古江彩佳が“2年越しの鬼門”克服で2位フィニッシュ!【「HSBC選手権」最終日】

ゴルフサプリ

今シーズン初のトップ10入りを果たした古江。今シーズンも安定したゴルフを見せてくれそうだ。(写真は2025年HSBC女子世界選手権3日目 撮影/Getty Images ) 【ゴルフサプリ】

シンガポールで開催されているアメリカLPGAツアー「HSBC女子世界選手権」最終日(2日)で古江彩佳は5バーディ、1ボギーの68と伸ばして通算9アンダーの2位でフィニッシュした。優勝したリディア・コには4打及ばなかったものの、昨年から続いていた“鬼門”を見事に克服したのは今後へ向けて大きな成果だ。

2年続けてセントーサのバックナインで勝利を逃す

5打差の7位から最終日をスタートした古江は前半で2つ伸ばしてサンデー・バックナインに入ると13、16番のパー5で確実にバーディを奪い、15番パー3でも奥のカラーから長いバーディトライを沈めます。
17番をボギーとしたものの、インを34で回ったことには大きな意味があります。

その理由は、1年前に遡ります。

昨年は単独首位スタートに最終日ラスト4ホールで…

昨年大会の古江は、最終日を2打差の単独首位からスタートしました。
13番までは全てパー。14番で最初のバーディを奪ったものの、15番をボギーとすると17番もボギー。最終18番はダブルボギーを叩いてしまってインは39。最終結果は6打差の8位となりました。

最少平均スコアの「ベアトロフィー」を日本人選手として初めて獲得した昨シーズンの古江は「ボギーなしでのラウンド数」と「ボギー回避率」でトップ。
トータル91ラウンド(24試合)でわずか10回しかなかったダブルボギーが、優勝争いしていた最終日最終ホールで出ました。
この日の75はシーズンのワーストタイスコア。年間で5回あった75を最初に叩いたケースです。

それを2年越しで引きずっているとも思えませんが、初日のインは2ボギーの38でした。

2日目は1バーディの35だったものの、3日目は3ボギーの39。
3日目までのスコアは前半でトータル9アンダーに対して後半はトータル4オーバー。これだけはっきり数字に表れると「苦手」のイメージが植え付いてしまいかねません。

それだけに、この日インを2アンダーで回って嫌なイメージを来年以降に持ち越すことなく払拭できたのは、大きな意味があることなのです。

フェアウェイキープ100%のゴルフで苦手を払拭

最終日の古江はフェアウェイキープ率が100%でした。

この日は午後~夕方の悪天候予報に伴って全体のスタート時間が1時間早まり、ピンポジションも雨で水が溜まってプレーが止まることのないよう傾斜に切られることが多くなりましたが、常にフェアウェイから2打目を打てたことでショットが冴え、6番パー4では2打目が入りそうなショットから最初のバーディを奪います。

「6番は難しいピンポジションに(上手く距離を)合わせられた」と振り返った会心のプレーが序盤に出たことで「リズム良く最後まで集中できて、難しいピンポジションが多い中で上手くプレーできた」ことにつながり、苦手のインも克服できました。

今季初のトップ10をきっかけに、メジャー制覇した昨年の再現を

メジャーの「エビアン選手権」を制した昨シーズンは、今大会を含めて序盤の5試合でトップ10が4回ありました。
今シーズンは4試合目で初のトップ10入り。パックナインの苦手を払拭したことをきっかけに、メジャー制覇した昨シーズンの再現を期待したいものです。

(文/森伊知郎)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ゴルフサプリは「月刊GOLF TODAY」編集部監修のもとに、新しい切り口でゴルフクラブ・ギアやゴルフ場の徹底解説からスコアに伸び悩むゴルファーのための科学的で楽しいレッスン方法まで幅広い層のゴルフファンをサポートする情報サイトです。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント