今日のように試合に出られたときに爆発できればいい――今から思えば、この間、そう考えてきました」

ゴールを狙う 【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

金井が言う「爆発」を象徴するのが、前半11分に見せた1本のキックだ。
 自陣で相手が蹴ったボールを捕ると、迷わずコントロールしたキックを相手陣に蹴り込む。ボールは、バウンドして相手陣22メートルラインを越えてタッチに出る。昨季から導入された「50:22」が適用されて、マイボールのラインアウトとなった。
 これが、2つめのトライの起点となったのである。
「あのキックは、スペースが空いているのが見えて、蹴りやすい角度だったから、狙い通りでした。もう少し奥に転がってくれればラッキーだったんですけどね(笑)」

 もちろん、10番を背負う以上は、ゲームをコントロールするのがもっとも大切な仕事。
「今日の前半みたいに自分たちが相手陣で試合をして、FWにいい仕事をしてもらうことを常に心がけている」と話した上で、金井は、こう振り返った。
「流れが悪くなったときには、自分たちの反則から自陣に戻って攻められるのが一番嫌だったので、中盤で試合をしたくなかった。だから、キックを使って、相手に自陣からアタックをさせて、こちらのディフェンスからチャンスをつかもうと思っていたのですが、逆に僕たちが攻めたときにペナルティを犯してしまい、またゴール前に攻め込まれた。そういう意味で、コントロールするのが難しい試合でしたね」

 難しかったのは、トライ後のコンバージョンも同様だった。
 ライナーズ戦も、最終的にはコンバージョンの2点差が勝敗を分けたが、前半は風上、後半は風下という難しいコンディションのなかでのキックだった。
「今日は、最初のコンバージョンはポストに弾かれて入らなかったのですが、いい感じでキックができたので、続く2本を決めることができました。前半は風上でしたから蹴りやすかった。でも、風下に回った後半は、蹴りにくくてミスしたコンバージョンが多かった(3本中1本成功)。とりあえず7点差以上に点差を広げたいと思っていたのですが、なかなかスコアを離せなかった。もう少し練習しないと……と思いましたね」

中山GMと喜び合う金井大雪 【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

それでも、80分間を通してゲームを差配し、勝利に導いたことは大きな経験となった。
 金井は今、10番でプレーすることに高いモチベーションを抱いている。
 こう言うのだ。
「10番として、1試合を通してゲームをコントロールするのが一番楽しい。次節の東京サントリーサンゴリアス戦(18日 味の素スタジアム 14時30分キックオフ)は、相手がアグレッシブにアタックしてくるのでバックスとしてはやり甲斐があります。だから、今日の前半みたいに自分たちが相手陣で試合をして、FWにいい仕事をしてもらう――10番としてはそう心がけて臨みます」
 果たして、昨季のファイナリストを相手にどんなパフォーマンスを見せるのか――10番を背負った金井のプレーに注目だ!


(取材・文:永田洋光)
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著者プロフィール

NTTジャパンラグビーリーグワンに加盟するラグビーフットボールチーム。 日本選手権優勝3回、マイクロソフトカップ優勝1回の実績がある。2021年にリブランディングを行い、千葉県東葛エリアをホストタウン(千葉県我孫子市、柏市、松戸市、流山市、野田市、鎌ケ谷市、白井市、印西市)とし、チーム名を「NECグリーンロケッツ東葛」に改称。柏の葉公園総合競技場で開催されるリーグワンの試合をホストゲームと位置付けて運営している。「WIN THE RACE」をスローガンとし、日本一を目指す。

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