【J1・広島】試合の見どころ J1リーグ第9節 vs.湘南

サンフレッチェ広島
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試合の見どころ

 まさに総力戦だ。中3日や中2日の17連戦の3試合目となる今節・湘南戦。3-0で勝利した前節・横浜FC戦から中2日というタイトな状況であり、今後の過密日程も含めるとすべて同じメンバーで戦うのは当然ながら難しい。だからこそ、「チームとして全員で動いて来ている。チームとしてやるサッカーは同じだが、その選手の特長によって微妙に変わるところが面白いと思う。一体感を持って今シーズンをみんなで乗り切る。そういう充実感がある。結果を伴ってみんなで乗り切りたい」と城福浩監督も全員で戦う覚悟を示す。[4-3-3]システムに変更して2試合目となった横浜FC戦で披露した高い強度の守備、鋭い切り替え、複数人が連動して仕掛ける攻撃サッカーをみんなで継続して2連勝を目指したいところだ。
 もっとも、今回は前節のような戦いにはならないだろう。ここまで1勝3分4敗の15位に位置する湘南だが、最近の内容は決して下を向くような戦いではない。直近のリーグ戦3試合は3引き分け。その相手はC大阪、横浜FM、名古屋と、上位にいる実力あるクラブであり、ドローの中でも湘南らしさは随所に出ていた。城福監督も「インテンシティが高いし、ボールの寄せや球際のところでマイボールにした後の駆け上がりの早さも含めると、元々持っている湘南の良さはあると思う。それと同時に守備の時にも徹底してゴールを守るチームの共通意識も感じられる。崩すのは簡単ではない」とその実力を認める。特に前節は前半に一人退場者を出して10人になりながら、強豪・名古屋相手に無失点に抑える堅守を見せた。また、高い強度の守備からボールを奪った際に一気にゴール前へ湧き出て行く湘南伝統の攻撃力も備えており、今節はハードな戦いになるのは必至。広島としては、日本人を主体に全員がハードワークしてくる湘南にまず走り負けないことは大前提となる。
 また、今節の広島は3年前の再現がかかっている。ここまで4勝4分で8戦負けなしの今季、湘南戦でも敗れなければ開幕から9試合負けなしを記録した2018年(当時は8勝1分)に並ぶことになる。ただし、当時とは勝率が違うとあって「今回は引き分けが多い。自分たちの手応えの割には、勝点1の試合で悔しい思いをしているほうが強い。明日はその記録に並べるのであれば、やはり勝ちの数を増やしたい思いはある。相手も必死なので簡単なゲームにはならないが、最終的に勝点3を取っていられるような、そんな9試合目にできればと思っている」(城福監督)。無敗記録はもちろん喜ばしいことだが、やはりチームが目指すタイトルのためには一つでも多くの“勝利”を目指すのみ。湘南を何とか倒し、その後の名古屋、川崎Fと続く強豪連戦の関門へ弾みを付けたいところだ。

城福浩監督試合前日コメント

「あの立ち位置に変えてから中3日だったので、『攻守において何だけは修正しよう』と一つずつ整理した。いくつも言うと、おそらく選手の頭の中には残らない。その一つずつを選手はアグレッシブに遂行してくれた。守備のスイッチが3トップからスタートできたことと、攻撃のところでサイドの存在感を見せながら、距離感を伸び過ぎないようにした。ということは、ボールの移動中にサポートの距離も伸びるので、そこの意識もみんな高くやってくれたのが大きかった」

---左右のコンパクトさも見られたが?
「幅を取って相手を広げたい思いもあるが、孤立させたくない。コンビネーションを使いながら個で勝負できるような状況を出したいという意味では、ウイングの使い方は一つのキーになる。もう一つは、しっかり広げるということは、中盤のエリアも少し広がる。そうなると、我々の中盤のトライアングルのクオリティーを出しやすくなる。その意味でもウイングをどう活用するかは重要なシステム」

---メンバーが代わると、スタイルは変わるのか?
「横浜FC戦はよく見ると、私の感覚では80分ぐらいまではほぼ自分たちのやりたいことができていた。後から入ってきた選手もしっかりとアプローチして、ハードワークして、圧力をチームとして緩めないような努力をしてくれた80分だったと思う。もちろん相手も前がかりになるので多少ボールを取る位置は後ろになったが、交代した選手も含めてほぼほぼイメージどおりのサッカーができた。逆に言えば、誰が出ても、あの圧力をかけられるような、あるいは相手陣地でサッカーがやれるようなトライをしたい。また、後から出た選手がそこから繋いで行って、引き継いで行くことはやりたい。ただ、相手のあること。我々のメンバーもそうだが、(湘南戦は)前節よりもインテンシティーは高くなると思う。そんな簡単にボールを握れるかと言うと、行ったり来たりのシーンは多くなると思っている」

---中2日の試合だが?
「チームとして全員で動いて来ている。チームとしてやるサッカーは同じだが、その選手の特長によって微妙に変わるところが面白いと思う。一体感を持って今シーズンをみんなで乗り切る。そういう充実感がある。結果を伴ってみんなで乗り切りたい」

---湘南戦で負けなければ、城福監督就任1年目の開幕9試合無敗に並ぶが?
「今回は引き分けが多い。自分たちの手応えの割には、勝点1の試合で悔しい思いをしているほうが強い。明日はその記録に並べるのであれば、やはり勝ちの数を増やしたい思いはある。相手も必死なので簡単なゲームにはならないが、最終的に勝点3を取っていられるような、そんな9試合目にできればと思っている」
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著者プロフィール

東洋工業(株)蹴球部として1938年に創部。1992年にサンフレッチェ広島と改称し、1993年の初年度からJリーグに参戦している。サンフレッチェの名称は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせたもの。広島にゆかりの深い戦国武将、毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味している。本拠地はエディオンスタジアム広島。2012年にJ1リーグを初制覇、2013年、2015年も優勝し、4年で3度のJ1リーグ制覇を果たした。2015年には、FIFAクラブワールドカップで3位になるなど、育成型クラブとして結果を残している。

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