ヘッドスピード別・5番アイアンの適正ロフト角と飛距離を知ろう!
ゴルフのメカニズムに精通したコーチ・吉本巧がギア目線から森羅万象を解説するこの企画。今回のテーマは 5番アイアンの飛距離。ロフト角とヘッドスピードから適正な飛距離を割り出します。
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適正飛距離の目安は160〜180ヤード
また、理想的な飛距離がわかれば、クラブがオーバースペックなのかアンダースペックなのかもわかるので、今後の番手構成の参考にもなると思います。
まずはロフト角ですが、ここでは以下の4つに分けます。
22度以下 ストロングロフト
23〜24度 ややストロングロフト
25〜26度 近年の標準ロフト
27度以上 ウイークロフト
あくまで目安ですが、ロフト22度以下はヘッドが大きい、いわゆる飛び系アイアンに多く、23〜24度はポケットキャビティ系。25〜26度はキャビティバック、27度以上になるとマッスルバックのアイアンになります。キャビティバックについては、ポケットキャビティやマッスルバックに寄ったモデルもあります。
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40m/s以上としたのは、ロフトが立った5番は、ヘッドスピードが30台だとパワー不足で必要なスピン量が得られず、お辞儀するような打球が出やすいからです。もちろんこれはヘッドスピードを基準とした場合に限った話で、ミート率が高ければ打てないことはありません。ただ、5番の機能を常時フルに発揮するという意味では40m/s以上のヘッドスピードが必要と判断した次第です。
ロフト角とヘッドスピードから5番アイアンの適正飛距離を割り出したのが(表1)です。ヘッドスピードが、示した数値の中間の人、例えば43m/sなら42m/sと44m/sの中間の距離が最適と考えていただけばいいでしょう。なお、表内の飛距離はナイスショットした時のもので、それだけ飛んでいれば正しく打てていることを示します。
5番アイアンのロフト角とヘッドスピードから割り出した飛距離の目安(表1)
原因はスイングとクラブの両面にあると考えられます。スイング面の問題は各々異なるので割愛しますが、クラブ面ではオーバースペック、アンダースペックの両方が原因になります。おもにシャフトが問題で、球が上がらずに飛ばなければオーバースペックの疑いがあります。シャフトが重すぎ、硬すぎ、キックポイントが手元側寄りすぎ、かもしれません。アンダースペックはこの逆で、軽すぎ、軟らかすぎ、キックポイントがヘッドに寄りすぎ。この場合、打球が上がりすぎて飛ばない傾向になります。
飛ばなくてもダメだし、飛びすぎてもよくない。さらにクラブセット全体の番手構成を考慮すると、アマチュアの方の5番の最適飛距離は160〜180ヤードといったところになります。
それを踏まえたのが下の(表2)です。青字がロフトに対する適正飛距離で9通りです。プラス10ヤードを許容範囲と考えた場合、表内の赤数字が加わり全部で13通りになります。
5番アイアンのロフト角とヘッドスピードから割り出した飛距離の目安(表2)
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よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
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