ファンが選ぶBリーグ21-22シーズンで最も活躍した選手…司令塔3人が上位を占める結果に
富樫、藤井、安藤(左から)と、リーグ屈指のポイントガード3人がトップ3に入った【(C)B.LEAGUE】
約6カ月にわたって行われたBリーグ2021-22レギュラーシーズンは千葉ジェッツが東地区を、琉球ゴールデンキングスが西地区をそれぞれ制して幕を閉じた。
アンケートの結果、藤井祐眞(川崎ブレイブサンダース)がファン選出の2021-22シーズンMVPに輝いた。今シーズンから川崎の先発ポイントガードに定着した藤井は、キャリア最多の1試合平均14.1得点5.5アシストを記録。3ポイントシュート成功率でリーグ8位の38.8パーセントと高確率の数字を残したほか、被ファウル数245個に表れるように、積極的なアタックを繰り返し、日本人最多(帰化選手を除く)となる220本ものフリースローを放った。無尽蔵のスタミナでコート上を駆け回り、アグレッシブなプレーでファン・ブースターを魅了した。
2位に安藤誓哉(島根スサノオマジック)、3位に富樫勇樹(千葉ジェッツ)と、ポイントガードを本職とする3人がトップ3。安藤は新天地でキャプテンを務め、日本人では最多の同15.7得点に同5.7アシストの活躍でチームをチャンピオンシップ初進出に導いた。富樫は2018-19シーズンのMVPを受賞し、5年連続でベスト5に名を連ねるなどアワードの“常連”だ。今シーズンはリーグ最多6.4アシストを記録しており、2年ぶり2回目のアシスト王としてアワードで名前を呼ばれることが決まっている。巧みなパスセンスと絶妙なショットでで観客をとりこにしてきた。
ペリン・ビュフォード(島根)が4位、ドウェイン・エバンス(琉球ゴールデンキングス)が5位と、リーグ屈指のオールラウンダーが続き、208センチ112キロのショーン・ロング(レバンガ北海道)が6位にランクインした。NBAのフィラデルフィア・セブンティシクサーズでプレー経験があり、中国やオーストラリアのクラブを経て、今シーズンからBリーグに参戦したビッグマンは、得点ランキング2位のビュフォード(同19.8得点)を大きく上回る同25.0得点を記録。出場した56試合すべてで2ケタ得点の働きを見せ、40得点超えを4度も達成した。リーグ2位の同10.6リバウンドも挙げており、契約継続が発表された2022-23シーズンもリーグ内で驚異的な存在になるだろう。
ゴール下を支配した北海道のショーン・ロング【(C)B.LEAGUE】
7位はニック・ファジーカス(川崎)、8位は比江島慎(宇都宮ブレックス)で、9位の西田優大(シーホース三河)は新人賞の有力候補。出場したすべての試合でスターティングファイブを任され、同11.6得点1.9リバウンド2.6アシストをマークするなど、今シーズンに大きな成長を遂げた選手の1人だ。23歳ながら日本代表にも選出され、“ホーバスジャパン”でも次期エースとしての期待が高い。
日本のバスケットボールファン全体から注目を集める河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が10位にランクイン。福岡第一高校時代からスポットライトを浴びる若き司令塔が、3シーズン連続で特別指定選手としてBリーグのコートに立ち、4月17日の試合でB1史上2位の記録となる17アシストを挙げ、大暴れした。出場試合数の関係でリーダーズには入らなかったものの、リーグ最多の同7.5アシストに加え、同10得点、2.9リバウンドをマーク。シーズン中には東海大学を中退し、横浜との2022-23シーズン選手契約締結を発表した。今後も楽しみな存在だ。
来シーズンは開幕から河村の姿を見られるだろう【(C)B.LEAGUE】
トップ10には入らなかったものの、アレン・ダーラムと岸本隆一(ともに琉球)はリーグ最高勝率を記録し、西地区5連覇を果たしたチームをけん引。オーストラリア代表として東京オリンピックに出場したニック・ケイ(島根)をはじめ、クリストファー・スミスやジョン・ムーニー(ともに千葉)といった実力者もBリーグ初参戦ながら大きなインパクトを残した。
MVPはベストファイブの最多得票獲得者が受賞することとなっている。果たして、“本家”アワードでは誰がMVPのトロフィーを手にするのか。発表を楽しみに待ちたいところだ。