ファンが選ぶ!歴代最強遊撃手ランキング

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“攻撃型”の選手が多いか、“守備型”の選手が多いか。ポジション別に比較していくと、“守備型”が多いのは圧倒的に捕手、続いて遊撃手の順になるだろう。だが1980年代以降、遊撃手にも“攻撃型”の選手が増えてきた。守備の名手であると同時に主軸を打つ、おまけに足もある。そんなスーパー遊撃手も、昨今珍しくはなくなってきたのである。今回は“攻撃型”遊撃手ナンバーワンをファンに選んでもらった。

※1人3票まで投票可能
※ランキング上位はスポーツナビアプリでご覧いただけます

ランキング

順位 選手名 所属 得票率
1 坂本勇人 巨人 32.4%
2 松井稼頭央 西武ほか 22.4%
3 池山隆寛 ヤクルト 19.7%
4 石毛宏典 西武 9.9%
5 立浪和義 中日 9.8%
6 鳥谷敬 阪神ほか 8.8%
7 石井琢朗 横浜ほか 7.9%
8 川崎宗則 ソフトバンクほか 7.4%
9 源田壮亮 西武 6.5%
10 今宮健太 ソフトバンク 6.2%
10 宇野勝 中日ほか 6.2%
12 二岡智宏 巨人ほか 5.9%
13 荒木雅博 中日 5.6%
14 井端弘和 中日ほか 4.6%
15 真弓明信 阪神ほか 4.4%
16 高橋慶彦 広島ほか 4.1%
17 中島裕之 西武 4.0%
18 宮本慎也 ヤクルト 3.2%
19 西岡剛 ロッテほか 3.1%
20 豊田泰光 西鉄ほか 3.0%

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解説

開幕当初は不調が心配されたが、巨人のV奪回に坂本勇人の活躍は欠かせない【写真は共同】

 ファンが選んだ攻撃型の最強遊撃手は、坂本勇人(巨人)がダントツの票を集めて1位に輝いた。守ってはゴールデン・グラブ賞5回。打っては首位打者、最高出塁率、最多安打各1回。通算安打はすでに2000本を超えており、史上2番目の年少記録(31歳10カ月)の名球会入りも2020年に果たしている。

「打撃も要の実力だから」(以下、カギカッコ内はファンのコメント)
「打てるショートといえば坂本以外考えられないから」

 昨年までの通算安打数は2205本。3000安打を達成すれば、張本勲(元東映ほか)以来、史上2人目の快挙になる。もちろん、遊撃手では初めてだ。

 2位は現・西武監督の松井稼頭央。並外れた身体能力と強肩で魅せた華やかな守備、そして俊足強打のスイッチヒッターとして、一世を風靡(ふうび)した。

「スイッチヒッターで、トリプルスリーを達成した印象が強いため」
「攻めを感じるから」

 メジャー移籍後は二塁転向を余儀なくされたが、楽天で日本球界復帰と同時に遊撃へと返り咲いた。

 3位は“ブンブン丸”こと、池山隆寛(元ヤクルト)。遊撃手として史上初の“3割30本”を打ったのは、この人だった(※のちに元広島・野村謙二郎、上記の松井、坂本が達成)。

「パンチ力があり、ホームランが打てるショート」
「思いっきりのよさ」

 晩年の池山が三塁にコンバートされ、そのあと遊撃に入ったのが、当時の野村克也監督に“(守りだけの)自衛隊”と呼ばれた宮本慎也だったのは、不思議な巡り合わせである。

 4位の石毛宏典(元西武ほか)は「西武全盛期に活躍していた」選手。特に「斬り込み隊長として、黄金時代を築いた」1982年からのイメージが、当時を知るファンには強く残っているようだ。

立浪和義は二塁での出場が圧倒的に多いが、遊撃での活躍も強烈にファンの印象に残っている【写真は共同】

 5位には現・中日監督の立浪和義がランクイン。通算では遊撃(426試合)より二塁(1148試合)、三塁(570試合)を守った試合のほうが多く、ゴールデン・グラブ賞の受賞も遊撃部門では88年の一度きりではあった。それでも「打撃や盗塁に長けていた」「さすがはミスター・ドラゴンズ」と、票を集めたのはさすが。

 6位の鳥谷敬(元阪神ほか)には、「名球会入りした打撃力はもちろんですが、フォアボールの多さも評価できると思います。また練習においてもストイックな性格が幸いし、多くの若手の手本となったことも評価の一因です」とすべてを語る、熱いコメントが。

 7位の石井琢朗(元横浜ほか)は、「守備力を期待されつつ、攻撃面で中軸やチャンスメイク、切り札的な起用をされていて、タイトルを獲ったこともある」と評価された。タイトルは盗塁王4回、最多安打2回。ゴールデン・グラブ4回受賞(うち遊撃部門は1回)の実績の持ち主である。

 8位・川﨑宗則(元ソフトバンクほか)が、「積極的にバットを振る」姿勢や盗塁王、最多安打各1回のタイトル獲得歴のみならず、「ガッツあふれるイメージ」「愛称(ムネリン)とインパクト」で推す声も見られたのは、やはりキャラクターゆえだろう。

 9位の源田壮亮(西武)と10位の今宮健太(ソフトバンク)は、わずかな差。源田は「WBCで負傷していたのに得点につながるヒットを打ったのは、普通じゃないと思ったため」と、世界一への貢献も大いに称えられた。今宮は「いい場面でよく打っている印象」が目立った投票理由。ちなみに今宮の昨季のOPSはリーグ8位の.761、得点圏打率は同3位の.337だった。

 最後に11位以下から、レジェンド遊撃手を一人。20位の豊田泰光(元西鉄ほか)は、「西鉄の黄金期を支えた、長打力と確実性を備えた歴史に残る遊撃手」として球史に輝く。坂本が首位打者を獲得したちょうど60年前――1956年に遊撃手初の首位打者を獲得した、“攻撃型遊撃手”の先駆けである。

(文:前田恵、企画構成:スリーライト)

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