【J1・広島】試合の見どころYBCルヴァンカップGL第3節 vs.仙台

サンフレッチェ広島
チーム・協会

【©2021 S.FC】

試合の見どころ

 目指すのは勝利のみだ。ルヴァンカップ2試合を終えて1分1敗とスタートに躓いた広島が臨む3戦目の相手は仙台。グループステージ突破のためにはもう負けられない戦いであり、「逆を言えば勝てばチャンスはある」(城福浩監督)。同じグループでは横浜FMが2戦2勝で一歩リードしているが、清水が1勝1分で仙台が2敗。今回の試合で広島が勝利できれば、グループ2位までに与えられるプレーオフステージ進出の行方はまだまだ分からなくなるだけに、何が何でも勝点3が欲しい一戦となる。
 相手が仙台となれば、より一層、広島にとって勝ちたい思いは募る。「我々は開幕戦の悔しさを忘れていない」(城福監督)。約2カ月前のリーグ開幕戦、27分に相手が一発退場し、33分には先制点を奪う完全な広島ペースとなったが、なかなか追加点を挙げられずにいると90分にまさかの失点。数的優位を生かせずドローに持ち込まれる何とも悔いの残るゲームとなった。
 その後の仙台は6連敗を喫するなど現在もリーグ戦3分6敗と1勝もできずにいるが、相手の状況など関係なく広島としては「絶対に落とせないということと、あの開幕を忘れない中でしっかりと結果を出すことが大切」(城福監督)。仙台は直近の試合である17日のJ1第10節・横浜FC戦は2-2のドロー。2点を先行されながらも、試合終盤にセットプレーから2得点を奪って追い付く粘りを見せた。結果が出ていない中でも手倉森誠監督のスタイルである前線の選手から献身的にハードワークしてくる“堅守速攻”、そして変化のあるセットプレーは相変わらず侮れず、警戒が必要だが、広島としては直近のゲームで見せた“ベース”を継続できれば勝利は必ず近付いてくる。
 18日の川崎F戦では、全員がハードワークし、ひた向きに粘り強く相手と戦い続けた結果、1-1のドローに終わった。いまだ無敗の王者相手とはいえ、勝利できなかった悔しさもあるが、「自分たちがひた向きに粘り強くやる原点へ立ち返って勝点1を取れたのは、あの試合の勝点1だけでなく、これから先、我々のスタンダードにできれば本当に大きな勝点1になる」と指揮官。中2日とあって仙台戦ではどんな顔ぶれになるか不透明だが、誰が出場しようともまずは川崎F戦同様に全員が魂を込めて戦い、走り抜くこと。その上で攻撃のクオリティーを高めていけば、仙台守備陣は攻略できるはずだ。準備期間は短いが、広島はポジティブな流れに乗って勝利を目指す。

城福浩監督試合前日コメント

---中2日での戦いとなるが?
「我々は前節・川崎F戦前には名古屋戦もあったので、リーグ戦が続いた中で明日の試合となる。相手は中3日だし、単純にそこのコンディションを考えたら確実にディスアドバンテージ。逆に捉えれば全員でこの日程を乗り切っていくチャンスの状況だと思うし、特に(多くのメンバーを入れ替えた)湘南戦で悔しい思いをした選手もいる。何よりも仙台には開幕で勝ち切れなかった悔しさがある。そこをチーム全員で晴らしたい」

---相手の状況も不透明だが?
「我々なりに予測はしているが、どう臨んで来ようが相手の[4-2-3-1]システムをどういうふうに崩すか。相手のセットプレーやカウンターをどう防ぐかは、自分たちで繋いでいきながらやれればいい。特に川崎F戦で見せた局面の戦い、あれぐらい魂を持ったプレーを誰が出てもできるように、そんな準備をしたい」

---グループステージ突破には勝利が必要だが、どう得点を奪っていくか?
「FWの動き出しを含めて、前線はモビリティーが出ると思う。その前提である良い奪い方をみんな意欲的にやってくれているし、川崎F戦のスタンダードがある。これをイメージしながらやってくれると思うので、そうすれば相手のゴール前に良い形で攻められると思う」

---川崎F戦で勝点1を持ち帰ったのはチームにポジティブな影響もあるのでは?
「もちろん、やるからには勝点3を取るつもりでやっていた。前半は押し込まれたが、粘り強さを見せられたからこそ、試合を見直しても勝点3のチャンスはあった。自分たちがひた向きに粘り強くやる原点へ立ち返って勝点1を取れたのは、あの試合の勝点1だけでなく、これから先、我々のスタンダードにできれば本当に大きな勝点1になる」
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著者プロフィール

東洋工業(株)蹴球部として1938年に創部。1992年にサンフレッチェ広島と改称し、1993年の初年度からJリーグに参戦している。サンフレッチェの名称は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせたもの。広島にゆかりの深い戦国武将、毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味している。本拠地はエディオンスタジアム広島。2012年にJ1リーグを初制覇、2013年、2015年も優勝し、4年で3度のJ1リーグ制覇を果たした。2015年には、FIFAクラブワールドカップで3位になるなど、育成型クラブとして結果を残している。

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