もっとも痩せやすい有酸素運動は?「ランニング」「自転車」「水泳」で比べてみた
トライアスロンの種目でもある「ランニング」「自転車」「水泳」は、どれもダイエットにおすすめの有酸素運動です。同じ時間だけ行った場合、どれがもっともカロリーを消費できるのでしょうか。また、心血管や骨など健康にいい影響を与えるのはどれなのでしょうか。
故障リスクや始めやすさ、続けるコストなども含めて比較してみました。
著者:角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
故障リスクや始めやすさ、続けるコストなども含めて比較してみました。
著者:角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【MELOS】
ダイエット効果が高い有酸素運動は?
体重や運動のやり方、強度によって異なるため一概には言えない
「どの運動がもっとも痩せるの?」はよくある質問ですが、答えは一つではありません。なぜならランニングや自転車、水泳のうち、どれかを選んで同じ時間だけ運動したとしても、消費されるカロリーはスピードや路面状況、傾斜、体重、そして運動時の体調などによって異なるからです。
中でも、体重はもっとも大きな要素です。一般的に同強度の運動を同時間だけ行った場合、体重が重い人はより多くのカロリーを消費し、体重が軽い人はより少ないカロリーを消費します。
これについて、ハーバード大学医学大学院が公表しているレポート(1)から具体的なデータを引用してみましょう。2004年に発表され、その後も改訂が続けられているこのレポートは、150を越えるさまざまな身体的活動(各種スポーツから家事にいたるまで)を30分行った場合に消費されるカロリーを、3つの体重に分けて一覧にしています。
レポートの単位はパウンドやマイルになっていますが、分かりやすいようにキロ(kg/km)に変換しました。
運動種類別のカロリー消費量(体重70.3kg、運動時間30分の場合)
・自転車(固定、ゆっくり) :260カロリー
・ランニング(時速8km) :298カロリー
・自転車(時速19.3~22.4km):298カロリー
・水泳(背泳ぎ) :298カロリー
・自転車(マウンテンバイク) :316カロリー
・ランニング(時速8.7km) :335カロリー
・ランニング(時速9.7km) :372カロリー
・自転車(時速22.5~25.6km):372カロリー
・水泳(平泳ぎ) :372カロリー
・自転車(固定、速く) :391カロリー
・水泳(バタフライ) :409カロリー
・水泳(クロール) :409カロリー
・自転車(時速25.7~30.6km):446カロリー
・ランニング(時速12.1km) :465カロリー
・ランニング(時速13.8km) :539カロリー
・ランニング(時速16km) :614カロリー
・自転車(時速32km以上) :614カロリー
なお、同等の負荷だとされるランニング(時速8km)と自転車(時速19.3~22.4km)、水泳(背泳)を30分行った場合の消費カロリーを、体重別で見ると以下の通りです。
・体重56.6kg:240カロリー
・体重70.3kg:298カロリー
・体重83.9kg:355カロリー
こうして見てみると、どれがカロリーを消費しやすいかは単純に判断できないことがわかるでしょう。どれをとってみても、どれだけ速く(あるいはどれだけ激しく)動くかによって消費カロリーの数値は大きく異なります。ゆっくり走るより、速く自転車を漕いだ方がより多くカロリーを消費します。
さらに上記の数値は、運動時間を30分間と規定しています。普通の人は、ランニングより自転車の方が長い時間続けることができます。従って、自転車のカロリー消費「効率」はランニングと同じかそれ以下であっても、運動する時間が長くなればカロリー消費「総量」は多くなることもありえるのです。
「どの運動がもっとも痩せるの?」はよくある質問ですが、答えは一つではありません。なぜならランニングや自転車、水泳のうち、どれかを選んで同じ時間だけ運動したとしても、消費されるカロリーはスピードや路面状況、傾斜、体重、そして運動時の体調などによって異なるからです。
中でも、体重はもっとも大きな要素です。一般的に同強度の運動を同時間だけ行った場合、体重が重い人はより多くのカロリーを消費し、体重が軽い人はより少ないカロリーを消費します。
これについて、ハーバード大学医学大学院が公表しているレポート(1)から具体的なデータを引用してみましょう。2004年に発表され、その後も改訂が続けられているこのレポートは、150を越えるさまざまな身体的活動(各種スポーツから家事にいたるまで)を30分行った場合に消費されるカロリーを、3つの体重に分けて一覧にしています。
レポートの単位はパウンドやマイルになっていますが、分かりやすいようにキロ(kg/km)に変換しました。
運動種類別のカロリー消費量(体重70.3kg、運動時間30分の場合)
・自転車(固定、ゆっくり) :260カロリー
・ランニング(時速8km) :298カロリー
・自転車(時速19.3~22.4km):298カロリー
・水泳(背泳ぎ) :298カロリー
・自転車(マウンテンバイク) :316カロリー
・ランニング(時速8.7km) :335カロリー
・ランニング(時速9.7km) :372カロリー
・自転車(時速22.5~25.6km):372カロリー
・水泳(平泳ぎ) :372カロリー
・自転車(固定、速く) :391カロリー
・水泳(バタフライ) :409カロリー
・水泳(クロール) :409カロリー
・自転車(時速25.7~30.6km):446カロリー
・ランニング(時速12.1km) :465カロリー
・ランニング(時速13.8km) :539カロリー
・ランニング(時速16km) :614カロリー
・自転車(時速32km以上) :614カロリー
なお、同等の負荷だとされるランニング(時速8km)と自転車(時速19.3~22.4km)、水泳(背泳)を30分行った場合の消費カロリーを、体重別で見ると以下の通りです。
・体重56.6kg:240カロリー
・体重70.3kg:298カロリー
・体重83.9kg:355カロリー
こうして見てみると、どれがカロリーを消費しやすいかは単純に判断できないことがわかるでしょう。どれをとってみても、どれだけ速く(あるいはどれだけ激しく)動くかによって消費カロリーの数値は大きく異なります。ゆっくり走るより、速く自転車を漕いだ方がより多くカロリーを消費します。
さらに上記の数値は、運動時間を30分間と規定しています。普通の人は、ランニングより自転車の方が長い時間続けることができます。従って、自転車のカロリー消費「効率」はランニングと同じかそれ以下であっても、運動する時間が長くなればカロリー消費「総量」は多くなることもありえるのです。
参考文献:
1.Calories burned in 30 minutes for people of three different weights
1.Calories burned in 30 minutes for people of three different weights
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