2番人気に支持された前走・阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で9着に敗退。発馬で後手を踏んだ上,完全に折り合いを欠いて競馬にならなかった印象だ。デビューから強い勝ち方で2連勝したように,素質の高さは証明済み。スムーズに運ぶことさえできれば,大幅な巻き返しが期待できる。

前走のエリカ賞(500万下)は7着と人気を裏切る結果となったが,こちらも折り合いを欠き,実力を出せなかったことが敗因だろう。札幌での新馬戦を好タイムで快勝し,次走の札幌2歳S(G3)では3着に入った素質馬。気性面に課題を残すことは確かだが,まともに走ればアッサリと突き抜ける場面があっても驚けない。

まだキャリアは一戦のみだが,その勝ちっぷりが優秀。スタートを決めて前で運ぶと,33秒5の末脚を使って後続を突き放してしまった。重賞の今回は一気に相手強化されて楽ではないが,まだまだ底を見せていないだけに,ここでも警戒の必要な一頭だろう。

暮れの12月から1月に開催が移って今年で3回目。回数を重ねないとレース傾向は見極めづらいが,ここでは過去2回の結果を振り返ってみたい。

レースはいずれもフルゲート16頭立て。1〜3着に1-4-10,11-2-1番人気の組み合わせでゴールした。馬連配当は1960円,9020円で,3連単が13万2980円と8万7200円。1番人気は馬券対象から外れたことはないが,2けた人気の伏兵馬も連続で上位争いに加わっている。人気薄馬の激走を警戒したい。

上位3頭のステップは(阪神JF,新馬,ホープフルS),(未勝利,新馬,500万下)。その時の着順はオープン組2頭は6,11着で,ほかの4頭はいずれも1着。オープン組なら前走成績を気にする必要はない。


◎……アドマイヤセプターは前走,エリカ賞で7着。2カ月ぶりで道中引っ掛かり,直線でもモタれていた。新馬戦で2着を7馬身ちぎった素質馬。非凡なスピードを見直す手だ。

○……フジチャンの初勝利は3戦目の未勝利戦。実績では一歩譲るものの,一戦ごとに末脚を磨き,マイルも得意にしている。

▲……新馬,赤松賞を連勝して臨んだ阪神JFで,ダンスファンタジアは9着。出遅れ,道中でも折り合いを欠いたのが痛かった。2連勝のレース内容から潜在能力は相当に高い。

△1……イングリッドはデビュー戦で途中からハナを奪うと,後続を3馬身半ちぎって楽勝した。父ディープインパクトなら一介の逃げ馬とは思えず,キャリア1戦でも怖い存在だ。

△2……ビービーバカラは芝1600Mのデビュー戦を快勝し,続く赤松賞で4着。重馬場から良馬場の競馬に変わって,勝負どころでついていけなかったが,マイルは合うはず。正月競馬好調な松岡騎手に改めて期待する。

△3……スピードリッパーは3戦目の芝1800M戦で未勝利勝ち。前走はいきなり1400Mに距離が短縮されたが,0秒2差の3着と崩れなかった。1ハロンの距離延長はプラス。大駆けを警戒したい。