柿を食べ過ぎる“意外なデメリット”とは?起きやすい3つの「困った症状」

MELOS -メロス-
秋から冬にかけて、生柿や干し柿を食べるのが楽しみという方も多いのではないでしょうか。

柿は栄養豊富な果物で、肌の健康維持や生活習慣病予防など、さまざまなメリットが期待できますが、食べ過ぎるとどんなデメリットが懸念されるのでしょうか?

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんが解説します。

【MELOS】

柿の食べ過ぎは「柿胃石」やお腹を壊すリスク大!

栄養価も高くおいしい柿ですが、食べ過ぎることで体に不調が現れることがあります。注意すべき症状と、その原因を解説します。

柿の食べ過ぎによる「柿胃石(かきいせき)」
大量のタンニンを一度に摂取すると、「胃石(いせき)」ができます。

胃石とは胃の内部に石のようなものが生じる症状で、胃痛や胃潰瘍、吐き気や食欲不振、腸閉塞の原因になります。

タンニンが胃酸と混ざって変化し、食物の成分が加わることで胃石ができやすくなるようです。柿を食べ過ぎて胃石が生じる方が多いことから、「柿胃石」と呼ばれることもあります。

胃石が生じても、大半は便として排出されます。しかし胃石が大きくなると胃や腸の中で動かなくなり、場合によっては手術が必要になるでしょう。

柿に限らず、タンニンを豊富に含む食材を食べるときは注意が必要です。

柿の食べ過ぎによる「冷え症」
柿を食べることで、体が冷えると言われています。体が冷えるとお腹を壊したり、免疫力が低下したりといった不調が現れてきます。

お腹が冷えやすい方、産後の方、普段から冷え症や貧血気味の方は注意が必要です。柿を冷やして食べるとさらに体を冷やしてしまうので、常温や温めるのがおすすめです。

柿の食べ過ぎによる「下痢・便秘」
食物繊維は、腸内環境を改善する効果を持ちます。一方、過剰に摂り過ぎることで下痢や便秘を引き起こすことがあります。

水溶性食物繊維を過剰に摂ると、便が柔らかくなり過ぎて下痢になるおそれがあります。

そして不溶性食物繊維は、前述の通り便のかさを増す働きを持っています。そのため、摂り過ぎるとお腹の張りが気になる方もいるようです。また、不溶性食物繊維によってかさが増した便を排出できないと、便秘が悪化するおそれがあります。

腸の働きが低下している方は、とくに注意しましょう。

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