食物繊維をたくさん摂れば便秘は解消される?答えは「ノー」

MELOS -メロス-

【melos】

食物繊維は便秘にいいと言われるのはなぜでしょうか? 多く摂れば摂るほど効果的なのでしょうか。管理栄養士・瀧川みなみさんに聞いてみました。

Q. なぜ「食物繊維は便秘対策にいい」と言われているのでしょうか。たくさん摂れば便秘は解消できますか?

A. 食物繊維には腸内環境を整える作用があります。ただ、不溶性食物繊維を摂り過ぎると便秘が悪化するケースも。

便秘はさまざまな種類に分類できますが、今回はそのなかでも「機能性便秘」という、もっとも多いタイプの便秘に着目します。

なぜ便秘対策には「食物繊維」が良いとされているのでしょうか。それは、食物繊維は「腸内環境を整える作用が期待できるから」です。
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」がある
食物繊維は「水溶性」と「不溶性」の2種類に分けられます。

●水溶性食物繊維:水分を含むとゲル状になり、便を軟らかくするはたらきがある。また、善玉菌のエサとなり腸内環境を整えてくれる
●不溶性食物繊維:水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便のカサを増やして排便を促すはたらきがある。また、大腸内で発酵・分解されると善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えることで腸内環境を改善する

以上のことから、食物繊維が十分に摂れていない状態で便秘の症状を感じている方は、食物繊維の摂取によって便秘が解消される可能性はあると言えます。

不溶性食物繊維を摂り過ぎると便秘が悪化するケースも
ただ、食物繊維は「摂れば摂るほどいい」わけでもありません。

便秘の観点で言えば、ゴボウやおからなどに多く含まれる不溶性食物繊維を摂りすぎると、便のカサが増えすぎてスムーズな腸内移動ができなくなる、お腹が張るなど便秘が悪化するケースもあります。

水溶性食物繊維を摂り過ぎるとお腹が緩くなる、栄養の吸収を吸収することも
便秘からは離れますが、水溶性食物繊維を摂りすぎてしまうと、お腹がゆるくなる、必要な栄養素の吸収を妨げてしまう場合もあります。

現代人の食事であれば、よほど食物繊維を意識した食事や、「○○だけ」のような偏った食事でもしない限り、食物繊維を摂りすぎる心配はないでしょう。

※リンク先は外部サイトの場合があります

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン「MELOS -メロス-」では、ビジネス、健康、ビューティ、子育て、食、テクノロジーなど、生活にまつわるさまざまなテーマとスポーツの新たな形をコンテンツを通じて提案。アスリートや著名人などの単独インタビュー、体験レポート、ハウツーなど、オリジナルコンテンツをお届けしています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント