蛭田みな美のENJOYゴルフ!!⑪バンカーショット

スポニチアネックス

【スポニチ】

バンカーショットでは、ボールの手前にある砂を力任せに叩けばいいと思っていませんか?蛭田みな美プロによれば、バンカーショットにパワーは必要ないとのこと。SWのクラブフェースを開き、ソールをうまく使うことによって脱出できるそうです。早速打ち方のコツを伝授してもらいましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆23年国内女子ツアーで初優勝した蛭田みな美プロ バンカーショットのコツを解説

常住 バンカーショットが苦手な方に何かいいアドバイスはありますか?

蛭田 基本的にはボールを高く上げるロブショットと同じイメージです。SWのクラブフェースを開いたら、ボールと目標を結んだラインに対してオープンスタンスに構えます。ボールの位置は、正面から見ると左足踵の前。あとは、スタンスに沿ってクラブを上げて下ろすだけです。

常住 アマチュアにバンカーショットについて尋ねると、ボールの手前にある砂をクラブヘッドで思い切り叩けばいいと思っている人が多くいます。バンカーショットに力は必要ですか?

蛭田 正直必要ありません。フェースをきちんと開き、オープンスタンスに沿ってクラブを振り抜けば、クラブヘッドがボールの下に潜り込み、ボールと砂を一緒に出してくれるからです。

常住 スタンスの向きに沿ってクラブを振り抜くコツはありますか?

蛭田 ピンが近くにある分、どうしてもピンを見てしまいがちですが、そこを何とかピンの左に目線を持っていくことです。ピンの左を見ることができれば、左サイドに振り抜きやすくなります。

常住 その際、フェース面はどこを向きますか?

蛭田 フェースを開く分、フェース面は多少目標の右を向きます

常住 バンカー内の砂質によって打ち方が変わると思いますが、軟らかめの砂質ではどのように打ちますか?

蛭田 バンス(ソールの膨らんだ部分)から砂面に当てると、クラブヘッドが砂の中に深く潜らず、しっかり振り抜けるので、フェースを結構開いて構えます。その際、ヒールからヘッドを砂の中に入れるイメージを持つと、さらに抜けが良くなります。

ヒールからヘッドを砂の中に入れるイメージを持つ 【スポニチ】

常住 ヒールからヘッドを下ろしてくるということは、ハンドファーストの形をキープしたままインパクトを迎えるわけですね?

蛭田 正解です。インパクト後は手首を返さずに振り抜くだけです。

インパクト後は手首を返さずに振り抜く 【スポニチ】

常住 ボールの数cm手前にヘッドを下ろす意識は?

蛭田 何センチ手前とか、そこまで厳密に決める必要はないでしょう。細かいことを考え過ぎると、体が動かなくなりますから。私の場合、バンカーショットの練習をするときは、2cm幅の線を引き、その線の左サイドにボールを置きます。あとはその線に向かってヘッドを下ろすだけです。

バンカー練習では2cm幅の線を引き、その線に向かってヘッドを下ろす 【スポニチ】

2cm幅の線上にヘッドが下りさえすれば、バンカーショットは成功します。

常住 あと、ボールからピンまで20ヤードぐらいあるときはどのように打ちますか?

蛭田 通常のバンカーショットよりも、振り幅を大きくしますが、さらに指2本分ほど長く持ちます。クラブが長くなった分、遠心力も大きくなり、飛距離が出ます。

(取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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著者プロフィール

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