小野祐夢、ステップ2勝目 納得のV

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【<Photo:Ken Ishii/Getty Images>】

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第10戦『フンドーキンレディース』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が4月15日、大分県臼杵市・臼杵カントリークラブ(6,358ヤード/パー72)で行われ、小野祐夢がステップ・アップ・ツアー2勝目を飾った。2打差の通算3アンダー、2位タイは小橋絵利子、リハナが入った。
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 今シーズンの2勝目。小野祐夢は、ステップ・アップ・ツアーの賞金ランキングでも2位へ浮上した。「シーズンが終わって賞金ランキング2位以内が目標でも、あと何勝というより、プレーのレベルを上げたい。ステップは、クラブ選択など、すべてをやらなければいけない。キャディーさんなど、頼る人もいないし、逃げ道がありません。おかげさまで、この2勝で成長の度合いがわかります」と、堂々と話した。

 2位に2打差をつけ、課題のバックナインへ。しかし、パー5の10番で、よもやのダブルボギーを叩いた。「一度、大きなミスをすると、怖さが出てしまう。まさにそんな雰囲気でした」という。続く、11番も第2打を引っ掛けて、グリーンを外した。第3打もうまくいかずに、5メートルのパーパットが残る。「あのパーセーブが大きい。ショットの調子がいまひとつで、探り探りのようなイヤな感じがスイングから消えない。前半、スコアを伸ばせなかったし、チャンスもない。本当に苦しかった。でも、ズルズル行きそうなダブルボギーの後、難しいパーをとったことで、落ち着いてプレーができたと思います」。ターニングポイントを語っている。

 上昇のきっかけは14番の第2打。残り155ヤードを7Iで50センチにつけた。「変な怖さがなくなった。距離、方向もバッチリ。お先に、のバーディーです」という。再び、首位へ並ぶと、17番の第2打も135ヤードを80センチにつけるバーディーチャンス。2打差のアドバンテージで、最終ホールを迎えた。

 「今日の目標は、イーブンパー。特にうれしかったのは、18番の第1打がパーフェクトだったことです。この3日間で最高のショットが、最後に打つことができた。こんな感覚、プロになって初めてです」と確かな手応えを感じる。ウイニングパットもあっさりと決めた。「きのう話した、マスターズの松山選手のように、最終ホールでパーパットを外しても優勝というところまで持っていけた。今回は、初優勝とは違います。精神面で、大きな自信になった」と納得の表情を浮かべる。

 無我夢中ではない。勝負の流れを的確にとらえて、優勝をつかんだ。「リハナさんは、アイアンショットのように、1Wを打つ。難しいホールでも、簡単そうに見えましたね」とのライバル評を加える。プレッシャーがかかる状況でもワイドで、冷静な観察眼を養った実りのある18ホールだった。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)

小野祐夢 【Photo:Ken Ishii/Getty Images】

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