【セルフハンディキャッピング】つい言い訳してしまう人の心理とは
そこで、この記事ではそんな自己を低く見せて周囲の評価を得ようとする行動であるセルフハンディキャッピングについて特徴やメリット・デメリット、克服する方法について解説します。また、アスリートの抱えやすい慢性痛とセルフハンディキャッピングに関係性についても解説します。
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セルフハンディキャッピングとは
セルフハンディキャッピングの特徴
セルフハンディキャッピングのメリット
セルフハンディキャッピングのメリットには以下のようなものが挙げられます。
・自己肯定感の維持
セルフハンディキャッピングのメリットとして自己肯定感の維持が挙げられます。 高い自己肯定感は、ものごとや感情を受け入れ、自らをコントロールする原動力となります。 失敗の原因は自分が劣っているわけではなく取り巻く原因にあると考えることで、物事を前向きに捉え次の行動までのタイムラグを減らすことができます。 また、万が一、十分な成果を生むことができた場合は「自分は能力が高いから逆境でも成果を生むことができた」と考え、自己肯定感をさらに高めることができます。
・自身に対する評価の保護
場合によっては自身に対する社会的な評価の保護も見込めるでしょう。 周囲からの批判や評価に対して、特定の事情により結果が振るわなかったと発信することで評価へのダメージを軽減することができます。 ただし、多くの場合ではセルフハンディキャッピングによる評価の操作は一時的なものに終わるでしょう。 高い公平性や一貫性を持った評価指標の中では、バイアスのかかりやすい評価主体そのものによるは意味をなさないでしょう。
セルフハンディキャッピングのデメリット
セルフハンディキャップのデメリットには以下のようなものが挙げられます。
・本来の成果が出せない
自ら不利な条件を課すことで、本来の能力や潜在的な成果を十分に発揮できなくなる可能性があります。 また、自己の成長やパフォーマンスの向上に制約がかかることがあります。
・自己効力感の低下
セルフハンディキャッピングが習慣化すると、自己効力感の低下に繋がることがあります。 自己の能力に対して疑念を抱くようになり、挑戦や新たなチャレンジを避ける傾向が生じる場合があります。
特に、チームプレーの競技をしている場合は、周囲からの信頼や評価にも影響を及ぼす可能性があります。 セルフハンディキャッピングを頻繁に行うことで、他者からの評価や信頼を減少させることがあり、人間関係や社会的な成功に悪影響を及ぼすことがあります。
セルフハンディキャッピングには2種類存在する
獲得的セルフハンディキャッピング
獲得的セルフハンディキャッピング(acquired self-handicapping)ではあらかじめ成果が出にくくなるような要因を自ら作り出します。 例えば、テスト前にゲームや整理整頓に時間を費やしてしまい、「結果的に点数が伸びなかった」と言い訳することや、仕事をあえて引き受けて「タスクを完遂できなかった理由は仕事が増えたからだ」と自身に言い聞かせます。 こうした行動を取ることで自尊心を守りつつ、成功した場合にはさらなる自己満足感を得ることができます。
主張的セルフハンディキャッピング
主張的セルフハンディキャッピングは、成果を生むことができなかった要因を周囲に発信することで、期待される成果をあえて下げます。 例えば、睡眠不足を周囲にアピールすることで、実際には努力していないにもかかわらず「自分は周囲が予想だにしない成果を出せた」と主張します。 仮にうまくいかなかった場合には「寝てないから成果が出ないのは当然」と自己を正当化することができます。 ただし、主張的セルフハンディキャッピングが頻繁に行われると、信頼性や印象に悪影響を与える可能性があります。 自己効力感や信頼を保つためには、実際の努力や蓄積された実績が求められます。
【論文で解説】アスリートの慢性痛にはセルフハンディキャッピングが関与している?
セルフハンディキャッピングを克服するには
引用論文・https://www.mdpi.com/2227-9067/8/7/591
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
※この記事は2024年12月8日の再投稿(再編集)記事です
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