G1で3勝を挙げており、ここでは実績上位の存在。昨年の当レースは軽量52キロの恩恵があったとはいえ、ラヴズオンリーユーら一線級の年長馬を相手に快勝した。斤量は昨年より3キロ増えるが、洋芝は一昨年の札幌2歳S(G3)を含め3戦3勝。連覇を決めて秋のG1へ弾みをつけたい。

春のドバイターフ(国際G1)を逃げ切り勝ち。前走・宝塚記念(G1)は8着に終わったが、海外遠征明けに2ハロン延長も影響したか。2000Mでは福島記念(G3)を制すなど計4勝。同型の出方は気になるものの、内枠からの積極的な競馬で押し切りたいところだ。

1勝クラスから5連勝で金鯱賞(G2)制覇。コースレコードで堂々と逃げ切り、非凡なスピードをアピールした。前走・大阪杯で連勝は止まったが、緩い馬場や落鉄のアクシデントで力を出せなかった印象。平坦・小回りに替わることは歓迎で、マイペースに持ち込めれば巻き返しは可能とみる。

毎年G1級メンバーの参戦で大フィーバーする。今年はJRAの長い歴史の中で初めてとなる白毛対決が目玉。連覇を狙うソダシとダートと芝両方で重賞制覇を果たした「二刀流」ハヤヤッコが登場する。祖母がともにシラユキヒメでいとこ同士というのも興味をそそる。2頭の真っ白な馬体が緑のターフを疾走する姿にファンは酔いしれるだろう。ほかにも春にドバイターフを制したパンサラッサ、香港ヴァーズ連覇で名を高めたグローリーヴェイズなどG1馬5頭を含む16頭がフルゲートにスタンバイ。北の大地の大一番が猛暑を吹き飛ばしてくれる。早速、過去10年のデータでレース傾向を見てみたい。

連対馬は4−1、2−8、2−1、5−8、5−1、6−12、2−1、3−4、2−6、2−1番人気の組み合わせで決まった(2013年は函館競馬)。1、2番人気はそれぞれ5連対と悪くないが、1番人気に勝利はなく、2番人気は5勝と真逆の結果を残している。

馬連配当は
3 け た......3回
1000円台...2回
2000円台...2回
4000円台...1回
万 馬 券......2回

15、17年に8、12番人気の伏兵馬が2着に健闘して、1万4080円、3万7670円の万馬券が出たが、7回は3000円未満に収まっている。

一方、3着に2、14、7、4、4、1、4、1、1、8番人気が入った3連単配当は、1万、7万、1万、23万、2万、20万、1万、1万、1万、1万円台で決着。馬連万馬券の年に23万3540円、20万1410円と荒れたが、6回は1万円台の堅い配当で決まっている。

連対馬20頭はすべて重賞からの参戦で、クラス別は、G1組11頭、G2組2頭、G3組7頭。3着を見てもG1組7頭とG3組3頭。条件馬に食い込む余地はなく、最高ランクのG1組が30頭中18頭を占めている。

ステップ(着順)は函館記念(1、3、6、9、7着)組が5連対でトップ。4連対で安田記念(2、5、5、4着)組、2連対の宝塚記念(1、15着)組、オークス(2、8着)組、目黒記念(1、8着)組の順。ただ、今年は安田記念、オークス、目黒記念からの参戦はない。なお、前走で掲示板を外して巻き返す馬も案外に多いが、2けた着順馬は2、3着にそれぞれ1、2頭だけ。過去にどんなに好走歴があっても該当馬は疑ってみたほうが得策だ。

年齢別は
3歳馬(2.0.1.8)
4歳馬(3.0.3.26)
5歳馬(2.6.4.30)
6歳馬(3.2.1.24)
7歳上(0.2.1.25)

連対率は18、9、19、17、7%。今年は3歳馬が出走せず、最多8連対、連対率トップの5歳馬が中心と見ていいだろう。

所属別は、
関東馬(5.2.3.50)
関西馬(5.8.7.63)

連対率は12、16%。勝利数は互角でも2、3着数で関西馬が関東馬を大きくリードしている。

性別は牡馬が116頭出走して15連対(連対率13%)、牝馬は27頭で5連対(同19%)。出走数の少ない牝馬が苦戦しているが、率で牡馬を逆転。特にここ2年の牝馬は、2勝2着1回と反撃ののろしを上げ、今年は4頭が参戦する。(たま)


◎......グローリーヴェイズは香港ヴァーズを2年連続で制覇し、昨年のクイーンエリザベス2世カップは2着。香港の洋芝でG1・2勝、2着1回と好走している。国内のG1に勝利はないが、天皇賞(春)2着などタイトル戦での経験は豊富。ドバイから帰国後はここに照準を合わせて万全の仕上がり。ルメール騎手にスイッチして勝負のここは本命に推せる。

○......ジャックドールは破竹の勢いで挑んだ前走・大阪杯で0秒5差の5着。連勝は5で止まったが、前半1000M58秒8のハイペースで逃げ、道中で落鉄のアクシデントがありながらも大きく崩れなかった。同型馬の存在は気になるが、直線270Mコース。発馬を決めてハナを奪えば一気に押し切れる。

▲......ハヤヤッコは前走・函館記念を制してレパードS以来2度目の重賞制覇。好位追走から直線入り口で強気に先頭に立つと、後続の追撃を許さずにダートと芝の「二刀流」制覇を飾った。人気を落としているが、最有力ステップの函館記念を勝利した実力は軽視できない。馬場が渋れば更にタイトル奪取に拍車がかかる。

△1......パンサラッサは2走前のドバイターフを逃げ切ってG1初制覇。実力では引けを取らない。国内ではG2、G3でそれぞれ2着を2馬身半、4馬身突き放す圧勝。自分のリズムで走れれば無双の強さを発揮する。前走・宝塚記念は前半ハナに立つのに脚を使い、距離も長かった。すんなり行ければしぶとい。

△2......ユーバーレーベンは昨年のオークス制覇後に13、6、5、5着。G1馬としては不満の残る競馬が続いているが、前走・ドバイシーマクラシックで0秒2差と復調の兆しを見せた。札幌はデビュー2戦目でソダシとクビ差2着に接戦した相性のいいコース。後方待機から直線勝負で久々のVを狙う。

△3......ソダシは前走・ヴィクトリアマイルで復活V。連覇を目指して参戦する。昨年は52キロの軽量で早め先頭に立ち、ラヴズオンリーユー以下を寄せつけなかった。しかし、今回は55キロの斤量を背負い、相手も一段と強くなった。ベストはG1・3勝のマイルのはず。2000Mに死角ありと見て△評価とした。