【U18日清食品トップリーグ2024 (男子) 大会レポート】「相手の流れを断ち切れて良かった」 東山 #11 佐藤凪
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立ち上がり、取られたら取り返す激しい点の取り合いとなりましたが、その中で一歩抜け出したのは東山です。速い展開を繰り出してディフェンスを翻弄し、#11 佐藤凪選手(2年生/176cm)がアシストや3ポイントシュートを決めて攻撃をけん引。#7 南川陸斗選手(3年/187cm)や#14 中村颯斗選手(1年/178cm)もリバウンドに飛び込んで得点を挙げ、エースの#5 瀬川琉久選手(3年/184cm)も華麗なダブルクラッチで会場を沸かせます。第1クォーターを終えて28-14と、東山が14点リードに成功しました。
第2クォーター以降も、東山が逃げ、美濃加茂が追いかける展開が続きます。美濃加茂は#7 関健朗選手(3年/177cm)のシュートで食らい付き、さらには#6 エブナ フェイバー選手(3年/203cm)がアリウープをたたき込んでバスケットカウントを獲得するなど仲間を鼓舞。流れが傾き、#4 藤田大輝選手(3年/187cm)のドライブなどで35-43と一時は8点差まで追い上げました。
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第4クォーターは、開始早々に東山の佐藤選手がジャンプシュートを決める集中を見せ、#15 ウェトゥ ブワシャ エノック選手(1年/203cm)の得点も続いて東山が突き放しにかかりました。佐藤選手が足を攣ってベンチに下がった隙に、美濃加茂はフェイバー選手が豪快なダンクシュートを決めて流れを引き寄せようとしますが、東山のキャプテン#4 松島慎弥選手(3年/181cm)がすぐに3ポイントシュートを決め返して対抗。そのまま東山がリードを広げ、89-71で美濃加茂を振り切りました。
この試合、第4クォーターはほぼベンチに下がったものの、それまでの32分間で24得点、7アシストの活躍を見せたのが東山の佐藤選手です。試合後、「前の週の試合では、相手の流れになったときにそれを断ち切れなくてズルズルいってしまうことが課題でした。今日は点を取るべき選手が要所で得点して、流れを相手に渡さなかったことが良かったと思います。自分の活躍もそうですが、チームが勝てたことが本当にうれしいです」と語り、チームとしても個人としても手応えを得られたようです。
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「僕のシュートを、どこのチームも激しく止めにくるなというのはすごく感じています。そこで点数を取れず、何もできなかったら、僕はサイズも小さいですしコートにいる意味がない。だからたとえシュートを激しく止めにこられても、周りへのアシストだったりポイントガードとしての声かけだったりでチームに貢献して、自分の存在価値を出すことをこの『U18日清食品トップリーグ2024』では意識しています」
爆発的な得点力が持ち味の佐藤選手ですが、現状に満足せず、アシストやゲームコントロールなど新たな武器を増やそうとしています。今回の大一番は、ポイントガードとしての理想的な形が、少し垣間見えた試合だったのではないでしょうか。
ちなみに、地元が神奈川県の佐藤選手はご家族も会場に応援に来ていたようで、「会うのはインターハイぶりで、家族のためにも良いパフォーマンスを発揮して勝った姿を見せたいと思っていたので良かったです」と笑顔を見せていました。タフなスケジュールにはなりますが、明後日に行われるラストゲームも、応援してくれる人たちに勝利する姿を見せるべく気合十分で挑みます。
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