蛭田みな美のENJOYゴルフ!!⑩ロブショット

スポニチアネックス

【スポニチ】

グリーン周りのアプローチでは、状況に応じてボールを高く上げることも必要です。クラブフェースを開いて構えるだけに、ハードルが高いと感じる人もいるでしょう。蛭田みな美プロによれば、インパクトではハンドファーストをキープする必要があるとのこと。そこに注意しながら挑戦してみましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆23年国内女子ツアーで初優勝した蛭田みな美プロ ロブショットのポイントを解説

常住 ロブショットはボールを高く上げて止めるアプローチですが、蛭田プロはどのような場面で使うのでしょうか?

蛭田 バンカー越えやグリーンエッジからピンが近いとき、下り傾斜に打つときなどです。

常住 転がしではピンに寄せにくい状況ですね。難しいショットだと思いますが、アベレージゴルファーでもマスターすることは可能ですか?

蛭田 十分可能だと思います。打ち方としては、ボールを高く上げたいので、SWのクラブフェースをしっかりと開きます

常住 どの程度、開けば良いのでしょう?

蛭田 ボールをどれだけ高く上げたいかによって変わります。基本的にSW自体のロフトが大きい分、少し開いただけでもボールは上がります。自分なりにフェースの開き具合と高く上がる度合を把握しておきましょう。ただし、開き過ぎるとボールは高く上がりますが、その分距離が落ちることもお忘れなく。

常住 フェースを開いた後は?

蛭田 フェースが右を向く分、そのまま打つと、ボールは目標の右へ飛んで行きます。フェース面がある程度目標を向くように、クラブを持ったまま反時計回りに体を移動しましょう。結果、目標とボールを結んだラインに対してオープンスタンスになります。

常住 ボールの位置は変わりますか?
 
蛭田 正面から見ると、左足踵の延長線上くらいですね。ドライバーショットのときとほぼ同じです。あとは、通常よりも重心を下げ、下半身を安定させます。クラブもグリップエンドから指2本分ほど余らせるように短く握りましょう。

フェースを開き、オープンスタンスに構えたら、重心を下げ、クラブも短く持つ 【スポニチ】

常住 体重配分は?

蛭田 右足体重にした方がボールを上げやすいと思います。アドレスでは右足に6、7割ほど乗せておきましょう。

常住 私が教える生徒さんはロブショットを行うと、トップが出ると言いますが?

蛭田 ダウンスイングの途中で手首のコックを解いているからだと思います。ボールを上げるアプローチでも、インパクトではハンドファーストの意識を持った方が、ボールをフェース面で捉えることができます。

常住 他に注意点はありますか?

蛭田 上からクラブを打ち込むのは厳禁です。クラブヘッドの軌道で言えば、V字よりもU字のイメージですね。右手首の角度を変えずに、ボールの少し手前からソールを滑らせるようにヘッドを下ろしましょう。

右手首の角度を変えず、ボールの少し前からソールを滑らせるようにヘッドを下ろす 【スポニチ】

手だけでクラブを振ろうとせず、体をしっかり回転すること、頭の位置を動かさず、ボールと体の距離をキープしたまま振り抜くことも大切です。

手だけでクラブを振ろうとせず、体の回転でクラブを振る。頭を動かさずに振り切る 【スポニチ】

(取材協力=福島・ゴルフプラザニューウイング)

 ◇蛭田 みな美(ひるた・みなみ)1997年(平9)7月15日生まれ、福島県出身の26歳。3歳でゴルフを始め学法石川高時代の14年世界ジュニアで個人3位、永井花奈と組んだ団体戦で優勝。同年日本女子アマ優勝。16年プロ入り。23年CATレディースでツアー初V。家族は両親と姉、プロゴルファーの兄・玲於(28)。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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著者プロフィール

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