【新日本プロレス】『ライガー直々に2代目を誘われたが…!?』YOH選手に直撃!
【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】
今回は“ROPPONGI 3K”のYOH選手に直撃(前編)! “象徴”だった獣神サンダー・ライガー選手の引退、同門であるウィル・オスプレイ選手のヘビー級転向、さらに合宿所時代からよく知る“アブない先輩”であり、IWGPジュニア王者の高橋ヒロムにも言及!
聞き手/鈴木佑
撮影/タイコウクニヨシ
※このインタビューは4月上旬に収録したものです。
※以下、YOH選手インタビュー(前編)の序盤をSportsnaviで無料公開!
ボクはハヤブサさんを尊敬していて、自分でも技を取り入れたりしてるんですけど。開脚リングインも元祖はハヤブサさんなんで。
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YOH ああ、もうドンピシャですね。90年代中盤以降、ライガーさんが金本浩二さんや大谷晋二郎さん、高岩竜一さんとやりあってた頃を熱心に観てたんで。
――当時のYOH選手は小〜中学生ですが、やはりライガー選手の存在は大きかったですか?
YOH それはもう。まず、子ども心にあのビジュアルは一度見たら忘れないんで(笑)。それにvsヘビー級仕様として、上半身のコスチュームを脱いだときの姿は最高にシビれましたね!
――凄まじい肉体でしたよね。
YOH そういえばライガーさんが引退してから、撮影で一緒になったときにプロレスの話をしたんですよ。そこで「なんで俺ががんばれたかって、俺はスピードでもテクニックでも何でも、全部平均的だったんだよ。どの分野でも突出した選手はいたけど、逆に言えば俺は“オール3”だったから、誰とでも試合を合わせることができた」って言っていて。
――ライガーさんご自身はそう分析されていた、と。
YOH それを聞いて「ああ、そうか」って思いましたね。まあ、「エッ、パワーはバリバリの一位だったんじゃ?」とは思いましたけど(笑)。
――さっきお話に出たビジュアルも一位な気がします(笑)。
YOH そうそう(笑)。あと、“いい声部門”でも一位だと思いますね。アリーナクラスの大きな会場でも、心臓に響くような声を持ってたというか。それと“子ども心を忘れてない部門”でも一位かな。ハハハ。
――童心に返りっぱなしだ、と(笑)。
YOH 解説の「スゲー!」もそういうことだと思うんですよ。『スターダム』の解説でも「スゲー!」とか「ヤベー!」ばっかりですし(笑)。
――ファン時代にライガーさんの試合で印象深いのは?
YOH 『SUPER J-CUP』(94年4月16日/両国国技館)のハヤブサ戦、もしくはザ・グレート・サスケ戦ですね。ボクはハヤブサさんを尊敬していて、自分でも技を取り入れたりしてるんですけど。
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YOH あとは開脚リングインも元祖はハヤブサさんなんで。あのライガー戦がハヤブサさんの出世試合なんでしょうけど、相手がライガーさんだからインパクトのあったものになったというか。ボクがファン時代、グッズを買ったのもジュニアはライガーさんくらいなんで、やっぱり昔からずっとジュニアの象徴ですよね。
――YOH選手が入門して、間近で観たライガー選手の印象は?
YOH なんか安心したんですよ。「“あのまんま”なんだな」って。リング上同様、感情表現が豊かというか。ただ、ライガーさんの地雷が最初はわからなくて困りましたね。これは100人いたら、100人そう答えると思うんですけど。
――ライガーさんは昔から“瞬間湯沸かし器”と言われてますよね。怒りのスイッチがいきなり入ると。
YOH 普通に会話してて、「なんだと!?」って急に怒られたりしますから(苦笑)。ただ、一回沸いたら冷めるのも早くて、引きずることはないんですけど。
――以前、高橋ヒロム選手が若手時代にライガーさんを怒らせてしまったときに、あとであらためて謝罪に行ったら「一度謝って済んだことを、いつまでもゴチャゴチャ言ってんじゃねえ!」と、また怒られられたそうです(笑)。
YOH ハッハッハ! なんか、ライガーさんに限らずあの世代の人、昭和のレスラーってやっぱり濃いんですよ。新弟子の頃に「デカい声で挨拶しろ」って言われたんで、長州(力)さんに「今度入りました! 小松と申します!」って言ったら「うるせー!」ですから(笑)。
――さすがですね。
YOH 「じゃあ、どうしたらいいんだろ?」って。いまと比べて一般常識が通用しないというか、振り切っちゃってる人が多いですよね。だから、あの世代の人たちはおもしろいんだなって。
――そういう気づきがあった、と。
YOH それに対してボクとかSHOくん含め、いまの若い人間はわりとスマートだと思うんですよ。世の流れ的にそういうものがあると思うんですけど、どこかで「これやったらダメ、あれやったらダメ」っていうのがあるというか。
――そこは「本当はもっとブッ飛びたい」みたいな感覚を?
YOH いや、ボクは洗練された人間でいたいので、これからも洒脱な大人を目指していきます(笑)。
ライガー二代目? 実際の話、獣神サンダー・ライガーは継げないですよ。いろんな意味で名前が重すぎて、どんどん動きが遅くなりますよ。
【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】
YOH ああ、なるほど。昔の映像を観て、試合展開一つ取ってもいまと昔じゃ違いますからね。もちろん参考になる部分はたくさんあるんですけど、わりとボクは「別モノだな」って捉えてます。試合内容に関しては、いまが一番アツいと思うんで。
――そこは令和の第一線で活躍するレスラーとしてプライドが伺えますね。
YOH よく「いまのレスラーは昔に比べて体型を絞ってる」とか言われますけど、そうしないと試合についていけないんですよ。動き自体が激しいんで。だから、昔のレスラーみたいにメシをガンガン食って、酒をたらふく飲んでっていう生活だと、とくにいまのジュニアではついていけないと思いますね。まあ、そういう昭和っぽさも、個性の一つにはなるでしょうけど。
――とくにジュニアタッグだと、より動きが目まぐるしいですよね。
YOH そうですね、二人のタイミングというのもありますし、それが一つ狂うと試合のリズムが崩れちゃうんで。だから、いま世の中はこういう状況ですけど、コンディションだけは意識して維持してますね。いつでもいつもの動きができるようにっていう。
――なるほど。そういえばライガーさんとYOH選手でいうと、「オマエ、二代目ライガーやるか?」と言われたことがあったとか?
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