新しいヒロイン2025《97期生・青木 香奈子》

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青木 香奈子 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

2025シーズンがまもなく開幕する。最終プロテストの難関を突破した97期生が希望を胸にデビューを待つ。2024年の総受験者は695人、合格率はおよそ3.7パーセントだった。今年、羽ばたく26人を紹介する。

あおき・かなこ=2000年4月11日生まれ

97期生は26人が合格。1ストロークが人生を左右するゴルフという競技が、改めてクローズアップされた。一方で、最終プロテストは時代を映す、ある傾向が-。

「名前に子がついたのは、私ひとりだけです。学生の時も、子がつく人はいなかった。ちょっと昭和だなぁと複雑な気持ちでしたけど、今となっては逆に誇らしい。漢字が読みやすく、皆さんがすぐに覚えてくださるから。祖父が名付けてくれたらしい。当初、香奈は決まっていました。でも、その下に子をつけるか、いく日も迷ったそうです」。香奈子という名前、実にいい響きだと思いませんか。

オフは12月から故郷、宮崎で調整中。逸る気持ちを抑えながら、初のシーズンに備え技術、体力を養っている。プロとして気構えが違う。というのも、かつては6歳からスタートした、バレーボール選手を夢見た過去があるからだ。転機は高校進学時。

「身長、体格が足りない。かなりショックだけど、あきらめました。それで、高校入学からは、10歳から並行してはじめたゴルフを。宮崎日大高のゴルフ部に入り、試合に出場するようになると、すごく楽しい。これだ、と思ってきょうまできたわけです」と、経緯を明かしている。

青木 香奈子 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

ただし、最終プロテストまでの道程は長く、苦しい。ステップ・アップ・ツアーを含め、JLPGAツアー出場の実績はない。というのは、アマチュア資格継続を選択しなかったから。「あの頃は、高校を卒業してアマチュア資格を放棄する時代。ずいぶん、後悔をしたけど、ようやくライセンスをとれた。人生で最終プロテスト合格が一番、うれしかったことです。私にゴルフをすすめてくれた祖父がすごく喜んでくれたことを忘れません」と続けている。

一方で、JLPGAティーチングプロフェッショナル資格認定制度にも挑戦中。「今年からA級をとるための勉強です。これまで一生懸命、やってきた。こちらも全力でいきます」と言葉が弾む。ライセンスは一生の財産になる。

青木 香奈子 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

研究熱心という点でも、注目したい。こんなきっかけがあった。「日本女子オープンの予選会で河本結さんと、ご一緒する機会がありました。すごく親切で、いいお話をたくさんしてくださった。それで河本さんの公式YouTubeを拝見するように。すごくわかりやすい。語彙力が本当にある方。わかりやすく、私のテキストです。今年は、トッププロを間近で拝見できるチャンスがある。勉強します。それも楽しみで仕方がありません」と意欲的だ。SNSを有効活用することも、時の流れである。

また、プロフィールでは目標選手をネリー・コルダと記す。「強い選手でいながら、いい意味でゴルファーとは思えない。スタイルなど、モデルさんのようです。本当にプロゴルファーか、ということがあこがれの第一歩となり、プレースタイル、スイングなどを拝見しているうちに視線がくぎ付けになった。私もそんな選手になりたい」。

得意クラブはショートアイアンだが、1Wの平均飛距離は250ヤードもある。それでいてスレンダーの体形は、かつてのバレーボールが与えた賜物かもしれない。(青木 政司)
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